デジタルアートと投資が交差すること注目を集めるNFT。しかし、その世界は、初心者には理解しきれない独自の言葉や概念で溢れています。そのすべてを理解することは、まさに新しい世界への扉を開くようなもの。この記事では、NFTの基礎知識から始まり、その世界で使われる基本的な用語、そしてそれらの用語をどのように活用すればよいかを解説していきます。
その全てを理解することは、まさに新しい世界への扉を開くようなもの。この記事では、NFTの基礎知識から始まり、その世界で使われる基本的な用語、そしてそれらの用語をどのように活用すれば良いかについて解説していきます。
NFT用語リストの活用方法
本記事の後半部分で解説するNFTの基本的な用語リストは、その理解を深めるための道具として使用できます。NFTの基本的な用語リストの効果的な活用法は、次のとおりです。
✔️新たな用語に出会った際の参照ツールとして活用する
NFTの取引や情報収集を行っている際に見知らぬ用語や略語に出合った場合、リストを引き出してその意味をすぐに調べることができます。
✔️NFTコミュニティへの参加
NFTのコミュニティに参加する際、同じ言葉を使うことでコミュニティメンバーとのコミュニケーションを円滑に行うことができます。
具体的な意味やニュアンスを理解することで、より深い会話や議論が可能になります。
✔️自身の学習の一部とする
NFTやブロックチェーンの世界は、進化し続けています。新たな概念や用語が日々生まれているため、それらを学習し、理解することは必要不可欠です。
NFT用語リストは、その学習の一部として活用することができます。
NFTの基本的な用語解説
NFTや仮想通貨をユーザーに無料で配布する行為を指します。特定のコミュニティのメンバーや、特定の仮想通貨を保有しているユーザーなど、条件を満たす人々に対して行われることが多いです。エアドロップは、新しいプロジェクトの認知度を上げるため、または既存のコミュニティに感謝の意を示すためによく使われます。
AL(Allow List)
特定のユーザーを事前に認証し、特定のアクション(例えば、新しいNFTの先行購入)を許可するリストのことを指します。NFTプロジェクトでは、しばしば一部の早期サポーターをALに追加し、新作NFTの先行購入権を付与することがあります。
AMA(Ask Me Anything)
「Ask Me Anything(何でも聞いてください)」の略語で、NFTプロジェクトの運営者がオンライン上(主にTwitterスペースが活用されます)で開催するQ&Aセッションのことを指します。
セッションでは、コミュニティのメンバーがプロジェクトの詳細について直接質問する機会が提供されます。これにより、プロジェクト運営者は透明性を高め、コミュニティとの信頼関係を深めることが可能です。
Approve(アプルーブ)
仮想通貨やNFTの送付許可を与えることを指します。特定のウォレットやスマートコントラクトに、あなたの代わりにトークンを送ることを許可することで、自動的な取引が可能になります。ただし、アプルーブはリスクも伴うため、信頼性の確認が必要です。
Ethereum(ETH、イーサリアム)
世界で2番目に市場規模が大きい仮想通貨で、スマートコントラクトと呼ばれる自動実行プログラムを実行することができる、ブロックチェーンプラットフォームです。スマートコントラクトの機能を利用して、多くのNFTやDeFi(分散型金融)プロジェクトがEthereumブロックチェーン上で構築されています。
ウォレット
仮想通貨を保管するためのデジタル財布のことを指します。ウォレットがあることにより、ユーザーは仮想通貨を送受信したり、NFTを保管したりすることができます。安全なワレットの選択と管理は、NFTや仮想通貨の世界で活動する上で非常に重要です。
イーサリアムのブロックチェーン上で取引を行う際に必要となる手数料のことを指します。ガス代は、取引をブロックチェーンに記録する「マイナー」(ブロックチェーンのネットワークを維持する人々)に支払われます。NFTの取引やミント(作成)にはこのガス代が必要となり、ブロックチェーンのネットワークが混雑しているときには、ガス代が高騰する可能性が高いです。
ガチホ
「ガチで保有」という意味のスラングで、ある資産(NFTや仮想通貨など)を長期間保持し続けるという意志の強さを表現する言葉です。NFTコレクターの中には、一部の作品を「ガチホ」することで、その価値が将来的に上昇することを期待する人々もいます。
Crypto(クリプト)
「Cryptocurrency」(暗号通貨)の略語です。これは、暗号技術を用いて発行され、取引が行われるデジタルな通貨を指します。ビットコインやイーサリアムなどがその例です。また、「Crypto」は、より広い意味で、暗号技術やブロックチェーン技術を用いた新しいデジタル経済全般を指す場合もあります。
GOX
取引所などに預けていた資産が盗難される事象を指す用語で、日本のビットコイン取引所「Mt.Gox」の破産事件から派生した言葉です。2014年にMt.Goxは、大量のビットコインが盗難されるという事件が発生し、それが「GOX」という言葉の起源となりました。この事件は、仮想通貨を扱う上でセキュリティの重要性を改めて世に問いました。
