読めそうで読めない、魚へんの漢字「小鰭」。見たことはあるものの、読み方がわからない人は少なくありません。そこで今回は「小鰭」の読み方をご紹介します。
「小鰭」なんて読む?

「小鰭」はなんと読むのでしょうか。悩んでいる人のために、ヒントを出します。
ヒント①:酢締めが定番
ヒント②:出世魚としても知られている
「小鰭」読み方の答え:こはだ

「小鰭」の読み方は「こはだ」でした!小鰭はニシン目ニシン科コノシロに属する魚です。また、シンコ(4〜5cm)・コハダ(7〜10cm)・ナカズミ(13cm程度)・コノシロ(15cm以上)とサイズによって名前の変わる出世魚としても知られています。
地域によって若魚の名前が異なるのも特徴です。ツナシ(関西地方)・ハビロ(佐賀県)・ドロクイ・ジャコ(高知県)などの呼び方があります。
語源
小鰭は、やわらかく光沢感がある魚です。肌が子どものようなので、「子肌」が語源だといわれています。漢字の「鰭」は、魚のヒレを示す「ハタ(鰭)」に由来する当て字です。
生態
日本各地で獲れる、プランクトン食性の魚です。生息域を変えることは少なく、定着する傾向にあります。多く獲れるのは、伊勢湾や瀬戸内海西部です。九州地方の有明海や、静岡県の駿河湾などでも漁獲されます。
「小鰭」の食べ方

江戸前寿司の光モノの代表枠でもある小鰭。旬は8〜9月ごろだといわれています。身がやわらかく、酢との相性が良好なので「酢締め」で寿司種として食べるのが一般的です。
また小鰭は職人泣かせの寿司種ともいわれています。独特の味があり水っぽさがある小鰭は、塩や酢の加減が難しく仕込みで職人の腕が分かるといわれているほどです。
寿司種以外では、「粟漬け」など酢に漬けてから加工したものが食べられています。「こはだの粟づけ」は、東京都の郷土料理としても有名です。縁起がよく、おせち料理として親しまれています。
また有明海で獲れる小鰭は脂乗りがよく、高く評価されているようです。有明海は九州北西部にある海で、福岡・佐賀・ 長崎・熊本の4県にまたがっています。佐賀県藤津郡太良町竹崎地区では、水揚げされた小鰭の多くが東京豊洲市場へ出荷されています。
小鰭(こはだ)の握り寿司。江戸前の代表的な寿司タネ。よく食べたくなるので、今年も定期的に買ってみる予定。自家製と既製品では味に極端な差がでるので、この魚は生から仕込むのが理想。今回は海塩を振り粕酢で〆たあと、一晩寝かせてから握ってある。本当に美味しい魚。#居酒屋明利 #コハダ pic.twitter.com/5TWTIfuntf
— 明利英司:寿司好き小説家 (@meirieiji) April 8, 2021
まとめ
今回は「小鰭」の読み方を中心にご紹介しました。「小鰭」は「こはだ」と読み、一般的には寿司として食べる魚です。東京だけではなく地方を訪れた際に、小鰭を楽しめるお店に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
参考:東京ズーネット
参考:漁村の活動応援サイト
参考:NHK
参考:ザ・豊洲市場