日本人が大好きなラーメン。その歴史を、黎明期から現代にかけて紐解いていきます。
(前編はこちら)

第二次ラーメンブーム
明治維新、文明開化を境に次々にラーメン店が生まれ、根付いていきます。しかし、第2次世界大戦の困窮期は外来食が控えられ、食糧難が国民を襲い、ラーメンは影をひそめました。
戦後になると、食糧難ばかりか飢餓と欠乏、更に戦地や植民地からの引き揚げによる人口増大も後押しをして、各地の闇市ではスタミナ食が歓迎されました。すると一転、餃子や焼きそばと並んで、中華そばが人気に。さらに1947年のアメリカからの小麦の緊急輸入や小麦食の奨励により加速。北海道では札幌『龍鳳』『味の三平』、旭川『蜂屋』『青葉』、東京は『栄屋ミルクホール』『丸長』、京都は『ますたに』、広島は『朱華園』、徳島は『岡本』、福岡は『赤のれん』『三九』等が相次いで開業しました。

1958年には安藤百福による世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」が『日清食品』より販売。1960年代には東京オリンピックに向けて、国際的な大規模ホテルが多く開業され、そこには中国料理店の併設も多く、ラーメンの一般化に寄与しました。1972年『日清食品』より「カップヌードル」が販売。いよいよラーメンは人気となり、喜多方ラーメンのように観光収入源として町興しに一役買ったりもしました。
第三次ラーメンブーム
次の大ブームは90年代に到来。1994年に日本初のラーメン・テーマパークである「新横浜ラーメン博物館」が開業し、旅先でしか食せないご当地ラーメンを一般化したのです。これを皮切りに全国各地にも同様の施設が開業し、裾野は更に広がりました。続いて1996年には新進気鋭のラーメン店『麺屋武蔵』『青葉』『くじら軒』がオープン。ラーメン店におしゃれな雰囲気やBGMを取り入れて、ラーメンの調理方法や盛り付けを工夫し、季節や限定のラーメンが導入されました。TV番組のラーメン特集やつけ麺人気も相まって、数々のラーメン店で大行列となりました。

そして現在。世界中でラーメンが作られるようになり、日本食の代名詞とも言われるようになりました。大衆食であったラーメンの、ミシュラン星付き店まで登場。これからも、ラーメンは進化していきそうです。


















