福井県美浜町。北陸新幹線の終点であり日本海側の主要な港町である敦賀に隣接し、三方五湖や若狭湾の美しい海岸がある風光明媚な地域です。夏場はマリンレジャーを目的として関西圏や中京圏からも多くの人が訪れます。また、海の幸も豊富であり新鮮な魚介類を楽しめるほか、この地域の特色ある食べ物としては鯖を糠につけて発酵させた「へしこ」が挙げられます。
そのように海のイメージが強い場所ですが、美浜町を含む若狭地域は山と海の距離が近く、里や山の豊かさを感じることもできます。美浜町の町中から山へ向けて車を走らせること30分余り。絢香さん×コブクロさんの歌う「曲がりくねった~道の先に~」のごとく道が狭くなったり住宅地が時々現れたりする道を走り、送電線や小さな水力発電所の横を通り過ぎると、キャンプ場(渓流釣りを楽しんだ後、そこで魚を焼いて食べることもできます!)が見えます。その近くに、「café MIROKU」と記された、目新しいカフェがあります。ここは、この地で害獣として駆除された動物のジビエ肉を使った料理を出してくれるお店です。



僕が選んだのは、鹿肉のハヤシソースをかけたオムライス。ハヤシの味付けが良く、クセを感じない、それでいてしっかりとした味わいと食べ応えの一品。雰囲気もあって、とても美味しくいただきました。最後はアイスとコーヒーをデザートにして口直し。


別の日には、期間限定ですが鹿肉を使った冷や汁、そしてこの地の名産品でもある梅を使った梅蜜のかき氷をチョイス。こちらも良い感じで料理されていました。


このお店の魅力は、地域のジビエを工夫しながら料理し、害獣とされた命を「意味のある、味のある」ものにしながら食べる方も心地よく満足させてくれるところ。お店のつくりも実に温かく落ち着きのあるようになっています。
こちらのお店、指出編集長もソトコトファンの皆さんも、一度行けばおそらく虜になると思います。車がないとアクセスが難しいところですが、機会があればぜひ行ってみてください!