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特集 | ロフト×ソトコト|秋の「ロフコト雑貨店」、開店します。

【お米のお酒】福島の日本酒と東京の甘酒

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地域のお米、水、麹でつくられる日本の伝統的なお酒。今回『ロフト』が注目したのは、福島県で栽培を再開した米でつくられた日本酒と、オールメイドイン東京の甘酒だ。

目次

日本酒 鈴木酒造店(渋谷ロフト限定)

福島県・浪江町の復興と、 待望の酒づくりの再開。

福島県・浪江町で江戸時代後期の天保年間(1830~44年)から続く、酒蔵『鈴木酒造店』。地元の町民や漁師に長く親しまれてきた日本酒「磐城壽」が定番のお酒だ。酒蔵は東日本大震災で被災し、津波で全建屋が流失。一時休業を余儀なくされるも、浪江町から直線距離で約150km離れた新天地・山形県長井市で廃業直前だった『長井蔵』を譲り受け、酒造りを再開した。「異なる気候のなか、長井の水、米を使った酒造りは、試行錯誤の連続でした」と社長・鈴木大介さんは振り返る。
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社長・鈴木大介さんと『鈴木酒造店』で働くみなさん。
震災から3年が経過した2014年に、浪江町では米の栽培が再開。しかし除染のため表層土を除去した土壌は、やせ細っていた。「長井市が生ゴミを堆肥に変える取り組みをしていて、同様のことが浪江町でもできないか? と酒粕を肥料に転用しました。そしてようやくお米が実り、再びお酒を造ることができました」。同時期に復興のシンボルとして開業した『道の駅なみえ』の敷地内に『浪江蔵』を新設し、ここで酒造りを再開した。『浪江蔵』では製造工程の見学も可能だ。これからも『浪江蔵』と『長井蔵』の二拠点から日本酒の可能性を追求していく。
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東日本大震災で被災を免れた酵母菌を使い、『浪江蔵』では現在10種ほどの日本酒を製造。「熟成を経て、これから味がどう変化するか楽しみ」と鈴木さん。
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『長井蔵』の雪室で貯蔵した純米酒を『浪江蔵』で再仕込みした「故郷ふたつ 海」(右)。『浪江蔵』 で仕込んだ純米吟醸酒を『長井蔵』で再仕込みした「故郷ふたつ 山」(左)。各500ml 3,660円
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山形県長井市で譲り受けた『長井蔵』で仕込んだ純米酒を、雪室で10年間熟成。甘口で風味豊 かな貴醸酒がベースのスパークリング日本酒、「貴醸泡酒」。720ml 1,650円
鈴木酒造店 www.iw-kotobuki.co.jp
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福島県の工芸品「大堀相馬焼」の窯元『松永窯』のぐい呑みと徳利。震災後は県外への移動を余儀なくされたが、福島県・西郷村で作陶を再開。
右/砂鉄ぐい呑み 1,980円 左/二重丸徳利 3,960円
大堀相馬焼 松永窯 https://soma-yaki.com

甘酒 東京港醸造

東京産のお米・水・米麹に こだわった、「東京あまざけ」。

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紅麹を使い酸味を強め、乳酸発酵させた「東京紅麹あまざけ」(右)。「東京あまざけ」(左)は米麹でつくられ、すっきりした甘さが特徴。各750ml 1,512円
東京港醸造 http://tokyoportbrewery.wkmty.com
東京・港区にある『東京港醸造』は、酒蔵としては小規模な22坪のスペースで酒造りをしている。東京産の原料にこだわり、小さな単位でていねいに造られるお酒は出荷量に限りがあり、手に入りづらい品もある。

杜氏の寺澤善実さんは、大手酒造メーカーで20年近く勤めたキャリアを持つ。手造りの甘酒「東京あまざけ」は、そんな寺澤さんの経験をもとに、麹づくりを重ねる中で誕生した。米麹でつくられ、甘さ控えめ、さっぱりとした飲み口が特徴だ。

甘酒 MURO 神楽坂店

6年越しに開発された、 希少な甘酒「A amasake」。

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なめらかな口当たりと、さらりとした米の粒感が特徴の「A amasake」。麹菌とお米が造り出す、米麹が主な原料となっている。右/720ml 2,160円 左/300ml 1,296円
MURO神楽坂店 www.koujiamasake.jp
かつては、米、味噌、醤油、酒など発酵食品の荷揚地として栄えた食の街、神楽坂。この街にある米麹・甘酒専門店『MURO 神楽坂店』では、麹を使った発酵食品に焦点を当て、100種類以上の豊富な甘酒を取り揃えている。

新しい甘酒の開発も行い、代表・大村智則さんが日本酒醸造の研究者と酒蔵の杜氏と共同で構想に6年の歳月をかけて「A amasake」を誕生させた。健康や美容に有益だといわれている「レジスタントプロテイン」が豊富に含まれている。

photographs by Makoto Kujiraoka  text by Maki Nakamura

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