プログラムにあらかじめ組み込まれたアルゴリズムによって自動的に作成されたNFTの作品のことを指します。たとえば、10,000体の独自のキャラクターを一つ一つ手で描く代わりに、それぞれの特徴(顔、体、背景色など)を組み合わせて自動的に生成することができます。この手法により、膨大な数のユニークな作品を生成可能です。
SCAM(スキャム)
詐欺行為を指す用語です。NFTの世界では、価値のない作品を高額で販売する、偽のアーティストによる作品の販売、投資をうながす詐欺など、さまざまな形のスキャムが存在します。参加者は注意深く行動し、自己責任の下で研究と判断を行うことが必要です。
スマートコントラクト
ブロックチェーン上で動作する自動的な契約のことを指します。あらかじめ設定されたルールに従って、自動的に取引などを実行するプログラムです。例えば、NFTの売買やオークションはスマートコントラクトによって行われ、その透明性と不変性が保証されます。
Zero trust(ゼロトラスト)
ネットワークセキュリティの一種で、いかなる通信も信用せず、すべてを検証することを基本原則とします。仮想通貨やNFTのようなデジタルアセットの取引では、セキュリティが重要なテーマとなります。ゼロトラストの原則を取り入れることで、安全に取引を行うことが可能です。
SBT(ソウルバウンドトークン)
特定のユーザーに「束縛」される形で存在するトークンを指します。NFTゲームにおいては、プレイヤーがゲーム内で獲得したアイテムがNFTとして所有権がプレイヤーに与えられ、アイテムがSBTとなることがあります。アイテムは、そのプレイヤーだけが使用でき、他人に譲渡することはできません。
Decentralized Autonomous Organizationの略で、分散型自立組織を意味します。DAOは、ブロックチェーン技術を使用して作られた組織で、一部または全体の決定権がトークンホルダー(メンバー)に分散されています。NFTの世界では、コミュニティの意志決定にDAOが使われることが多いです。
Discord(ディスコード)
ゲーマーやクリエイター向けのコミュニケーションツールで、テキスト、音声、ビデオチャット機能を提供しています。NFTのコミュニティでは、ディスコードを使用してユーザー間のコミュニケーションや情報共有が行われます。
DYOR(Do Your Own Research)
「Do Your Own Research」の略で、「自分で調査を行う」という意味です。NFTや仮想通貨の世界では、投資や購入の決定をする前に、自分自身で情報を調査・分析することが強く推奨されます。
DeFi(分散型金融)
「Decentralized Finance」の略で、ブロックチェーン技術を活用した新たな金融システムを指します。伝統的な銀行や金融機関を介さずに、個々が金融取引を行うことが可能です。NFTは、DeFiの一部として使用されることがあります。
ツリーバース(Treeverse)
仮想空間内でユーザーが土地を所有し、自由に開発することができるNFTベースのゲームです。所有した土地や建物はすべてNFTとして保有でき、他のプレーヤーと取引することも可能です。
トークン(Token)
特定の価値や権利を表現するデジタルアセットのことを指します。NFTは「Non-Fungible Token」の略で、一意の情報を持つトークンを意味します。NFTはアート作品、音楽、ゲームアイテム、不動産など、様々な形で表現されることが多いです。
特定のコミュニティやプラットフォームのメンバーシップを示すNFTです。これにより、特定の権利やアクセスが保証されます。例えば、新作の先行予約や限定イベントへの参加権などが考えられます。
Binance(バイナンス)
世界最大級の仮想通貨取引所の一つで、多数の仮想通貨やNFTの取引が可能です。また、NFTのマーケットプレイスも運営しており、様々なアーティストやクリエーターが作品を出品、購入することができます。
PFP(Profile Picture)
Profile Pictureの略で、プロフィール画像を指します。NFTのコミュニティでは、所有しているNFTをSNSのプロフィール画像として使用することが一般的です。これにより、そのNFTの所有者であることを証明できます。
パブリックセール
NFTが一般に公開販売されるイベントを指します。これにより、一般のユーザーがそのNFTを購入する機会を得ます。
Bitcoin(ビットコイン)
最初の暗号通貨で、ブロックチェーン技術を基盤としています。
全てのビットコインの取引はブロックチェーン上に記録され、改ざんが非常に困難です。
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Blockchain(ブロックチェーン)
分散型のデータベースで、全ての取引を不変の「ブロック」として保存します。このブロックは全てのユーザー間で共有され、各ブロックが連鎖的に連結されています。
Bridg(ブリッジ)
異なるブロックチェーン間でのアセット移動を可能にする技術のことを指します。これにより、一つのブロックチェーン上のNFTを別のブロックチェーン上に移動することができます。
