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サスティナビリティ

「AI×セキュリティ」で叶えるウェルビーイング

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顔をかざせば扉が開く、世界にふたつとないあなたの顔こそが安全・安心を守る鍵になる。『顔認証』による入退室管理のセキュリティ対策システムでマーケットシェアNo.1。(※)AI(画像認識)を活用した入退室管理システム、画像解析ソリューション、監視カメラシステムなどのセキュリティソリューションを提供する株式会社セキュアが目指す未来とは。最高技術責任者(CTO)の山本達也さんに最新技術の活用や、注目を集める“無人店舗”へのテクノロジー応用など、AIが可能にするウェルビーイングな社会に向けたセキュアの取り組みとその思いを伺いました。
※2021年数量ベース、富士経済調べ

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目次

最新の技術で、安全・安心なスマート空間を

ソトコトNEWS セキュアではどんなセキュリティソリューションを提供されているのでしょうか?

セキュア CTO 山本達也(以下、山本) セキュアでは、顔、指紋による生体認証や、ICカード、テンキーなど幅広い認証方法での入退室管理システム等のセキュリティソリューションを提供しています。例えば、フリマアプリを運営している『メルカリ』様やニュースアプリでおなじみの『スマートニュース』様など多くの企業から採用を頂き、スマートでスムーズな入退室管理と安全安心な職場環境作りをサポートしています。また、監視カメラシステムやカメラで収集した画像を解析して、来訪者の属性などを分析・活用するソリューションも多くの事業所や店舗に導入頂いています。

その中でも、近年注目を集めているのが顔認証の分野ですね。コロナ禍ということもあり、建物に入る前にカメラに向かって顔をかざす機会が増えたのではないでしょうか。セキュアのAI顔認証は入退室・勤怠管理はもちろんのこと、マスク着用の有無や体温の測定も合わせてチェックできます。
また顔認証による決済システムや、ディープラーニングによる高度なAI技術を用いて収集されたデータを活用し、防犯対策などに役立てています。

セキュアは、これらの様々な技術を集結して、無人店舗の開発を手がけています。市場においても今後展開が期待されており、私が前職で関わったコンビニ大手ローソンでの経験を生かしていきたいと考えています。

課題解決こそがやりがいを生み出す鍵に。期待と想像を超えるサービス開発を目指して

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ソトコトNEWS ローソンでのご経験ですか。どんな業務を担当されていたのでしょうか。

山本 未来店舗構想として無人店舗の開発に携わるローソンデジタルイノベーションに入社して、エンジニアとしてソフトウェア作りに取り組んでいました。セキュアに入社する3年ほど前のことです。

小売業界では慢性的な人手不足が課題でした。また、一日に何度も繰り返さなければならない在庫チェックが従業員の残業、過労、ストレスにつながっていました。これらの課題を技術の力を活かして解決できないかと考えました。

例えば、本当は困っているお客様のサポートをしたいのに、品出しや検品に追われて対応できない。それは働く人にとってもお客様にとっても、ストレス以外の何ものでもありません。人生において、働く時間が占める割合は高い。誰しも自分のやりがいを大切にして働けたら幸せですよね。

コンビニだけではありません。ビジネスをする上で必須となる「管理」にかかる時間をどう減らしていくか。技術が現場に支援・貢献できる部分は大きいと考えています。

ソトコトNEWS 「やりがいをもって働く」という部分に山本さんの熱い思いを感じます。どんな経緯でそのように考えるようになったのでしょうか?

山本 これまでのエンジニアとしての歩み方が大きく影響しているかもしれません。2011年3月、横浜にて内定していたソフトウェア開発会社での研修中に、今までに経験したことがないような大きな揺れを感じました。東日本大震災です。通信が途絶え、千葉で暮らす両親とも連絡がつかない状態が長く続きました。震災をきっかけに、その会社では電話やメールなどの通信不良を即座に復旧するためのシステム開発に携わりました。

使命感も相まって、無我夢中で打ち込みました。でも今思えば、一方的なモノづくりだったかもしれません。満足していないお客様の表情を見て、本当の意味でお客様が必要としているものをつくらなければ課題の解決にならないと思うようになりました。もっとクライアントの課題にフォーカスした仕事に携わりたいと、ITコンサルティング会社に転職しました。

ITコンサルティング会社ではクライアントと膝を突き合わせて課題解決に取り組みました。要望に応え、それ以上の提案を出したいと休日返上で勉強しました。辛いという気持ちはなく、新しい技術やソリューションをもっともっと学びたい。その一心でしたね。

タイミングよく、注目を集め始めていたビッグデータを取り扱う案件に携わりました。データを活用することでさまざまな分野に応用できると大きな可能性を感じ、自分のブログを通して技術の活用や展望などについて思いをつづっていました。そのブログに興味を持った方からローソンを紹介され、巡り合ったのが無人店舗開発プロジェクトでした。

