職人の手仕事、日々進化を遂げる最新の技術、素材や産地など、あらゆる垣根を越えて、それぞれの良いところを活かしたモノづくりを提案するプロダクトブランド「KIKIME( キキメ )」より、「ozen(オゼン)」「kasane(カサネ)」の2 シリーズが 2020 年 9 月 25 日 に、「hanauke(ハナウケ)」をが10 月中旬にブランド公式オンラインショップにて発売されます。いかに自宅で過ごす時間を充実させるかに焦点が集まっている今、間違いなく質のいい生活をもたらしてくれるアイテムばかりです。
「KIKIME(キキメ)」のコンセプトとは?
KIKIMEは、日々使うモノだから、心地よさと暮らしの愉しみに寄り添うこだわりを。日常の好奇心をくすぐる、粋と機能美のプロダクトブランド。異なるマテリアルの組み合わせ、つくる産地の掛け合わせなど、垣根を越えたモノづくりをコンセプトに掲げています。KIKIMEが誕生したきっかけをブランドに尋ねると、
「従来のモノづくりの現場では、素材の組み合わせによる商品開発の難易度が高いこと、産地を越えて1つの商品にしていくことはとても難しいと考えられてきました。商品の開発も産地や素材が複数になるぶん、素材ごとの特性があり、不具合が出やすい。そして、不具合が出たときに、『どっちの素材が悪い?』『どっちの産地が悪い?』などと問題になりやすいからです。『素材や産地のよさを掛け合わせることで、新たな機能やデザインを生み出すことはできないか?』というチャレンジ精神が起点となりKIKIMEのものづくりはスタートしました」
注目の新シリーズは?
新シリーズのこだわりは?
今回の新シリーズは3つ。「ozen(オゼン)」、「kasane(カサネ)」、「hanauke(ハナウケ)です。
ozenシリーズ
ozen(オゼン)は、寿司下駄から着想した、肩肘張らずに使える天然無垢の小さなテーブル。
計算された縁取り
「天然無垢のボードに直接料理をのせることを想定し、ソーズやドレッシングなど水分のあるものが垂れないよう天面に縁取りを施しました。縁取りの高さは、サイズを組み合わせて重ねたときの安定感や収納のしやすさにこだわって設計しました」
脚の高さ
「手持ちの平皿などと組み合わせがしやすいようにS・Lサイズともに脚の高さにこだわって設計しています。Lサイズの下にSサイズを入り込ませることができ、Sサイズの下にも十分なスペースがあるので、テーブルの大きさやカタチによって、思い思いのレイアウトが可能です。さまざまな器を重ねることで、空間に広がりが生まれ、人が集う食卓を有効に使うことができます」
素材の掛け合わせ
「ボードと脚、同じ木材でも異なる産地を掛け合わせることによって生まれるモダンな雰囲気。色彩の層が特徴的な脚の部分には、北海道で作られているペーパーウッドという素材を使用しています。シナ材と再生紙の積層による美しい木口は、塗装とは異なり色が剥げてしまうこともなく、独特の表情と質感を表現。ボードの天面に施した縁取りや、側面のなめらかな曲線は、漆器や箱根寄木細工の地場産業で有名な神奈川県小田原市で加工しています」
●ozenウッドボード S/6,800円、L8,000円(ともに税別)
料理上手に見える皿と心の豊かさを耕す花器も!
kasaneシリーズ
機能性を秘めた心地よく重なるフォルムで、毎日の料理にちょうどよいカタチのうつわが揃う、kasane(カサネ)シリーズ。
高台の角度
「うつわの脚の部分である高台を垂直ではなく斜めにすることで、底面とうつわの口が重なり、異なるカタチはもちろん、同じうつわもスマートに積み重ねることが可能。上に重ねたプレートは、蓋の役割も担い、保存容器に早変わり。いつでもおいしい状態で料理を食卓に広げることができます」
ムダのないサイズ設計
「メインディッシュにはプレート、副菜や汁物にはボウルというように、日常のどんな献立にも使いやすいカタチのうつわが揃います。料理を盛りつけるうつわとしての使い方と、保存容器としての使い方、多様性を秘めたうつわが木箱に納められたセットは、贈り物にもおすすめです」
希少な土を使った梅花皮
「梅の花が咲いているように見えることから梅花皮(かいらぎ)と呼ばれる独特の風合いは、希少性の高い土が使われています。焼き上げた際に表面の化粧土が割れてできるひびに、呉須(ごす)で着色をした上から釉薬(ゆうやく)をかけることで、艷やかな質感の中に立体感のある色模様に。釉薬によってコーティングされた手触りのよいなめらかな表面は、油や色素が染み込みにくく、日々のうつわとして使いやすい仕上がりになっています」
●kasane プレートS/2,800円、L/3,800円、ボウルS/2,200円、M/3,000円、L/4,200円、2段セット/8,000円、3段セット/8,000円(すべて税別)
hanaukeシリーズ
ひとつひとつ木目の異なるひのきのプレートが受け皿になって、落ちた葉や花びらをも風情として、暮らしの中に飾る役割を持った花器。
暮らしの絵になる機能性
「白磁とひのき、異素材の組み合わせからなる心地よい違和感の佇まいは、花を生けていなくても絵になり、日常の空間にアクセントを与えてくれます。花を生けるだけでなく、鍵やアクセサリーなどの小物置きとして、人を迎える玄関、集うダイニング、くつろぐリビングなど、置くシーンによって、使い方にバリエーションが生まれます。受け皿となるプレートは、簡単に取り外せるので、水換えやお手入れがしやすいのもポイントです」
花を生けやすい形状
「きゅっと口が細くなったベースの形状は、一輪の花や枝ものを生けるのも簡単。口が広いものだと花が広がってしまい、ボリュームとバランスの調整がなかなか難しいものですが、hanaukeはひと枝挿すだけで印象がまとまるので、日ごろ花を生けることに慣れていない人にも、飾ることが愉しくなるようにと想いを込め、口の細さと内側の角度にこだわっています」
美しさと軽量化を目指した製法
「ひのきの受け皿は、神奈川県小田原市で、寄木細工などの伝統の木工芸技術で知られるように、繊細な仕事を得意とする職人が丁寧に仕上げています。受け皿は一見、平坦な薄い板のように見えますが、ベース本体にのせたときにぐらつきづらく、安定感のある形状になるよう、受け皿の裏面と細部を調整して加工しています。ベース本体は岐阜県土岐市で、現在では手がける窯元が少ない『かば鋳込み』という成形方法を用いて、薄く焼き上げた美濃焼。ダイニングテーブルや玄関など置く場所を気軽に変えることを想定して、軽量でそっと飾りたくなるサイズ感を目指しました」
●hanauke 5,500円(税別)※2020年10月中旬発売
将来は若手職人も育てていきたい
「アパレルに比べると、素材の種類が少ない生活雑貨においては、異なるマテリアルの組み合わせ、つくる産地の掛け合わせが、新しい挑戦であると考えており、ゆくゆくは海外の産地とも掛け合わせていきたいと考えています。また、その挑戦で、つくり手の新たなモチベーションの創造や若手職人の育成などにもつなげていきたいです」
「現在は、自社ECサイトのみでの販売ですが、『現物を手にとって見たい』という声や、購入された方から『写真も素敵だったけど、実物のほうがさらにいい」などお褒めの言葉もいただいています。今後はECサイト上でもサイズや質感が伝わるような写真掲載を心がけるとともに、愉しみ方やシーンの提案についても発信していこうと思っています。また、ポップアップショップや飲食店とのコラボ、KIKIMEを体験してもらえるような機会をつくっていきたいと思っています」
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