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【クイズ】醤油の生産量日本一はどこ? “手づくり醤油の会”で作る醤油作りを紹介!

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どの家庭にも必ずといっていいほど常備されている調味料、醤油。家庭料理はもちろん、スイーツのみたらし団子にも欠かすことができない存在だ。

醤油生産量日本一の県には“安房(あわ)手づくり醤油の会”が存在している。安房とは、何県だろう?

答えは……

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搾りたての生醤油を瓶に詰める手づくり醤油チーム
目次

答えは千葉県

安房とは、千葉県にある房総半島南部のことだ。
しょうゆ情報センター(https://www.soysauce.or.jp/)の統計資料「醤油の統計資料 2019年実績」によると、都道府県別出荷数量は1位の千葉県が274,184キロリットル、2位の兵庫県119,192キロリットルに続いて3位は群馬県で45,077キロリットルとなっている。
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写真提供:写真AC
日本には、大小合わせて約1500ヶ所の醤油工場があり、それぞれの土地の風土に合った醤油
づくりが行われており、主原料の配合や醸造法の違いなどによって、色や香り、風味が異なる5種
類の醤油があります。
1500ヶ所も醤油工場があるとは、驚きだ。醤油は地域により色や香り、風味が異なるので、全国でそれぞれの風土に合った醤油が作られているのだろう。

自給用に自分たちで醤油を作り続ける人たち

先に紹介した醤油の出荷数量には含まれていないが、自給用として醤油を作り続ける人たちがいる。安房手づくり醤油の会で2021年に仕込まれた樽の数は29樽。1樽から採れる醤油は約50リットルだ。

安房手づくり醤油の会員たちは材料をまとめて仕入れ、チームごとに醤油を仕込み、樽を管理し、2月になると会の搾り師たちが醤油搾り専用の槽(ふね)と道具を持って各樽を回り、搾り作業を行う。

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圧をかけて醤油を搾り出す、槽
私も醤油チームに参加しているが、3月に仕込んだ材料を、天地返ししながら約1年間管理して迎える醤油搾り当日は、わが子に対面するような感覚だ。今年はどんな味に仕上がっているだろうかと、期待を膨らませて生醤油に合う料理を持ち寄り、搾りたての生醤油に舌鼓を打つ。ご飯を炊き、あつあつのご飯に地元の卵と生醤油で卵かけご飯。七輪でお餅を焼いて生醤油で。茹でたてのうどん、焼き魚や刺し身、野菜のドレッシングに生醤油をたっぷりと使ってみんなで食べる。年に一度の贅沢な食卓だ。

温度を計りながら味見をして天地返しの頃合いを見計らっているチームもあれば、「会の中で天地返しを一番サボっている」と豪語するチーム、毎回醤油に「ありがとう。おいしくなってね」と声をかけているチームなど、管理の仕方はチームにより異なる。日本全国にある醤油工場が、その地域ならではの醤油作りを行っているように、醤油作りのこだわりはチームの数だけあると言ってもいいだろう。

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醤油を搾ったあとの搾りかす。これに肉や魚を漬け込んでから料理したり、炒め物に入れたり、焼菓子に入れたり、工夫を凝らして利用している。
生醤油は冷蔵庫で保存するが、火入れした醤油は一升瓶に入れ、温度変化の少ない土間や食料庫で保存する。カビを出さないために大事なのは、醤油を入れる瓶の消毒だ。

「カビが生えても、そのカビが蓋になる。使うときにカビを取り除いてさらしで濾せば大丈夫。それでも心配なら、火を入れればいい」という人も。

手前味噌ならぬ手前醤油!?

味噌と同じように、醤油も作り方や環境によって味が変化する。まずは、家庭でできる醤油手作りキットで、自分だけの醤油作りに挑戦してみてはどうだろう? 自分で作った醤油を仲間と味比べしたり、去年の醤油との出来具合を比べてみたりすると、味の違いを楽しめるだろう。

日本全国で作られている醤油を、訪れた先で手に入れて味わうのもおもしろそうだ。千葉へ訪れた際は、ぜひ千葉で作られた醤油を手に入れて味わってみてほしい。

写真:写真AC、鍋田ゆかり
文:鍋田ゆかり
取材協力:安房手づくり醤油の会

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