一本一本、描くように。ー 歴史ある水引文化を身近な作品に

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2021.07.19

美しい配色とデザインの、一輪挿しとアクセサリー。つくっているのは、長野県飯田市で生まれ育ち、現在も住む仲田慎吾さん。飯田市は水引産業が盛んなまちだ。水引とはご祝儀などの贈答品の包装にかける帯紐で、仲田さんも子どもの頃から知っていた。


「絵を描くのが好きで大学は都内の美大へ進んだのですが、2016年に飯田へ戻ったんです。すると水引の素材が目に留まりました。何げなく1本ずつその紐を並べ、配色を見ながら遊ぶように図形をつくっていたら、それが新しい図像になり『これはアクセサリーのパーツになりそうだ』と感じました」。見た目の美しさだけでなく、ある思いもこめてブランドとして発表した。


「紐の文化の歴史を見ると、社会の変化に応じてその形を変えながら人の暮らしで使われ続けています。結納品としての水引も今後変化していくかもしれませんが、自分なりの形と態度で残していきたいです」。



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 歴史ある水引文化を身近な作品に。


約600年頃、大陸からの献上品に巻かれていた紐を、日本人が贈答品の装飾だと捉えたことが水引の始まりだといわれている。


一輪挿し Vase Goshiki、Vase Sage
ピアス・イヤリング Square Hoop、Square Pearl
長野県飯田市で、水引の素材である紐によってつくられている『RITUAL the crafts(リチュアル ザ クラフツ)』のアイテム。線の集合体が面になり、美しい色彩の世界が生まれている。ピアス・イヤリングは両耳分で2〜5グラムと軽い。公式オンラインショップなどで販売中。●9180円〜/ピアス・イヤリング、7452円〜/一輪挿し(RITUAL the crafts www.ritual-dolmen.com