漢字クイズ!「琴線」、なんと読む?
「あの人の琴線に触れた」
などといった使い方をする琴線、正しい読み方は
①ことせん
②きんせん
どちらでしょうか?
正解:②きんせん
日本の伝統的な弦楽器である琴は「こと」という読みであることから「ことせん」と読み間違えてしまう人も多いのではないでしょうか。
琴を音読みの「きん」と読む言葉には打楽器の「木琴(もっきん)」や「鉄琴(てっきん)」、バイオリンを意味する「提琴(ていきん)」など楽器の名称で使用されることが多いようです。
「琴線」の意味や使い方は?
「琴線に触れる」という慣用句の意味は文化庁によると「心の奥に秘められた感じやすい心情を刺激して,感動や共鳴を与えること」と書かれています。何かに対して感動した!共鳴した!というプラスの意味で使うことが本来は正しいです。
「琴線に触れる」使い方の例
「この写真家の写真は私の琴線に触れるものばかりだ」
(ア) 怒りを買ってしまうこと35.6%(イ) 感動や共鳴を与えること37.8%
(ア)と(イ)の両方 1.4%
(ア),(イ)とは全く別の意味 0.6%
分からない24.6%
「琴線に触れる」の語源・由来
語源については諸説あるようですが、一説には古代中国の王朝、周の時代の故事が元になっているといわれています。春秋時代に琴の名手であった伯牙(ハクガ)ときこりの鍾子期(ショウシキ)が偶然船旅の途中で出会います。その際、鍾子期は伯牙が演奏した琴の音色から、その演奏に込めた伯牙の心の中をいいあてたといいます。このエピソードから「琴線に触れる」という慣用句が生まれたそうです。
その後、船旅を機に伯牙と鍾子期は兄弟の契りを交わし、一年後にまた会う約束をしますが、2人が再び会う前に、鍾子期はこの世を去ってしまいます。伯牙は鍾子期のお墓の前で、「鍾子期がいなくなった今、誰が私の琴の音を理解してくれるだろうか」と琴を叩き割ったといいます。