今回の紹介アイテム
『ションヘル織機』という独特な機械を用いて織った、“手触り感”のある布や布製品
「学生時代に参加した職人さんと生地をつくるプロジェクトで、『生地づくりは産業として残っていかない』と感じ、ショックでした」。デザイナーの小島日和さんはそう語る。布を織る機屋が儲からない、昔ながらの仕組みになっていることが大きな要因だった。「職人さんは、戦前から使われている『ションヘル織機』という独特な機械を用いて、特徴的な糸であっても織り込んでいくんです。それを扱える職人さんの存在は貴重なのに、高齢化により減っています」。
そこで、“手触り感”のある布や布製品を扱うテキスタイルブランド『terihaeru(てりはえる)』を誕生させた。小島さんはブランド立ち上げの背景には先述した想いがあるものの、まずは「持っているとテンションが上がる」「かわいいから欲しい!」と思ってもらえたらと考えている。「布って日常にありふれているけれど、おもしろいもの。それが伝わったらいいなと思います」。
\ここがオススメ/
職人と共に歩んでいきたい
「織る人たちがデザイン力を持って企画も行っていけたら、と考えました。ご高齢の職人さんの技術を引き継ぎたいです」と小島さん。
terihaeru さくら(バッグ)、彗星(ポーチ)、Power of Girls(布)
小島日和さんが立ち上げたテキスタイルブランド。リボンが織り込まれていたり、凹凸のある特殊な織り方がされていたりと、“手触り感”が特徴。ブランド名には「この場所が光り輝く」という意味が込められている。公式オンラインショップで販売中。●4320円/彗星、7230円(1メートルにつき)/Power of Girls、1万1880円/さくら(terihaeru www.terihaeru.com)