地方で働く女性、都心で働く女性、子育てをしながら働く女性、さまざまなライフスタイルを送る女性たちを取り上げ、女性の健康課題や社会課題について考える対談コンテンツ『フェムコト』。
今回対談させていただいたのは、眉毛の次世代技術サロン『ハリウッドブロウリフト』を立ち上げ代表取締役社長を務める福井仁美さん。経営者としても女性としても輝いて生きる福井さんに、どん底だった時期を乗り越えた人生を振り返っていただきながら、起業した経緯や思いをお話ししてもらいました。
RULE1.マインドフルネスを心掛ける
RULE2.イノベーションを起こす
RULE3.自分の人生に誇りを持って生きる
〈Profile〉
『ハリウッドブロウリフト』代表取締役社長・福井仁美(ふくい・ひとみ)さん●ふくい・ひとみ 1986年9月28日生まれ。愛知県出身。早稲田大学第一文学部卒業後、スポーツキャスターやモデルとして活動。2008年~2015年まで『王様のブランチ』にてリポーターを務める。現在は、『ハリウッドブロウリフト』のほか、国内11店舗のエステサロンオーナー。
福井仁美さん @hitton28
HOLLYWOOD BROW LIFT @hollywoodbrowlift
婚約破棄のストレスで心と体が崩壊
福井さん:私たちの時代は、読者モデル最盛期。読モがテレビでフューチャーされたり雑誌の表紙を飾ったりするような時代でした。早稲田大学時代の私は、派手な服装で目立ってたんですよね。今思えば、田舎者丸出しですが(笑)。入学式でスナップ撮影をしてもらったのが、タレント活動のきっかけでした。そこから縁あって『王様のブランチ』にも出演することになったんです。
フェムテックtv:7年も続けたタレント業を結婚を期に引退を決意されたんですよね。と思ったら、28歳のときに婚約破棄をされた、というかなりセンセーショナルな展開に驚きました。
そんなとき、ロケ中に、ストレス過多で倒れてしまったんです。貧血だったのですが、病院に行くと異常値だと。小中高と皆勤賞、体もメンタルも健康だと思っていました。こういうときは休まないと、本当に壊れてしまう。メンタルの不健康が体の異常となって現れることを初めて経験した瞬間でした。
フェムテックtv:ではそこで、少しお休みされたんですか?
福井さん:休みませんでした。番組卒業は決まっていたので、そこから収入がゼロになるわけじゃないですか。だからどうやって稼ごうか、と。生きるために集中できることを作ろうと思い会社を立ち上げました。
朝5時起き生活でマインドフルネスに生きる
福井さん:海外旅行が趣味で、その土地の美容を体験することも趣味の一つでした。アメリカでは、眉毛を上向きに流れるように整える『ブロウラミネーション』とワックスで眉毛を整えていたんです。これを日本でやるにはどうしたらいいか考え、実現しました。おかげさまで、事業が拡大。私が経営者であることは、1年ほど前に公開しました。会社が軌道に乗る前に自分の名前を出すことで「タレントの名前を使ってやってる」 「裏でスポンサーがいる」など、あることないこと言われ、やっかみを受けるのは悔しいなと。人に知られていることがいいときもある一方、ネガティブなニュースのときに可哀そうと思われることもある。婚約破棄のときに、改めて実感したのと、卑屈にもなっていたんですよね(笑)。
フェムテックtv:精神的にも肉体的にもハードな生活の中で、健康面での変化はありましたか?
福井さん:朝から晩まで飛び回り、土日もない生活。創業後2年はそんな感じでした。ただ、没頭ってすごいですね。これしかない! と次の未来に向かってるときは、いくらハードでもハードだなんて思わないんです。今は絶対に戻りたくないですけどね(笑)。
福井さん:週1でジムに行き、体を動かすようにしてます。これがデジタルデトックスにもなるんですよね。
あと、『ビーマイフローラ』の酵素と冷凍の野菜スープ、『ビーマックス』のローフードを食事に取り入れています。
美容はいろんなものを試してますが、ずっと髪の毛が悩みで。物凄いクセ毛でクルンクルンなんです。縮毛をかけてもガビガビに傷んでしまうので、2日に1回はシャンプーバーを活用していて、髪の毛への投資は、すごくしています。
フェムテックtv:フェムテックやケアで注目しているトピックスはありますか?
福井さん:ナプキンは布タイプやオーガニックコットンのものを愛用しています。『CORA』のナプキンは、社会貢献に力を注いでいるブランド。タンポンが1箱売れるごとに、インドの恵まれない女性へ1ヵ月分の生理用品を寄付しているそうなので、海外に行くと買い溜めしています。
『アイムラフロリア』のデリケートゾーンのボディウォッシュやボディクリームは、すごくいい香りでおすすめ! ヘビロテしています。
それから私は「マインドフルネス」という言葉がすごく好き。裸足で土を踏むアーシングをしたり、自然のある場所に行きデジタルデトックスしたり、入眠30分前はスマホをいじらないようにして、マインドフルネスしています。
人と比べず自分軸で生きればツラくない
福井さん:イノベーションを起こすこと。人がすでにやっていることに、あまり魅力を感じないんです。私たちのサービスで人生が変わった! と言われることがモチベーション。今の仕事は、それができていると実感しています。
フェムテックtv:今後どんなライフプランを描いていますか?
福井さん:結婚や出産も望んでいますが、働いてもいたい。玉の輿に乗るというのは、一昔前の考えですよね。女性も男性からのリスペクトも得たいと感じているんじゃないでしょうか。うちの会社は従業員の9.9割が女性。みんな自立していて、どんどんキャリアアップしていて、すごく誇らしい。そんな会社が増えればいいなと思っています。
福井さん:自分の人生に誇りを持って生きる社会。私の場合、好きな仕事をして、それに対して報酬をもらう、もしくはもらう未来が見える。仕事も楽しんで、休みの時間は趣味などにお金を使うことができる。それがバランスよくできてることが、ウェルビーイングだなと思います。
SNSに翻弄され、人と比べてネガティブになってる人は多いですよね。人のことがよく見えちゃうって、すごく不健康。自分の仕事に自信を持ち、美味しい食事を食べるなど楽しみを作る。それこそが、人生を豊かにすると思います。
株式会社ツインプラネットが運営するフェムテック情報共有サイト。《毎日をイキイキと、自分らしく過ごす》ため、《自分のカラダについての“知らなかった”をなくす》ことを目的に、女性の健康に関するコンテンツを公開しています。
https://femtech.tv/
橋本範子(はしもと・のりこ)●女性誌を中心に手がける編集・ライター。趣味は深夜ラジオを聴くこと。小型船舶2級所持。