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特集 | まちをワクワクさせるローカルプロジェクト

『イバフォルニア・プロジェクト』事務局|小池伸秋さんが選ぶ、ローカルプロジェクトのアイデア本5冊

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茨城県ひたちなか市で「100年先も豊かに暮らせる海、街をつくる」をコンセプトに、阿字ヶ浦海岸でのビーチマーケット開催などを行う『イバフォルニア・プロジェクト』。創立期からの主要メンバー・小池さんが語る、有志団体に関わる人に読んでほしい5冊。

茨城県ひたちなか市には、かつて日本屈指の海水浴場としてひと夏で約300万人が訪れていた阿字ヶ浦海岸があります。しかし現在はすっかり訪れる人が減ってしまいました。この海岸をカリフォルニアのビーチのようにみんなが楽しく、居心地のよさを感じながら過ごせる場所にしたい、と考えて2018年に始動させたのが、『イバフォルニア・プロジェクト』です。
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(左上から)1.『熱海の奇跡─いかにして活気を取り戻したのか』/2.『地元がヤバい…と思ったら読む凡人のための地域再生入門』/3.「がんばらない」経営─不況下でも増収増益を続けるケーズデンキの秘密/4.マイパブリックとグランドレベル─今日からはじめるまちづくり/5.ルーズヴェルト・ゲーム

小池伸秋さんが選ぶ、ローカルプロジェクトのアイデア本5冊

『熱海の奇跡』はプロジェクトを始める前に読みました。一番参考になったのは、「まずビジョンをつくる」ということ。私たちも話し合って、最終的に目指したいことを再確認し、「100年先も豊かに暮らせる海、街をつくる」というテーマに落とし込みました。迷ったときはここに立ち返ろうという意識が生まれ、ビジョンに共感した人が集まってくれるということも起きました。また、ビジョンを生み出す過程で自分たちが大事にしたいことは、「地域のために頑張るのではなく、自分たちが楽しめる場所をつくるために活動すること」だと、みんなですり合わせができたのも大きかったです。

『凡人のための地域再生入門』も、動き出す前に読んでおいてよかったと、また違う点で思えた本。ローカルプロジェクトでよくある問題がたくさん出てきて、この本のおかげで適切に対処できたと思います。人材の探し方やそういう人たちのつなげ方なども学べました。

『イバフォルニア・プロジェクト』の一大イベント、2日間にわたるビーチマルシェが最初に終わったタイミングで読んだのが、『マイパブリックとグランドレベル』。僕らも最終的には海辺を行政も巻き込んだ公園のような場所にしたいという思いがあり、自分たちにできる第一歩としてビーチマルシェを始めたところがあります。ここで書かれていることは僕たちのやっていることと近くて、目指す場所を再認識しました。

『「がんばらない」経営』は、地元の企業でもある『ケーズデンキ』の社長による経営論の本です。努力をしないわけではなく、無理に頑張るとしわ寄せが来るから自分にできることを着実にしていこうという考え方は、自分の行動指針でもあります。「頑張らない」ことは、活動を継続していくうえでのポイントです。

『ルーズヴェルト・ゲーム』は、チームで活動することの魅力がわかる小説。運営をどうするかではなく、「チームを組むとどんなふうに楽しくなれるか」が、企業野球のチームの姿から見えてきます。

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こいけ・のぶあき●茨城県ひたちなか市生まれ。東京で進学・就職後、ひたちなか市にUターンして、NPO法人などで活動を始める。現在は民宿やキャンプ場を経営するかたわら、『イバフォルニア・プロジェクト』やコワーキングスペースの運営などに携わる。
記事は雑誌ソトコト2022年3月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

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