わかったようでわからないSDGs。それって本当にSDGsとつながっているの? と疑問に思う一方で、こんなところにまでSDGsが浸透しているのか! と感心したりの繰り返し。そんなSDGsとの距離を縮めるために、SDGs改めジーズという愛称でおもしろがりながら、日々の生活の中で見聞きしたジーズなアレコレをつぶやいたりつっこんだりぼやいたり。
#4 日本酒アレンジカクテルはお酒を救う。
新潟に蔵を構え、日本酒を飲まない人でもおそらく目にしたことがあるのではと思う有名な銘柄から”春のにごり酒”がリリースされた。
にごり酒といえば、濃厚で芳醇な味わいでわたしは好きなんだけど、どろり、とろりの口当たりはどぶろくを連想しがち。そのせいか、苦手な人も多いし、飲まず嫌いで手を出されていない、そんな印象。
今回のこのお酒はにごりとは思えないほどサラッとなめらかな口当たりで、あまりお酒をたしなまない日本酒ビギナー、にごり酒ビギナーに寄り添っている。ガツンとパンチのあるものを好む向きでも、たまにはこういったタイプもいいよねという柔軟なお酒好きだっているはず。この飲みやすさなら、にごり酒に積極的じゃない友人にも薦めたいとさえ思ったほど。
そのままでも美味しいお酒なのにと思うのだけど、試飲会ではにごり酒を使ったアレンジカクテルも紹介され、とことん日本酒ビギナー、にごり酒ビギナーに優しい。ふと、この優しさにわたしはジーズを見た気がしたのです。
たとえば4合瓶の日本酒を買うとする。お酒好きなら、いや、わたしならほどよく飲み干せるけど、日常的酒量がそれほどでも…という人はなかなか完飲に至らない。飲み切れないまま日が経ち、風味も変わってしまい、最終的に料理酒にでもしようかとなる。世にいう日本酒飲み切れなかったときあるあるの定石か。料理酒として第二の人生をまっとうできたならいいけれど、万が一、破棄される運命になったら、これも世にいうフードロス。フードじゃないけど、親戚のようなハナシだ。
試飲会で紹介されたアレンジカクテルはフルーツやスパイスを使ったレシピで、どれも簡単につくれそうなものばかり。ジュース割りからアイスを使ったデザートドリンクまで。つまりは味変ってことなんだけど、にごり酒に限らず、日本酒アレンジカクテルは飲み残しの酒を救うのだ。
手仕事、アート、茶の湯、お酒と器など、趣味と暮らしにまつわることを感興の赴くままに。ソトコトNEWSでは「これってSDGsかな?」と思うことを”ジーズな日常”と称して筆を走らせています。ときどき脱線しがちですが、”Please don’t bother”。東京在住。青森県生まれ。