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ソトコトペンクラブ

ライブキッズが青森にハマるまで①

けとる

けとる

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「就職は何となく仙台あたりかなぁ」

生まれも育ちも青森の僕は、学生時代にそう思っていました。

田舎育ちの自分にとって東京は人が多すぎるけど、仙台ならちょうどいい。それに交通の便の良さを生かして「たくさんGReeeeN(現:GRe4N BOYZ)のライブに行ける!」と、漠然とした都会への憧れを持っていたものです。

この頃は全く想像していませんでした。1年間で30人もの友人に青森観光のアテンドをする日が来ようとは。この連載で「こんな地域の楽しみ方もありじゃない?」と、Z世代なりの提案をさせていただければ幸いです。

推し活最高!

僕はちょっとだけGRe4N BOYZが好きすぎます。

どこの公演もセトリがほぼ同じライブに毎年10回前後参戦したり、GRe4N BOYZへの寄せ書きやプレゼントを約200人のファンと協力して作ったり、オフ会に参加するために四国へ遠征したり、東北ではオフ会や合宿を主催するというのが数年前までのルーティンでした。

最近は、その交流やSNSを通じて仲良くなった全国の友人を青森へご招待することがマイブームです。

地元って何?

きっかけは、大学2年の春。

GRe4N BOYZ縛りのカラオケをして、ついでに弘前のさくらまつりも見よう! というオフ会で、東北と関東から10人が集まることになりました。

ご存じの方も多いかと思いますが、弘前公園のさくらは「日本三大桜名所」のひとつに数えられており、シーズンになると東京ドーム10個ほどの広さを有する園内が人で溢れかえります。

「せっかく遠方から集まってくれるなら、園内を下調べしておこう!」とオフ会の準備に取り掛かるわけですが、ここで唖然としました。

「地元なのに何も知らなくね…?」

グルメにしろ観光にしろ、何年も住んできたこの地のことをほとんど知らないまま、弱冠19歳を迎えていたことに衝撃を受けます。確かに、弘前公園は何度も来たことがあるけど、家族や友人と何となく行くばかりで、主体的に園内を散策したのは初めて。前述のとおり園内は広いので、地元民なのに何度も道に迷うし、ある種の情けなさを感じながら下見を終えます。

そもそも、僕は何度も県内で転校していたので、地元って何? どこ? という疑問も芽生えました。

青森が地元!

けれども、弘前を案内するのもオフ会を主催するのも初めてで、わくわくの方がずっと勝って迎えた当日。

実はSNSで交流したことがあるだけでみんなの顔を見るのも今日が初めて。Z世代らしいですね。でも、大好きなGRe4N BOYZを共有するうちにすぐ打ち解け、カラオケは大盛況に終わり、弘前公園へ連れて行きます。

Google Mapをガン見し、道に迷わないようにしながら写真スポット、おすすめの屋台をご案内。黒こんにゃく、オートバイサーカス、びっくりハウスという人力のアトラクションなどなど。不慣れで会話をする余裕もあまりありませんでしたが、何とかアテンドできました。今振り返ると当時の出来は40点ですが。笑

それでも、参加者のみんなが口を揃えて「いいところだね」「早くまた行きたい!」と言ってくれて、それまで生きていて一番と言ってもいいくらいの充実感を覚えたのです。今まではライブのために遠征ばかりしていて県内に意識を向けることはなかったのですが、県外の人からするとこんなに魅力的なんだと。

後日SNSでも何度も言ってくれたので、お世辞ではありませんでした。

僕はそれまで、青森を特別好きだとか、誇りに思うとかいった感情はありませんでしたが、この日を境に「青森っていいのかも」と思えたし、「今度来てくれたときのためにもっと県内を散策しよう!」と行動が変わるきっかけになりました。

数年後、毎月誰かが来てくれるようになったり、オフ会に関東から来ていた参加者の一人が青森に移住することになるのですが、それはまたいつか。

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