暑さのピークは過ぎたけれど、まだまだじっとり熱のこもる日々が続く。相変わらずキッチンに立つのはちょっとしんどい……でも自炊でパワーをつけたい、お肉も野菜も食べたい。今回は、そんな時にオススメの元気の出そうな麺料理「盛岡じゃじゃ麺」をご紹介しよう。
盛岡じゃじゃ麺とは
盛岡には「三大麺」と呼ばれる郷土料理がある。わんこそば、盛岡冷麺、そしてこの「じゃじゃ麺」だ。そのルーツは戦前にあり、旧満州地域(現在の中国東北部)に住み、その後日本に帰国した方が終戦後の盛岡で満州時代に味わった「炸醤麺(ジャージアンミエン)」をアレンジして作ったのが元とされている。何回もアレンジを重ねて地元の人の舌に合うように作り直した結果、今の「じゃじゃ麺」のスタイルになったというわけだ。
他地域で食べられる「ジャージャー麺」と違うところは、中華麺ではなく細麺のうどんを使うことと、肉味噌の甘みが控えめで、しょうがやにんにくなどの薬味が効いていること。がっつり食べるのにぴったりなスタミナ味と言えるだろう。
今回作るじゃじゃ麺の特徴は、20分以内でできること。凝ったような見た目ながら、ゆでうどんとチューブの薬味を使うことで、実は簡単に完成できるのだ。早速作ってみよう。
じゃじゃ麺のレシピはこちら
レシピ
材料(一人前)
細いタイプのゆでうどん 一人前
豚ひき肉(合挽きでもOK) 100g
長ネギ 5cm
きゅうり 半分
・トッピング
卵黄 1つ
白ごま 適量
ごま油 適量
・合わせ調味料
味噌 大さじ1
しょうゆ 小さじ1と1/2
みりん 小さじ1と1/2
チューブのしょうが 2cm程度
チューブのにんにく 1cm程度
作り方
-
みじん切りにした長ネギを少量のごま油で炒め、ひき肉を加えて中火で炒める。
-
ひき肉に火が通ったら合わせ調味料を全て入れてなじませ、汁気が軽く飛ぶ程度で火を止める。
-
うどんを規定の時間通りに茹で、そのあいだにきゅうりを細切りにする。
-
うどんを冷水でしめ、お皿に盛る。きゅうり→肉味噌の順で乗せる。
- 肉味噌にくぼみを作って卵黄を載せ、白ごまをふりかける。
実食
短時間で作ったとは思えない料理感!
全てをぐちゃぐちゃにかき混ぜ、麺をすすると、肉のうまみとにんにく・しょうがの風味が効いて食欲がいっそう湧き上がる。あっという間に食べ終わってしまいそうだ。
本場・盛岡では、食べ終わった後の器に肉味噌が残っていたら、卵と麺の茹で汁を加え「チータンタン」というスープにして飲む文化がある。しょうがの効いた体の温まるスープだ。残暑を乗り切り、気温差に体が弱らないよう、体の内側からしっかり温まっておこう。