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仕事・働き方

「社会教育士」を知っていますか?~持続可能な地域・人材・コミュニティづくりを担うプロ人材~

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みなさん、「社会教育士」をご存じでしょうか? 2020年度から文部科学省が旗振り役となり、新たに輩出されている人材(称号・肩書)で、皆さんが暮らしている町の地域課題解決を目的に日々活動しています。今回はこの「社会教育士」がどのようなものなのか、やさしく解説・紹介できればと思います。

目次

そもそも、社会教育って何だろう??

ここでいう「社会教育」とは、

地域や住民の課題・ニーズをくみ取り、当事者意識をもって地域コミュニティ活性化に向けて、幅広く持続的に参画する人や組織・場を、「学び」を通じて醸成・支援すること

を意味します。この役割を担うのが「社会教育士」で、福祉や地域経済、町の防災対策などの地域課題に対して、様々な専門性を持ち併せた「社会教育士」の活躍の場が、今拡大しています。

社会教育士とは?

「社会教育士」は、文部科学大臣の委嘱を受けた大学等教育機関が実施する講習や、大学における養成課程を修了した人たちの称号です。

社会教育士という称号が制定される以前、講習や養成課程の修了者は「任用資格としての有資格者」という程度の認知にとどまっていました。有資格者は「社会教育を担う専門家」と名乗ることができず、活動実態があってもその中身が表立って見えにくいという現実があったのです。

これが令和2年4月以降、有資格者が正式に「社会教育士」と名乗れるよう門戸を開いたことで、従来行われていた活動がより印象的に可視化され、有資格者(社会教育士)は地域で存在感を発揮しやすくなったというわけです。

社会教育士は、どんな仕事をする人なの?

定められた講習・養成課程を経たのち、各社会教育士は、「自分たちの暮らす地域を面白くする」、「新たな人ともっと出会う」、「多様な人ともっとつながりながら活動したい」など、前向きな気持ちを抱くきっかけになる「学びの機会」を、地域社会のいたるところに仕かけていきます。社会教育士は、それぞれの専門性や課題感をもとに「豊かな地域づくりを展開するための、土壌を整備するプロ人材」ということもできるでしょう。

社会教育士に期待されている活動、その具体例。
社会教育士に期待されている活動

社会教育士が解決すべき課題やニーズとは?

社会教育士が解決すべき課題やニーズには、たとえば以下のような項目があります。

社会教育士の課題あれこれ
社会教育士に期待されている活動

  • 地域のつながりの希薄化を止め、共助の関係性を強くしたい
  • 空き店舗が増える商店街に賑わいをもたらしたい
  • 子育てや介護が生む孤立をなくしたい
  • 居場所の無い子ども・若者を支援したい
  • 国籍の違いや障害の有無などによる分断を解消したい

こうしてみると、地域経済や福祉、共生支援など、解決を求められるテーマが多岐にわたることが分かります。これらの課題と向き合うためには、地域のコーディネーターとして様々な立場の人を上手につなぎ合わせる専門的能力の習得が重要。それら能力を社会教育主事講習や大学の養成課程で学ぶというわけです。

なお、この講習・養成課程で習得を目指す主な能力は次の3つです。

1. ファシリテーション能力
人のやる気に火をつけ、地域のモノ・コトを自分事化していくプロセスと活動への自発性を引き出す。意識と行動の変化を促す「学び」を支援する。

2. プレゼンテーション能力
地域のヒト・コト・モノや、想い・願いといった情報を、たくさんの人にわかりやすく説明し、共感を育む。

3. コーディネート能力
人や活動、組織など、異なる立場の人たちが相互理解を深め、信頼し支え合う関係性を調整する。

これらの能力(基礎的な知識と技能)を習得してはじめて、「社会教育士」として地域づくりに関わることが可能になります。

どんな人が社会教育士になれるの?

前述したとおり、令和2年の制度改正以降、社会教育士への門戸は広く開かれています。自らが持つ専門性を活かして地域に貢献したいけど、何から始めればいいかわからない……という方がいれば、「社会教育士になる!」という選択肢は、有意義なキャリア形成になるはず。

行政・公機関で働く方はもちろん、民間組織で働く方でも、その経験や専門性が活かせるように制度が設計されている

行政・公機関で働く方はもちろん、民間組織で働く方でも、その経験や専門性が活かせるように制度が設計されているため、地域における社会教育士の存在感は、今後拡大していくと考えられます。現在も、次のような専門性を携えて、活動している社会教育士がいます。

福祉×社会教育士

地域で暮らすすべての人に居場所を提供したい

 

防災×社会教育士

共助を育み地域のことを自分事にするための学びあい、その先の安心・安全を提供したい

 

多文化共生・観光×社会教育士

縦割りで分断しがちな行政・企業・NPOに横串を刺し、協働・共生のきっかけを提供したい

 

社会教育士が目指す理想の地域コミュニティとは?

地域が溶け合う場を創出するのが、社会教育士の大切な役割

講習や養成課程で習得する3つの能力と各士の職業経験をかけ合わせ、地域が溶け合う場を創出するのが、社会教育士の大切な役割。行政の各部局や企業、NPO団体、地域の人々の間を取り持つ「調整役」になることが期待されています。町のいたるところで、ヒト・モノ・コトが共鳴し合う社会こそ、社会教育士が目指すべき理想の未来です。

社会教育士のことがもっと知りたい!

「社会教育士」について、かんたんに紹介しましたが、「もっと詳しく知りたい!」という方は、文部科学省の特設ページをチェックしてみてください。実際に今、社会教育士として活躍している方の声や動画も視聴することができますよ。

詳しくは ↓ コチラ!

https://www.mext.go.jp/a_menu/01_l/08052911/mext_00667.html

文部科学省|社会教育士noteも!

https://mext-shakaikyoiku-gov.note.jp/

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