フルオンチェーン
NFTやその他のデジタルアセットの全データがブロックチェーン上に完全に存在する状態を指します。これにより、NFTの所有権や取引履歴など、全ての情報がブロックチェーン上で確認できます。
プレセール
一般の公開販売(パブリックセール)の前に行われる限定的な販売イベントを指します。通常は特定の条件を満たしたユーザーだけが、参加できます。
フロア
NFTマーケットプレイスにおいて、特定のNFTの最低販売価格を指します。これはそのNFTの最低価格を示し、市場価値の一つの指標となります。
Bot(ボット)
自動化されたプログラムで、特定のタスクを自動的に実行します。NFTの世界では、新作のNFTを自動的に購入するボットなどが存在します。
ホワイトリスト(WL)
特定のNFTの販売やアクセスを許可されたユーザーのリストを指します。ホワイトリストに名前があるユーザーは、プレセールや特別なイベントへのアクセスが許可されます。
新たにNFTを生成することを指します。このプロセスはブロックチェーン上で行われ、新たに作られたNFTの所有権がMintした人(通常は作品のクリエーター)に移されます。MintされたNFTはその後、様々なマーケットプレイスで売買されるのが一般的です。
MetaMask(メタマスク)
EthereumベースのWebブラウザ拡張機能であり、ウォレット(デジタル資産を保管するための仮想的な財布)の役割も果たします。MetaMaskを使用すると、Webブラウザから直接Ethereumや、Ethereum上で作られたNFTといったデジタルアセットを送受信したり、保存したりすることができます。
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メタバース(Metaverse)
「次元を超えた宇宙」を意味する言葉で、仮想環境やデジタル空間全体を指します。VR(仮想現実)やAR(拡張現実)技術を用いて、現実世界とは異なる体験が可能なこの空間では、ユーザーは自由に動き回り、コミュニケーションを取ることができます。
また、NFT技術を活用して、ユーザーはこのメタバース内で物件を購入したり、アート作品を展示したりすることも可能です。
「有用性」や「利便性」を意味します。NFTのコンテキストでは、ユーティリティは所有者に特定の権利や利益を提供するNFTの特性を指します。例えば、あるNFTがその所有者に特定のゲーム内のアイテムや特権を与える場合、それらはNFTのユーティリティといえるでしょう。
プロジェクトの開発者が突然姿を消し、そのプロジェクトが放棄される行為を指します。これはしばしば投資家に大きな損失をもたらします。NFT市場に参加する際には、このようなリスクも理解しておくことが大切です。
リビール
NFTプロジェクトや新作の情報を公開することを指します。リビールはしばしば特定の時期に一斉に行われ、クリエーターやプロジェクトのファンは、リビールを待ちわびることがよくあります。
リボーク
NFTが売買される際に、新たな所有者が生成されることを指します。このプロセスはブロックチェーン上で行われ、所有権の移転が公開され透明になります。
ロードマップ
プロジェクトの将来の計画や目標を示したものです。これは投資家やコミュニティメンバーに、プロジェクトがどのような方向性を持って進められているのか、またどのようなアップデートが予定されているのかを理解するのに役立ちます。
Royalties(ロイヤリティ)
NFTが再販されるたびに元のクリエーターが受け取る料金のことを指します。これにより、クリエーターは作品が何度売買されても、その都度収入を得ることが可能です。ロイヤリティはNFTの大きな特徴の一つであり、クリエーターにとっては大きなメリットとなります。
分散型ウェブの新しい形を指す用語です。web3.0では、ユーザーが自分自身のデータを所有し、コントロールできます。また、ブロックチェーン技術を活用することで、ユーザー間の直接的な取引や交流が可能となります。
Web2.0
ユーザーがインターネット上でコンテンツを生成し、共有できるwebの形を指します。web2.0は現在私たちが利用しているwebの主流な形で、ソーシャルメディアやブログなどがその代表例です。しかし、web2.0では、ユーザーデータはしばしば大企業によってコントロールされています。web2.0における大企業によるコントロールが、web3.0におけるユーザーデータの自己所有という概念と対比します。
NFT関連のおすすめ書籍
以下に、NFTについての詳細な知識を得るための、おすすめの書籍をリストアップしました。
NFTの教科書
—ビジネス・ブロックチェーン・法律・会計まで デジタルデータが資産になる未来
天羽健介著, 増田雅史編
NFTの基礎知識から応用までを詳細に解説した実用書です。
だれにでもわかるNFTの解説書
足立明穂著
初心者でも安心の一冊。NFTの基礎をわかりやすく説明しています。
デジタルデータを資産に変える最先端スキル!NFTビジネス見るだけノート
NFTをビジネスに生かす方法について詳しく説明しています。
これらの書籍は、自己学習の一助となり、NFTの世界への理解を深める手助けをしてくれるでしょう。
編集・文:ローカルWeb3編集部