連載 | 犬猫ヤギと古民家と私。~From 安房暮らし Our life ~ | 4
家族が増えました! ヤギの「ひじき」と犬の「あわ」の相性はいかに?
ヤギのひじきと2人(1人と一匹)暮らしをして9カ月ほど経ったころ、子犬がやってきた。季節限定バイトでお世話になっている農家で飼われていた犬の「まる」に、子どもが生まれたのだ。いつか犬を飼うなら、絶対にまるの子どもを飼いたいと思わせる、賢くて優しいコーギーと柴のミックス犬だ。まると、黒柴の間に生まれた兄妹のなかで一番小さかった女の子を、わが家へ迎え入れることにした。まるの元で3カ月過ごしてからわが家へやってきた小さな子犬が、先住のひじきと初対面。
目次
子犬の名前は「あわ」
漢字が日本に伝来する以前に使われていた文字の一つといわれている、ヲシテ文字。その始まりの音は「あ」で、終わりの音は「わ」になる。安房(あわ)の地で、始まりから終わりまでずっと一緒に過ごしたいという思いで、子犬に「あわ」と名付けた。
まるや兄妹たちと別れて初めて車に乗せられ、15分ほどのドライブで訳が分からず車内で吐いてしまったあわ。不安そうな顔で私を見つめるつぶらな瞳が、可愛いくてキュンとしてしまう。
まずは先輩のひじきにごあいさつ。ひじきは柵に足をかけて立ち上がり、「なんだなんだ、何か来たんだ?」と興味深くあわを見下ろして目で追っている。あわは、この白くて大きい者はいったい何なのかといった感じで見上げているが、ちょっと腰が引けている。
犬とヤギのお散歩時間
あわが来てから、あわとひじきと一緒に庭を散歩するのが日課になった。ひじきは気に入った草がある場所を見つけると、草を食べ出して動かない。それを見ながら一緒になって草を食べるあわ。ひじきに近寄り、口元の臭いを嗅ぎに行ったりちょっかいを出したり。ボールを投げると、喜んでボールを取りに向かう。ひじきも一緒に庭を駆けまわる姿は、見ていて微笑ましい。
ヤギのひじきと犬のあわ
ひじきにはリンゴの皮など果物や野菜の皮を与えることがあるが、ひじきの餌をあわが横取りして食べてもひじきは優しく見守るだけで全く怒らない。どちらかというと食い意地がはっているひじきだが、どうやらあわのことを気に入って可愛がっているようだ。
友だち100人できるかな?
あわを車に乗せて、友だち宅へお出かけ。こういうとき、ひじきはお留守番だ。3カ月のあわと、11カ月の女の子は精神年齢が同じなのか、一緒に段ボール箱の中へ入って同じ動きをして遊んでいる。
子犬のあわと、女の子
子犬のあわと、女の子
子犬のあわと、女の子
とりあえず、ヤギのひじきと人間の友だちができたあわ。今後どんな友だちができるのか、犬とヤギとの暮らしがどんな展開になっていくのか、私も楽しみだ。