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ソトコトペンクラブ

自分を育ててくれたまち

坂本直敏

坂本直敏

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ソトコトペンクラブを通して、地方の魅力を伝えていきたいと思います。まずは僕の生まれたまちから。

目次

どこにでもある普通のまち

今日のまちは愛知県高浜市。どこにでもある普通のまちですが、僕が生まれ育ったまちです。

人口約45,000人。年々少しではありますが人口も増えています。市内には小学校、中学校、高校もあり、自動車産業を中心とした働き口もあります。近隣の大きなまちのベッドタウンでもあるため、スーパーやドラッグストア、飲食チェーン店も多くあります。どこにでもある、普通のまちです。

まちの至る所に見え隠れ

高浜市は昔、三州瓦の産地として栄えていました。日本中の屋根瓦は高浜市を含む三州地方で多く造られ、京都などの有名な神社やお寺の鬼瓦を造る「鬼師」と呼ばれる職人さんも多く活躍していました。

現在も、まちのあちこちに瓦を使ったオブジェやシンボルを見ることができます。また、瓦と同じぐらい養鶏が盛んで、卵を産まなくなったニワトリのお肉とご飯を甘辛く炊いた「とりめし」は高浜市のソウルフードとして親しまれています。

子どもたちに大切なことを伝えたい

高浜市には「瓦」をテーマにした美術館があり、地元の子どもたちは小学校の社会科見学で必ず訪れます。瓦をテーマにしていますが瓦以外の展示も行っていますので、どなたでも楽しめますよ。

美術館の前には、陶器でできた観音様が覗く公園があります。四季折々の季節が楽しめ、子どもたちに自然や食の大切さを知ってもらいたいと地元の出店者を集めたたマルシェもやっています。

次の世代へ繋げたい

地元を盛り上げたいと、高浜市の新たな特産品として地酒を造り始める動きもあります。市内の田んぼを借り、田植えも稲刈りも子どもたちと一緒に行います。無農薬で育てた酒米を近隣市の酒蔵でお酒にしています。未来の高浜市を担う子どもたちが、この田んぼの土のように盛り上がり育って欲しいと、お酒の名前を「子土盛(こども)」と名付けています。

「何もない」は「何かある」

「どこにでもある普通のまち」と言いながら、高浜市に対する地元愛や愛着は人一倍強いです。具体的に何なのかは分かりませんが、今の僕はこの高浜という地域に育ててもらったと感じているからだと思います。

仕事柄、地方に行くことも多いですが、地元の方に「このまちの魅力はなんですか?」と聞くと、笑いながら「このまちには何もない」と答える方も多くみえます。

「何もない」は「何かある」の裏返し。

どこにでもある普通のまちの、そこにしかない素敵な魅力を見つけていきたいと思います。

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