飼い主が旅に出るとき、ペットの世話はどうする? 古民家で犬、猫、ヤギと暮らす私の場合

連載 | 犬猫ヤギと古民家と私。~From 安房暮らし Our life ~ | 飼い主が旅に出るとき、ペットの世話はどうする? 古民家で犬、猫、ヤギと暮らす私の場合

2022.09.25

動物と暮らしていると、旅行に出るときに動物の受け入れ先の調整が必要になる。古民家で暮らし、犬2匹、猫とヤギを1匹ずつ飼っている私の場合は、その調整が一苦労だ。私に限らず、里山の古民家で暮らしていて、鶏やヤギ、犬や猫など、動物を飼っている人は少なくない。移住をきっかっけに、新しい仲間を家族に迎えるというパターンも、時たま聞く話だったりする。そんな家主が、長期にわたる旅に出たとき、動物たちをどうしたのか? 筆者のケースを例として紹介してみたい。

ペットホテルに預けるか否か

一般的に思い浮かぶのは、ペットホテルに預けるという選択肢。私自身はペットホテルを利用したことはないが、利用したことのある知人によると、行きつけの病院に相談してみるのが一番だという。病院の紹介先であれば、万が一何かあったとしても行きつけの病院に対応してもらえるという安心感があるからだ。

ペットホテルに預けずに、一緒に出かけるという選択肢もある。ペットOKの宿でなくても、玄関先や裏庭にペットをつながせてくれる宿もあるようなので、一度相談してみるといいだろう。

冠婚葬祭で、ペットの相手をすることが難しい場合はやはり、ペットホテルを利用するのがいいようだ。そういったときのために、行きつけの動物病院に近隣のおすすめペットホテルについて情報をもらっておくと、いざというときに慌てなくてすむだろう。

ヤギのひじき
庭の草を食べるヤギのひじきさん。

ちなみに、ネットで検索してみるとヤギの預かりをやってくれる場所もあるようだ。ヤギは散歩の必要がなく、敷地の草を食べてくれるので、短期間なら預かりたいという申し出もよく耳にする。

私が犬猫ヤギを置いて、数日家を空けたとき

わが家の場合、いくつかのパターンがある。2~3日の短期なら、親子犬2匹は、ファミリー犬を飼っている友だち宅に預けることが多い。犬たちも、兄妹や親戚に会って一緒に過ごせるので、楽しいお泊りになっていると思う。

親子犬
親子犬のあわとアスマ。

ヤギのひじきも、犬たちと一緒に友だち宅に預けたこともあるが、ひじきを移動させるのは私1人では難しく、軽トラも借りなければいけないので大変だ。

そのため、犬たちは友人宅に預け、ヤギのひじきと猫のワラワラは家でお留守番をしてもらい、近所の友だちにエサやりに通ってもらうというパターンが一番多い。

ヤギのひじきと猫のワラワラ
お留守番コンビのひじきとワラワラ。

1か月以上の長旅に出たとき

今夏、犬猫ヤギたちを飼ってから初めて長旅に出た。動物たちのことも心配だけど、同時に思ったことは、夏の1か月間、家の中を閉め切っておきたくない。里山に囲まれた古民家とあって、きっとネズミや他の小動物が好き放題に暴れるだろう。友だちに通ってもらうのにも、1か月は負担になりすぎる。そこで、お金のやりとりなしで労働力や滞在場所を交換する「WWOOF(ウーフ)」のようなものをできないかと考えた。

ちなみに「WWOOF(ウーフ)」とは、食事や滞在場所を提供するホスト(店や農家など)に、労働力や知識を提供しながら交流する仕組みのことだ。

田舎暮らしや、動物たちとの暮らし、ガスではなく薪を使った暮らし、田んぼや畑などの農作業をしながら暮らしてみたいと思っていても、いきなりその世界へ入っていくのはハードルが高い。そういう人に向けて、1カ月くらいを想定してわが家での暮らしを堪能してもらい、その間私は旅を堪能する。

稲刈り 手刈り
仲間が稲刈りを手伝いに来てくれた、わが家の田んぼ。

家のためにも、動物たちや田畑のためにも、こういう暮らしをしてみたい人が住んで手入れしながら暮らしてくれるのが一番だ。1か月の間に南房総を気に入って、最終的に移住してくれたなら、仲間が増えて一石二鳥。でも、そんな簡単に希望者が見つかるだろうか?

わが家は薪で料理をし、薪でお風呂を沸かす。トイレもコンポストトイレだ。都会暮らしの人がいきなり来て、わが家の暮らしができるとも思えないし、信頼できる人でないと大切な家族(動物たち)を任せられない。南房総に関わっている人で、信頼できる人に声をかけてみたが、日程的に都合がつかず断られてしまった。さぁ、どうしようか……。

薪風呂 ネコ
薪でお風呂を沸かしていると、ワラワラがやってくる。

ふと、以前出会ったことのある一人の女性を思い出し、一か八かで連絡してみた。すると、前向きに検討するという返事のあと、わが家へ来ることを決断してくれたのだ。
たった一度、1時間程度話しただけの人だが、彼女の経験や人柄はとても信頼できるものだったので、これで一安心。あわよくば、彼女が南房総での暮らしを気に入って、移住してくれたらこんなにうれしいことはない。これで安心して旅に出られるぞ!

田舎では人とのつながりが一番大切

結局、短期で家を空けるときも、長期で家を空けるときも、友だちに留守をお願いするのが一番安心できる。友だちもそれぞれ広い敷地に住んでいるので、犬たちにとっても環境がいい。猫とヤギも、近所の友だちにお願いすることで、何か異変があったときはすぐに連絡をもらうことができる。

逆に、友だちのペットを預かることや、猫やニワトリの世話で友だち宅に通うこともある。猫を飼ったことがなかったときに猫を預かったときは、猫との暮らしを楽しく経験することができたし、ニワトリの世話もいつか役立つときが来るかもしれない。

犬のあわとヤギのひじき。
あわのことが大好きなひじき。

長期でわが家に住みながらお留守番をしてくれる人を探すのは大変だが、「動物がいると旅に出られない」という思い込みを外すことができた。もし、ペットを飼っているからと長期の旅を諦めている人がいたら、諦めずに実行できる道を切り開いて旅を実現してほしい。

写真・文:鍋田ゆかり