東京都に居住している人のうち移住や二拠点居住に関心がある人が全国のどのエリアに住むことを希望しているか、またその希望理由などを把握することを目的に、リクルート住まいカンパニー(東京都港区)が実施した「東京都民が移住・二拠点居住したいエリアランキング調査」の結果が発表されました。
都民の36%が移住・二拠点居住に関心
移住・二拠点居住に関心があると回答した都民は36%にのぼり、男性20代・30代、幼児~幼稚園・保育園のいる世帯と1人暮らし世帯の関心が高いという結果が出ました。
移住・二拠点居住を希望する理由としては、「自然が豊かな環境で生活したい」が56%で最も多く、「リラックス・リフレッシュできる時間・空間がほしい」(41%)が続き、年代別にみると、20代・30代では「住居費を下げたい」「満員電車での通勤をやめたい」が相対的に多く、20代では「生活費を下げたい」、30代では「よりよい子育て環境をもとめて」「広い家に住みたい」も多いという結果となりました。
コロナ禍による関心の高まり
移住や二拠点居住への関心の変化については、新型コロナウイルスの感染拡大によって関心が生まれた、または高まったと回答した都民は52%となり、20代、末子が小学生未満のファミリー世帯が相対的に多いという結果が出ました。
移住したいエリアランキング
東京都民の中で移住をすることに関心のある人が居住したいエリアの1位は東京都八王子・奥多摩エリア、2位は神奈川県鎌倉・三浦エリアと首都圏の2エリアが3位以下を大きく引き離しました。
3位は北海道石狩エリア、4位は沖縄県離島・諸島エリア、5位は福岡県福岡エリアとなりました。
二拠点居住したいエリアランキング
東京都民でニ拠点居住をすることに関心のある人が居住したいエリアの1位は神奈川県鎌倉・三浦エリアで2位以下を大きく引き離しました。
2位は東京都八王子・奥多摩エリア、3位は神奈川県湘南エリアと首都圏が3位までを占めています。
4位は静岡県伊豆エリア、5位は沖縄県那覇エリア、6位は沖縄県離島・諸島エリアとなりました。
SUUMO編集部コメント
日本最大級の不動産サイト「SUUMO」副編集長笠松美香さんは「移住や二拠点居住への関心の高まりは、テレワークの浸透をきっかけにこれまでの都会の生活に疑問を持ち始めたことも起因しているのではないかと考えられ、都会の家族のライフスタイルが見直される可能性を感じる。毎日通勤する必要がなくなるのであれば、都心部から離れたあこがれのエリアや住居費が安いエリアで豊かな生活をしたい、二拠点生活したいと考える人が増えていると考えられ、コロナ禍で変わった東京の価値観に今後も注目していきたい」とコメントしています。
都民が希望する移住先、二拠点居住先ともに首都圏が上位となりました。働き方改革などによりコロナ禍以前から移住や二拠点居住が注目されていましたが、より現実味が帯び実現可能なエリアが選出されたということなのでしょうか。コロナ禍がもたらす「東京の価値観」の変化は大きいのかも知れません。
■東京都民が移住・二拠点居住したいエリアランキング調査 結果詳細