知的障害者施設の介護をしていた過去を持つ、木育マイスター。北海道・当麻町で街や人を巻き込んだ数々のイベントを企画し、街と人を元気にする石黒康太郎さんの姿を追います。
障害者施設から当麻町振興公社へ転職のワケ
その当麻町のキャッチフレーズは「全部ある当麻」。
子育て・仕事・自然など、生活と楽しみがぎゅっとすべてが揃っている町であるとのこと。そんな街で、熱く活躍しているのが今回ご紹介する「石黒康太郎」さんです。
札幌出身の41歳。3人のお子さんと奥さまの5人家族。
当麻町の知的障害者施設で勤務していました。
「障害のある人は、はっきり自分の意思を表現する。いい意味で人間臭いんですね。自分は介護の仕事に就いてはいるけれど、介護者・通所者の壁なく、”人間”としての関りを大切にしていました。」
けれど、障害のある人との向き合い方について、後輩や同僚との考え方・捉え方の温度差に悩み、退職。
農家の手伝いや登山などをしながら過ごしていました。
事務所でやりたいことを模索、人とのつながりからアウトドアへ
その仕事を始めるきっかけは、当時まちづくり推進課係長だった現村椿町長がとうま新興公社の社長に紹介したのがきっかけなのだとか。「当初は、当麻町の観光スポット「当麻町鍾乳洞」の管理、キャンプ場の事務所での企画の練りこみ、雪が降ると街中をスノーシューで歩き回り、既存のもので新しいコンテンツを作るべく、楽しめる「もの・こと」を探しまわりました。」
旭川市内のアウトドアショップ店長、プロの自然ガイド、など人との出会いも広がり、プロ視点でのアウトドアについて考えたり教えてもらう機会も増えてきました。
元はインドアだったという石黒さん。自宅でのんびりテレビを見たりゴロゴロする日常だったと言います。
「当麻町に移住し、様々な体験を自らし、また、当麻町を見渡した時、アウトドアの楽しさに目覚めました。これだけの恵まれたフィールドで遊ばない手はないな、と。」
石黒さんは当麻町の魅力に気づくと同時に、魅力ある当麻町民の存在にも気づき、そんな人たちと一緒にチームを組んで、何か楽しいことを発案できたらと考えています。
全て「楽しむ・遊び」の視点を大切に!いつか必ず結果を出す!
「地元民の当たり前を、地元の人はもちろん地元以外の人に楽しんでもらいたい!」と、様々なイベントを考え企画しています。
地元の自然物を大切に使った、花育・木育体験、観光のオフシーズンとなる秋や春の雪解けでも楽しめるアクテビティ、当麻町の歴史を知りながら楽しむトレッキングやファットバイク体験など、多くのことを開催。
「自分のやっていることは、全て遊びの視点なんです。お金につながるか?と言えば結果は出せていないかもしれません。それでも”これまでの当麻町になかったことをしている、ちゃんと形になっている。”と、社長が仰ってくれるおかげで自信を持ってやり切ろうという気持ちになれるんです。必ず結果を出そうと思っています。」
筆者も、当麻町の魅力、楽しみ、情熱は、石黒さんを通し必ずもっと多くの人を魅了していくだろうと感じました。
魅力ある人ばかり!チームを組んで盛り上げたい!自分は裏方に。
地元の人にもっと地元の魅力を実感し、発信してほしいとも思っています。様々な活動の企画、実行、広報、報告などにはマンパワーが不足しているのだとか。
「今は自分が表立って企画したり実践したりしているのですが、実は当麻町にはもっと魅力的な人や、面白い人がたくさんいるんです。そんな人たちとチームを組んで何かできればと思っています。いずれ自分は裏方になってみんなを支えていきたいと思っています。」
介護職をしていた石黒さんは、障害のある人の居場所支援も視野に入れているのだとか。
まだまだ多くの「当麻町でやりたいこと」があって、裏方に回るのは先になりそうですね。
けれど、多くの人を巻き込みながら「魅力ある当麻町」の情熱ある発信に、今後の石黒さんと当麻町に、ぜひ期待したいと感じました。
情熱の仕事ぶりはとても刺激的。石黒さんと話していると誰もがワクワクすることでしょう。
ぜひ当麻町のイベントに参加し、「全部ある当麻」と魅力ある人々に会いにいきませんか?