ドライブ休憩のために立ち寄ったり、野菜を買ったりするだけが、道の駅の役割ではありません。もちろん野菜などの生鮮品が安く購入できるのも魅力のひとつではありますが、それ以外にも地域活性化の拠点となり、進化している道の駅について紹介します。
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道の駅村田
特産品のそら豆をパウダーにして加工品に。
宮城県・村田町は県内有数のそら豆の産地です。『道の駅村田』にもそら豆商品がいろいろとあるなかで、食事処で食べられる人気メニューが「天ぷらそら豆ざるうどん」。麺にソラマメパウダーを練り込み、ほんのりとそら豆の味わいが楽しめます。緑色でコシが強く、のどごしがいい麺で、そら豆の香りを楽しむには、冷やしうどんがおすすめ。
特産品コーナーではお土産用の生麺も販売していたり、ほかにもソラマメパウダーを使った加工品などがあって、こんにゃくやアイス、羊羹なども販売されています。
「小京都・蔵の町」をうたう『道の駅村田』は、蔵を模した建物が特徴。ここで食べられるそら豆麺は、ぜひ味わってほしいです。そら豆以外にも多くの野菜が並び、夏に旬をむかえる、糖度が高くジューシーなフルーツコーン「とうもろこし味来」も人気です。
道の駅白鷹ヤナ公園あゆ茶屋
日本一のヤナが常設されている道の駅。
山形県・白鷹町の『道の駅白鷹ヤナ公園あゆ茶屋』は、すぐそばを最上川が流れ、常設のヤナ場を見下ろせます。ヤナとは、木や竹でつくったすのこ状の仕掛けを川面に対して斜めに設置した伝統漁法です。
白鷹町には、かつて3か所のヤナ場があったそうで、そのヤナ場を道の駅に復活させました。ヤナ漁が解禁になるのは毎年8月1日。「しらたか鮎まつり」が開催される9月下旬ごろに落ち鮎漁は最盛期を迎え、秋になって産卵のために川を下る鮎をヤナで捕まえます。シーズン中、多い日は一晩に約5000匹もの鮎がかかるといいます。
photographs & text by Yuichi Asai illustration by Kazumi Obika
記事は雑誌ソトコト2021年11月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。