サスティナブルで地球にやさしい、未来をつくる取り組みやものがどんどん増えています。ここでは、そんな魅力あふれる団体や取り組みの紹介とともに、各団体の方が愛用・おすすめするエコでサスティナブルなアイテムも併せてご紹介します!
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530(ゴミゼロ)
『530』代表の中村元気さんは、東京の渋谷と原宿をつなぐ「キャットストリート」で清掃活動を続けるなかで、まだまだ使えるものをそのまま廃棄しているといったごみ問題の深刻さに気づいた。「ものや人の関係性が途絶えており、循環の輪のような仕組みをつくっていきたいと考えて、『530』を2019年に立ち上げました」。ゼロウェイストをコンセプトに掲げて企業、消費者、行政のすべてのレイヤーを巻き込み、ゴミを出さない経済循環(サーキュラーエコノミー)のある暮らしを提案している。
“ゴミゼロ”に因んで毎年5月30日を含む1週間を「530week」に設定し、ゼロウェイストをテーマに発信を強化している。コンテンツの内容はメンバーからの提案を元に毎年変え、19年はサーキュラーエコノミーをテーマにしたビジネスセクター向けのトークセッションとワークショップを実施。20年は日常生活におけるゼロウェイストをテーマにオンライントークイベントを、今年はレジリエンス(柔軟さ)をテーマに製作したZINE(小冊子)を渋谷周辺のさまざまな場所でゲリラ的に配布するイベントを手がけた。
また、企業のゼロウェイストに関する事業のサポートも。これまでにパンの耳を原材料の一部にしたビールや、焼却廃棄されていた木くずや古紙からつくる紙のプロジェクトを手がけ、環境負荷の低い日用品の開発支援を行った。
メンバーはそれぞれ、都市における生ごみの有効活用や量り売りショップの展開、地方都市の循環型のまちづくりなどに取り組んでいる。「ゼロウェイストへのアプローチはさまざま。この多様性こそコミュニティの価値だと思っています」と中村さん。若者の感性でムーブメントを起こしていく。
おすすめアイテム
右/「FREITAG」のリュック。大陸に荷物を届ける長距離トラックの広告を回収してテキスタイルにし、バッグや雑貨を製作。左/「Kiji Arita」のカップ。佐賀県の有田焼に長年関わるデザイン会社が、窯元の抱える大量の素焼きのデッドストックを活用した商品。
text by Mari Kubota & Hiroya Honma(SOTOKOTO)
記事は雑誌ソトコト2021年9月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。