佇まいのよい掃除道具があると、暮らしを清潔に整えやすくなります。隠すように収納しなくても、いつでも使える場所に置いておけるから、キレイを保ちやすいですよね。
掃除を億劫にしない、デザインの工夫とは
大久保さん:中川政七商店では使い勝手だけでなく、佇まいに着目したさまざまな掃除道具を開発しています。インテリアになるようなカーペットクリーナー、フローリングワイパーなどがありますが、この「吉野桧のほうきちりとり」もそのひとつ。すぐ手に取れるように出したままにしておける、”見せる掃除道具”としてデザインしました。
毎朝の玄関掃除が習慣であればよいのだけれど、慌ただしい毎日を送っているとなかなかーー。出かけようとしたら落ち葉に気づいたなんていうときはすぐ使いたいし、玄関脇に立て掛けたままでも格好がつく、ほうきとちりとりは重宝しそう。
美しくて強い吉野桧で長く愛される道具に
大久保さん:吉野桧は節がなくて曲がりも少なく、年輪の幅が均一なので木目が美しい。耐久性も高く古くから建築に用いられ、法隆寺にも使われていると聞きます。美しくて強い吉野桧は、長く愛用できる暮らしの道具にも最適です。
シンプルに見えて、吉野桧の扱いに長けた職人だからこそ実現したデザインになっているのも特長とのこと。
大久保さん:ちりとりにほうきを収納すれば自立するようになっており、場所を取りません。その接合部は安定して自立させるために、金具や磁石を付けるのが一般的なのですが、無駄のない美しさを追求するために使っていません。数ミリ違わずにカットするのは生きた素材なので難しいのですが、天気や桧の個体差に合わせて調整し、ぴったりと組み合うよう熟練の技で丁寧につくられています。
こまめな掃除を習慣づけてくれそうな道具があれば、年末の大掃除も手間取らないかも。日々の片付けやお手入れが苦手で、つい先延ばしにしてしまうという人は、掃除道具を佇まいのよいものに変えてみてはいかが。
▼中川政七商店の公式サイト
https://nakagawa-masashichi.jp/
文/時津 木春