サウナビール協議会は、2021年11月17日(水)より、フィンランドの「公式」サウナビールを日本で展開します。
目次
サウナの後、リラックスするビール
サウナ本場の国としても知られるフィンランドでは、サウナに入るときには体調管理のため水分補給が強く推奨されていますが、サウナを楽しんだ後のリラックス用にビールなどが好んで飲まれます。この時のビールは「サウナビール」と呼ばれ、概念的には昔からよく知られてきました。
フィンランドの「サウナビール」事情
フィンランド人の間でもよく知られる「サウナビール」というものですが、フィンランドの小売店で並んでいるビールのうち、どれがサウナビールかというと特に決まったものがあるわけではありません。もちろん商品名にサウナビールと明記しているものもありますが、必ずしもその商品がサウナを楽しむ時に飲まれる定番のビールではないのが実情です。
日本は空前のサウナブーム!
日本では最近、サウナブームが到来し、公衆サウナでもフィンランド式のロウリュ(サウナストーンに水をかけることでスチームを発生させて楽しむサウナ)ができるところが増えてきました。またフィンランド人が親しむ「自然+サウナ」を日本の環境に取り入れるべく、野外に持ち出せる携行式のフィンランド製「サウナテント」も多く出回るようになってきました。
このようなサウナブームの中、「サウナビール」の概念も徐々に日本人のサウナ愛好家の間で知られるようになり、フィンランド大使館商務部には、サウナビール に関する問い合わせが増えるようになってきました。フィンランドのどの銘柄のビールがサウナビール なのか、あるいはサウナビールはどういうビールなのかといった質問です。この問いにこたえるべく、2021年4月より始まったのが「サウナビールプロジェクト」です。
サウナビールプロジェクトから、サウナビール協議会へ
サウナビールプロジェクトは、フィンランド通商局 Business Finland内にある食品プロモーションプログラム「Food from Finland」のバックアップを受け、日本国内でフィンランド大使館商務部が中心となって行なったものです。
フィンランドの「公式」サウナビールを決めるにあたっては、日本で展開するには、日本人の意見を反映させて選ぶべきとの方針のもと、フィンランド大使館商務部が発起人となり「サウナビール協議会」が設立されました。
サウナ協議会のメンバーには、国際サウナ協会(International Sauna Association ISA 本部・ヘルシンキ)のプレジデント、日本で公衆サウナを運営し、フィンランドのサウナ事情にも精通するサウナのスペシャリスト、輸入食材を多く扱う食のスペシャリスト、フィンランドの食への造形が深いフードジャーナリスト、そして駐日フィンランド大使館商務部の食、観光担当が選ばれました。
フィンランド「公式」サウナビールが誕生するまで
今回日本で展開するサウナビールは、フィンランド大使館商務部よりフィンランド通商局を通じてフィンランド国内の多くのクラフトビールメーカーに公募を募りました。その際の主な条件は下記となりました。
・フィンランド製のビールであること
・サウナで楽しむことを念頭に置いて製造されたもの
・ラベルデザインがサウナと親和性があること
・フィンランドの特徴を活かした風味であること
・フィンランド製のビールであること
・サウナで楽しむことを念頭に置いて製造されたもの
・ラベルデザインがサウナと親和性があること
・フィンランドの特徴を活かした風味であること
数多くの応募から、ビールのタイプ、特徴、ラベルデザインなどが十分に説明できているかを基準としてフィンランドと日本で協議を重ね2社までに絞り、その後、3種類ずつ計6種類のサンプルビールの提供を受け、フィンランド、日本でそれぞれテイスティングを行い、厳正なコンペを経て、フィンランド東部の湖水地方サボンリンナにあるメーカー、Olaf Brewing社(オラフ社)のサウナビールが選ばれました。
フィンランド「公式」サウナビールの特徴
今回誕生したフィンランド「公式」サウナビールは、ペールエールタイプのビールで、すっきりした飲み口と豊かな香りが、サウナ後の口中をリフレッシュすることが評価されました。そして、フィンランドらしく”白樺の樹液”を使うことによって、よりまろやかな味に仕上がっています。
ラベルにはフィンランドのサウナにつきもののヴィヒタ(若い白樺の葉をまとめたものでサウナ時にこれで身体を叩く)とレードル(ロウリュの水をすくう道具)を持つサウナの王が描かれています。また、ラベルに記載されているフィンランド語「Hyvät löylyt ja hyvä olut ovat edellytykset hyvälle saunalle!」は、「良いロウリュと良いビールは良いサウナの条件です!」という意味です。
今回のフィンランド「公式」サウナビール発売に際し、サウナビール協議会の代表メンバーから下記のコメントが寄せられています。
リスト・エロマー(国際サウナ協会ISAプレジデント)
私は気持ちよく入ったサウナの後に飲むビールが大好きです。この度、日本の皆さんにご紹介するオラフ社のサウナビールは、まさにサウナ上がりに最適のビールです。ぜひサウナの後にお召し上がりください。またサウナ以外のシチュエーションでも、このビールを飲むとサウナのリラックス感がよみがえってくること必至です。
金 憲碩(スカイスパ代表)
フィンランドのスーパーマーケットに行くと常時30~40種類のビールがあります。日頃様々なビールやサウナ浴を楽しむ現地の方々とも意見を交わし、日本人やサウナユーザー好みにつくられたサウナビール 。欧州のビールらしく味わい深く飲み応えがあり、ボトルトラベルもユニークで飲む前から楽しませてくれます。
米田行孝(株式会社ウェルビー 代表取締役)
サウナに入った後は、マッカラとサウナビールって決めています!
岩田リョウコ(作家)
フィンランド生まれのサウナビール、これはまさかサウナ、コーヒー、そしてクラフトビールがないと生きていけないわたしのためのビールなのでは?と自意識過剰になってしまいます。サウナに入って、サウナビールで乾杯して、風を感じながら揺れる緑を見る……想像するだけでととのいごちそうさまです!
木村正裕(フィンランド大使館商務部上席商務官)/サウナビールプロジェクト「Sauna Beer from Finland」責任者
フィンランドでは、日本と同様、一般的には軽くてクリアなテイストのビールが好まれますが、その中でも白樺の樹液や針葉樹の新芽などを使ったフィンランドらしい香りのビールも作られており、好評を博しております。今回、サウナビールプロジェクトでは、フィンランドのサウナビールを単に日本に持ってくるだけだけではなく、各種サウナビールの中から日本のサウナ愛好家に好まれ、受け入れられるビールを紹介することを目的にしました。様々な選考を経て誕生した「サウナビール 」は、ラベルデザイン、飲み口、そして白樺の樹液も使われフィンランドらしいものになりました。日本の皆さまには、サウナあがりに、あるいは温浴を楽しまれたときに、ぜひご賞味いただき、フィンランドの味、サウナのリラックス感を体験いただければと思います。
フィンランド「公式」サウナビール販売は11月下旬より予約限定販売開始!
フィンランド「公式」サウナビールは、今年6月よりオラフ社の醸造所にて日本向けのサウナビール製造がはじまり、この11月初旬に出荷が始まりました。輸入販売元はワインショップ西村(兵庫県洲本市本町8-9-23)を予定しており11月下旬より予約による限定販売が始まります。