一人ひとりにできることはなにか? 「ファンケル 神奈川SDGs講座」で、SDGs(持続可能な開発目標)について横浜の高校生と考えました!
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海洋プラスチックについて、 生徒たちがディスカッション。
「SDGsという言葉を聞いたことがある人?」。「ファンケル 神奈川SDGs講座」の進行を担当する『ファンケル』の岩本浩昭さんと町田洸徳さんが、横浜市立みなと総合高等学校の体育館に集まった1年生に尋ねると、ほとんどの生徒の手が挙がった。「では、内容を簡単に説明できる人?」と促すと、手を挙げた生徒が、「環境問題や社会課題に関する目標を達成し、持続可能な社会をつくること」と答えた。「正解です。2015年に国連が定めた17の目標と169のターゲットを、30年までに世界の国々が達成しようと努めています。国や自治体だけでなく、企業や個人もみんなで一緒に取り組んでいます」と、町田さんはSDGsの概要を説明した。
そして、目標12「つくる責任、つかう責任」と目標14「海の豊かさを守ろう」に該当する問題である海洋プラスチックについて一緒に考えた。化粧品などの容器にプラスチックを使っているので『ファンケル』には重要な問題だが、生徒たちとも関わりのある問題だ。自分の身の回りでどんな現象が起きているのかを隣に座る生徒同士でディスカッションし、活発な意見交換を行った。
5分ほど経ち、まとまった意見を発表した。ある生徒は、「海に流れ出た小さなプラスチックを食べた生き物を、大きな生き物が食べて、最後に人間が食べて体内に蓄積されていきます」と述べた。横浜の沿岸部にある高校に通う生徒たちにとって、海は身近な存在だ。
海で発生しているプラスチック問題を思い描くことは難しくない。「このペースで海洋中のプラスチックが増えると、50年には魚の総量よりもプラスチックの総量のほうが多くなるというデータもあります。今から減らさないと大変なことになるかもしれません」と、岩本さんが衝撃的な数値を示すと驚いたような声が上がった。その後も、「海を漂うレジ袋をクラゲと間違えて食べた亀が死んでいます」など、生徒からさまざまな意見が発表された。「石油からできているプラスチックは自然分解されません。さらに、生産や廃棄のときに多くのCo²を排出するので、使い捨てプラスチックを使い続けると気候変動を進めてしまいます」と、町田さんがプラスチックの問題点を示す一方、プラスチックのメリットも隣同士でディスカッションし、「軽くて丈夫」「加工しやすくて実用性が高い」などの意見が聞かれた。
双方向の対話を行い、 未来を考えるきっかけに。
メリットもデメリットもあるプラスチック。私たちはどう向き合っていけばいいのか。製造や廃棄をできる限り減らすことや、繰り返して使うことはこれまでと同様に重要な向き合い方だが、それに加え、国は22年4月より「プラスチック資源循環促進法」を施行し、新しい向き合い方を示した。従来の『3R』(リデュース・リユース・リサイクル)に、もう一つのR(リニューアブル)を加えた基本原則『3R+Renewable』を推進している。リニューアブルとは、プラスチックを紙や植物由来のプラスチックなどの持続可能な素材に変えることだ。町田さんはこの説明を行ったうえで生徒たちに、「実生活でプラスチックとどんなふうに向き合えばいいと思いますか?」と問いかけた。ディスカッションを行った生徒たちから、「マイボトルやマイストロー、エコバッグを持ち歩く」「使わなくなったものをフリマアプリで販売する」といった意見が出された。それに応えるように町田さんは、「『ファンケル』も化粧品容器のプラスチック使用量を削減、環境にやさしい素材への変更、詰め替え商品の発売、神奈川と東京の直営店では容器回収プログラムを行ったりしています」と企業としての取り組みを紹介した。岩本さんも「SDGsは未来をつくり、守る活動です。未来を生きる皆さんと一緒に、取り組みやアクションを続けていきたいです」と生徒たちに呼びかけ、講座は修了した。
講座を受けた松橋優希さんは「登校中、落ちているゴミを拾っているのですが、海洋プラスチックや『ファンケル』の取り組みについて学び、改めてゴミ拾いを続けようと思いました」と、中本晴さんは「海洋プラスチックの影響の大きさを知りました。詰め替え用のパッケージを選ぶなど、なるべくプラスチックの使用を減らすように心がけたいです」と話した。また、校長の靑木恒夫さんは、「地元企業がSDGsに関してどんな取り組みを実践されているかを知ることで、自分たちは何をすればいいのかを考え、行動に移してほしいです」と述べた。
講座を終えて、町田さんは、「SDGsの達成に無関係な人は一人もいません。"自分ごと化"することが大切です。プラスチックを減らすために、身近なことから意識して実践してほしいです」と話し、岩本さんは、「ディスカッションの時間を設け、多くの生徒に発表してもらったのは、双方向のコミュニケーションを取りながら一緒に考えたかったから。SDGsを環境や社会、未来を考えるきっかけにしてもらいたいです」とメッセージを投げかけ、生徒たちの今後のアクションに期待を寄せた。
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“自分ごと化”しやすいテーマを、 わかりやすく、楽しく伝える。
「そこまでやりますチャンネル」の注目コンテンツ、「FANCL SDGs NEWS」。再生プラスチックでつくられた双子のフィギュア、ホシノ・アシタとホシノ・ミライの高校生レポーターが、今回紹介した「ファンケル 神奈川SDGs講座」のほか、プラスチック削減、ジェンダー平等、段ボールのサスティナブルな活用法など、“自分ごと化”しやすいテーマをピックアップし、ニュース形式で伝えています。アシタとミライのユニークな掛け合いにも注目。
photographs by Mao Yamamoto text by Kentaro Matsui
記事は雑誌ソトコト2022年9月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。