ルーツ。
福島県で30年前に生を享けた。
そこから22年を過ごした地元ふくしま。
今でこそ、〈地域〉〈ローカル〉に興味を持ち足を運ぶ機会も増えたが、当時多感な年代の自分には地元が幾分か窮屈に感じていた。
いわゆる〈都会〉というものへの憧れ。
思春期を卒業し、迷走しながら成人を迎え、考えもなく働きはじめた。初めてまともに働いていたら運なのか縁なのか、ひょんなことから大海へ出ることになった23歳の頃の自分。
地元を離れて気づけば7年、北海道~埼玉~神奈川と自分なりに大海で泳ぎ続けている。
外へ出て、わかったこと。
「地元(=福島)ってそんなに悪いものでもないんだな。」
年々その思いは強くなっている。なぜそんな心境に至ったのかは未だによくわかっていない。
しかし。
なかなか来れずにいた。来たくなかった訳ではないのだが、食わず嫌い的に自分から距離を取っていたから。こうも頑固だと益々近寄り難い。
それが昨年くらいから、少しづつ福島へ足が向くようになってきた。これまたひょんなきっかけで。
ようやく地元の面白さに気づいた人生30年目。このきっかけとこれからのことについて何回かに分けて文章にまとめていこうと思う。