周囲からは「夢物語」「無理」「不可能」と言われましたが、逆に燃えましたね。そういう性格なんです。技術的な進化もあり、実現可能な挑戦だと感じていました。

未来店舗のゴールは「無人」じゃない。人と技術がサポートしあうことで生まれる新たな価値

ソトコトNEWS 「不可能を可能にする」山本達也としての無人店舗開発への挑戦が始まったわけですね。その後の展開を教えてください。

山本 2018年に先端技術の見本市と言われる『CEATEC』でリアルタイム在庫管理システムを兼ね備えた未来型コンビニを発表。審査員特別賞を頂きました。開発を進める中で感じたのは、人と技術のベストミックス。いわゆる“無人コンビニ”を目指すのではなく、店舗クルーやスタッフの負担を軽減し、人には人にしかできない業務に集中してもらうこと。それ以外の部分を技術でカバーしてあげればいい。

その後、未来型コンビニ開発で関わったマイクロソフトに入社し、短期間ですがシステムやソフトウェア導入のサポートに携わりました。そんな折に、セキュアがAI、IoT、データ活用を軸にシステム開発に力を入れていく、無人店舗のような新しい試みにも挑戦するという話を聞き、自分の力を活かしたいと入社を決めました。

ソトコトNEWS セキュアでの新たな挑戦が始まりましたね。物理セキュリティ事業は、現場での設置や運用が必須になりますが、エンジニアとして感じることは。

山本 セキュアに入って一番嬉しかったことは、お客様と向き合って本当に求められるものを共創しようというスタンスです。オフィスや店舗などにカメラを設置する現場スタッフや営業のメンバーたちとエンジニアが会話を重ね、クライアントの要望以上のものを提供したいという熱い思いがあふれています。現場の人たちのリアルな声はエンジニアにとって金言です。

AI技術は、なんでもできる魔法の杖ではありません。
例えば、いくら高精度な精密機械でも「19歳と364日目の人間と、20歳と1日目 の人間を顔の違いだけで見極める」というのは不可能ですよね。最新システムが人をサポートするように、人も技術をサポートする必要があります。
セキュアは技術開発から現場まで、責任をもって一気通貫で取り組む、だから良いソリューションが生まれるのだと感じています。

挑戦欲の源泉は「他者」への想い。テクノロジーの力でサスティナブルな社会を。

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ソトコトNEWS 今後の未来型無人化店舗開発に向けた課題や、展望を教えてください。

山本 AIの進化により高精度な顔認証技術が確立されつつあります。顔認証による決済システムを活かすことで、より気軽に、ストレスフリーな買い物ができるようになる可能性があります。また、万引きやトラブルを誘発するような要注意人物の検出により、未然に被害を抑えることも可能です。画像による在庫確認はもちろんのこと、来訪客の映像から属性や季節、曜日、時間などさまざまなデータを複合的に結びつけて解析することにより、さらに効果的なマーケティングにつなげていくことができるでしょう。

少子高齢化、過疎化、働き手不足が課題となる地方都市や、来客が読みにくく出店が乏しい地域など、これまで届けたくても届けられなかった人に商品やサービスを提供できるようになれば、それはきっとSDGsの9『産業と技術革新の基盤を作ろう』や、11『住み続けられるまちづくりを』に、そして“誰一人取り残さない”という理念にもつながりますね。

そして何より、その人が本当にやりたいことを仕事にしてほしい。
接客が好きな人から、お客さんとのコミュニケーションを奪ってまで無人店舗を作るのではなく、それぞれのやりがいを大切にしながら働ける職場を創りたいと考えています。
一方で、プライバシーへの配慮や個人情報の取り扱いについては、セキュリティ業界を牽引する企業として特に配慮し、導入先へも啓蒙活動を行っていく必要性を強く感じています。

ソトコトNEWS 今までにないものを実現するには困難が多いと思いますが、挑戦を続ける山本さんを奮い立たせるものはなんでしょうか。

山本 自分ではない「誰か」の課題を解決したい、という想いです。この課題は、同じように多くの人々が抱える課題でもあるはずだ、そう感じた時に、一気にモチベーションが上がります。

ソトコトNEWS 「他者のために」が山本さんの源泉なんですね。今後取り組みたいことや、展望を教えてください。

山本 今後は、様々な経験をもつ方々ともっと共創していきたいと思っています。
エンジニアの力だけでは解決できなかった課題が、デザイナーや現場の視点を取り入れることで、一気に物事が進んだり、思ってもみなかったようなアイデアが生まれたりすることがあります。そんな瞬間が、すごくワクワクします。

新型コロナウイルスの影響もあり、人の働き方や行動は急激に変わりました。
先の読めない社会だからこそ、予測に長けたAIなどのテクノロジーを活かしながら「人としての生きがい」を感じることができる、そんな社会を目指して歩んでいきたいですね。

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