「うま味調味料」は日本人であれば、必ず一度は口にしている。「UMAMI」として世界中に広まっているが、その歴史は1908年に池田菊苗博士が昆布からグルタミン酸を抽出することに成功し、これを「うま味」と名づけたことに始まる。
そして今、「うま味調味料」を必要としているのが発展途上国である。ここでは、食中毒の危険を回避するために、食材にしっかり火を入れただけの質素な食事が一般的で、味ではなく香辛料で臭みを消す、それこそ生きるための食事こそが生活の基盤となっている。世界の歴史を繙いてみると地域ごとにうま味を得るためのさまざまな知恵があり、人はうま味を求めている。「うま味調味料」があれば食べる喜びを知ることができ、発展途上国においては、「ただ食べる」を根底から変えて「食事の楽しさ」を伝播できる可能性が広がるのだ。
約110年前、我が国で生まれた「うま味調味料」は、発展途上国の食文化を改善するために、今まさに未来に向かって急速に成長する調味料の一つに変わりつつある!