「
aiyueyoの愛食便り」では旬の食材を楽しむ暮らしをご紹介します
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牧場で一番の功労者「お母さん牛」をいたわる
鳥取・因幡の伊藤畜産で育てられた「夏日牛」は、お母さん牛をお肉にしたブランドです。しっかりとしたお肉の味を感じながらも、胃もたれせず、ぺろりといただける。夏日牛のやさしいおいしさのあるお肉をいただくと、私たちが食べている牛さんにも、産んでくれたお母さんがいるという当たり前のことを思い出させてくれます。
通常、食肉用の牛は平均2−3歳程度のタイミングで出荷されます。一方お母さん牛は(牛によって幅はありますが)平均10歳までに、8頭ほどの子牛を産みます。子牛を産むという役割を終えたお母さん牛はお肉になりますが、一般的には歳を重ねているため硬かったり、水っぽかったり。お母さん牛というだけで、安価なミンチ肉や小間切れなどに加工されています。たくさんの子牛を産むという大変な役割を果たしてくれたお母さん牛たちを、最後は市場価値の低いものとして出荷せざるを得ない。伊藤畜産の伊藤夏日さんは、その事実に違和感とやるせない気持ちを抱いていました。
そんな想いから夏日さんが生み出したのが、「夏日牛」です。お母さん牛は子牛を産むという重大な役割を終えた一番の功労者だからこそ、最後まで大切に届けて、おいしく食べてもらいたい。日々愛をもって肥育に向き合っている夏日さんだからこそ実現できた「お母さん牛」への感謝の形が夏日牛なのです。
やさしいからおいしい。集まる理由になるお肉へ
夏日さんは、工夫を凝らし、ご自身が健康に気を遣うのと同じように牛の健康を第一に育てています。牛さんが食べているのは、自然に近い雑穀入りの独自の餌。また、草類から順番に飼料を与える「ベジタブルファースト」も実践しています。飼育環境も、健全な腸内環境を目指して牛舎に殺虫剤を使用しないなど、すみずみまで気が配られています。お母さん牛は特に健康に気を遣って育てられており、妊娠期間中は放牧場で過ごしてもらうことで、なるべくストレスのない飼育環境で過ごせるようにしています。
夏日さんはお母さん牛を最後まで大切に届けるために、何年もかけて餌や肥育期間などの試行錯誤を重ね、夏日牛を完成させました。この愛情こそが、やさしいおいしさの秘密。おいしいのに、やさしい。やさしいのに、おいしい。脂の重たさのないやさしい甘さとしっかりした歯応えが両立した夏日牛は、大切な人たちとおいしさを分かち合いたくなる、まさに「集まる理由になるお肉」として沢山の人に愛されています。
背景を知る。いのちを感じていただく。
夏日さんの「お母さん牛」への感謝と最後まで大切に届けたいというこだわりがたっぷり込められている夏日牛。そのこだわりは、自分の名前をブランド名にしてしまうほど。背景を知った上で夏日牛をいただくと、子牛を産んだ「お母さん牛」の頑張りや夏日さんが込めた想いを感じて、もっとおいしく感じられます。食の背景を知ることは、食事をより味わい深く、意味のあるものにしてくれるでしょう。
いのちに感謝していただく。作り手の愛に感謝していただく。子牛を産んだ「お母さん牛」の姿、「お母さん牛」に愛情を込めた夏日さんに想いを馳せながら、大切な人たちと夏日牛を囲んで「いただきます」を。
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