『ロフト』と雑誌『ソトコト』は、この春、「ロフコト雑貨店」という新しいプロジェクトを展開します。第1弾の特集テーマは「お茶」。茶葉をはじめ、お茶を楽しむための道具や、お茶をとおして育まれた文化の広がりを感じるもの・コトを取り揃えました。期間は2022年4月19日(火)〜5月15日(日)まで。『渋谷ロフト』と『銀座ロフト』限定で展開します。本ページでは、「ロフコト雑貨店」をより楽しむフリーペーパー「ロフコト」の記事の一部を紹介します。
LOFKOTO Specialfeature2【お茶とひと】
お茶が好き過ぎて映画をつくってしまった人がいる。ひとりの“好き”から始まったお茶を巡る物語は今、どこへ進んでいるのだろう。今春『ロフト』に、“好き”の先が現れる。
ーーーーー
“好き”の先には何がある!?
一杯のお茶との出合いが、 すべての始まり。
たかつさんがお茶に心を奪われたのは、約10年前のこと。東京都渋谷区の表参道にある日本茶カフェ『茶茶の間』で出合った『香駿』という品種の一杯だった。店を出てからJR原宿駅まで歩く10分弱の間、口内と鼻腔に甘い香りが漂うことに、衝撃を受けた。
でも、いくら感動したからといって、感動を伝えたいからといって、映画はつくれるものなのだろうか。たかつさんの映画づくりの一歩目は、お茶と映画への熱い思いを語ることだった。そして、その時いつもかばんに忍ばせていたのは、茶葉と茶器。自分の言葉で語るだけでなく、お茶も淹れる。「“グッとくるお茶体験”こそが心を動かしてくれるはず」と信じる、たかつさんらしい振る舞いだった。
お茶について語り、お茶を淹れ、映画について語る。その繰り返しの結果、少しずつ仲間は集まってきた。ゼロから制作チームをつくることから始まり、出演交渉はもちろん全国18か所を縦断しての撮影を、仕事が休みの時間を目いっぱい使ってやり遂げ、構想から2年半、映画は完成した。
遂げ、構想から2年半、映画は完成した。
2021年5月の映画の完成以降、映画に登場する人たちとの関係はますます深まりつつ、新たなお茶仲間も増えているようだ。例えば、映画にも登場し、たかつさんが「コーヒーとお茶の懸け橋になる人」と表現する、『Satén japanese tea』の小山和裕さんは、コーヒードリッパーならぬティードリッパーという、新たな茶道具を開発している。新たなお茶仲間の松澤康之さんとは、たかつさんが始めたお茶のオンラインコミュニティを通じて語り合い、茶畑巡りが趣味の山田璃々子さんとは、産地を紹介するなどして交流を深めてきた。
今回、『渋谷ロフト』で開催される特設コーナーでは、特別に映画『ごちそう茶事。』が会場に映し出される。そして、映画にも登場するたかつさんが魅了された現代の「茶人」たちがつくったお茶と、たかつさんや新たなお茶仲間たちが渋谷店で選んだ、便利で素敵に進化し続ける茶道具が並ぶ。
そのうちの一つは、大阪府枚方市にある製茶問屋『多田製茶』の多田雅典さんがたかつさんたちと考案したお茶だ。多田さんとは、「今の日本茶カルチャーの最先端にいるエンジニアでありプロューサー」とたかつさんが信頼を寄せる茶師だ。
ひとりの“好き”から始まったお茶をめぐる物語は、いったいどこに進んでいるのだろうか!? その現在地を、ぜひ『渋谷ロフト』で確かめてほしい。
Re:leaf Record
生活者の視点で、 お茶を楽しむもの選び。
1. 『KINTO』の 「ループティーストレーナー」 1,650円
お茶好きの現役慶應大学生。学内キッチンカーでカフェ運営したことがきっかけで、お茶にハマる。
2. 『HARIO』の 「フィルターインボトル」 2,200円
1981年山口県生まれ。日本茶の新しい楽しみ方を表現するパフォーマンス集団『オッサム・ティー・ラボ』の一員であり、ラジオ番組『三煎目ラジオ』のパーソナリティ。日本茶インストラクターでもある。
3. 『PM Works』の 「マルチーボ」 3,850円
百貨店に勤めつつ“茶人”としてお茶のプロデュースを行うお茶プランナー。実家は茶舗『松澤園』。
information
text by Maho Ise