現在のわが家は山のなか。右へ行っても左へ行っても、坂、坂、坂。東京の街中を走っていた相棒の自転車では歯が立たず、放置する羽目に。「よし、この環境でも楽しく乗れる自転車を買おう!」そう思って調べてみると、種類がありすぎてどれが自分に合っているのか分からない。同じように、どの自転車を選べばいいのか分からないという人にも参考になるよう、素人が自転車を選ぶときのイロハを私なりにまとめてみた。
ロードバイクとクロスバイクの特徴
ロードバイクは、舗装道路で長距離を長時間走るための自転車で、タイムを競うレースにも使用されている。タイヤは一般的なママチャリよりも細くて、車体も軽く、前傾姿勢を取りやすいドロップハンドルが特徴で、価格はだいたい10万以上。
あなたはどんな自転車を欲している? 条件を整理してみよう
予算は10万円
輪行(りんこう)できる
坂道に強い
太めのタイヤ
ドロップハンドル
キャリアを取り付けられて、キャンプや旅に適している
輪行とは、自転車を電車などの公共交通機関に乗せて運ぶこと。旅先のトラブルや、日程的な問題で公共交通機関を利用できるのは安心感につながる。素人の私は、輪行できる自転車とできない自転車があるのかと思っていたが、基本的にタイヤを外して分解すれば、どの自転車も輪行可能だそうだ。頻繁に輪行する場合は、折り畳み自転車だと輪行しやすいだろう。
ドロップハンドルは、慣れるといろいろな体制で自転車に乗れるので楽だ。長距離を走るときは特に、ずっと同じ姿勢だと辛いのでドロップハンドルを選びたいと思う。
自転車によって、キャリアを取り付けるための穴が無いものもあるので、キャリアを取り付けたい場合は事前に確認が必要だ。キャリアを取りつけなくてもサドルバッグという選択肢もあるので、自分に必要なものはどちらかを考えてみよう。
日本最大の自転車フェスティバル「CYCLE MODE TOKYO 2022(サイクルモード東京2022)」へ行ってみた
まずは私のようなビギナー向けの「試乗前レッスンコーナー」へ。
「自転車百哩走大王(じてんしゃ ひゃくまいるそう だいおう)」のブースでは、パンク修理の講習をマンツーマンで受けることができた。パンク修理マニュアルや輪行方法の説明パンフレットもここで入手。
自転車は近くの店舗で購入するべし。私が選んだ自転車はこれ!
街も山も走れるグラベルロードバイク、ソノマアドベンチャー
近所に、フィッティングを行っている店舗がないか探してみよう。先にも述べた通り、ハンドル、ペダル、サドルの3点で体重を支えているので、これらの距離が大切になってくる。自転車を自分の身体に合わせてカスタマイズするのだ。それを行うには、やはりプロのアドバイスが必要になるだろう。
有難いことに、千葉の田舎にもとても信頼できる自転車屋があった。安房鴨川駅のすぐ側にあるお店だ。
アウトドアショップZEN(ゼン)
価格は¥96,800(税込¥106,480)で予算内。ギアは16段変速なので、坂道も自分の努力で何とかなりそうだ。太めのタイヤでドロップハンドル、バイクパッキングにも対応しており、キャリアの取り付けも可能。私の条件を全てクリアしている。もうこれしかない! もし現物と合わない点があったとしても、そこは信頼しているお店でカスタマイズしてもらえばいいのだ。
自転車屋さんと親しくなると、そこが主催するツーリングに参加することで自転車の先輩たちとつながることができ、自転車にまつわるあれこれを教わることができる。素人の私にとっては新しいことを知るきっかけになり、お店とつながれたことで世界がどんどん広がっている。
そして、一つ忠告しておきたい。オーダーすればすぐに手に入ると思ったら大間違いだということを。現在自転車は品薄気味で、オーダーしてから一年待ちという人もいるし、入荷予定日が延期することもある。現に、私がオーダーした自転車の入荷予定は今年の12月上旬だったが、来年の6月中旬に延期されてしまった。これ以上延期されることなく、無事手元にやってくるのだろうか……。
取材協力:アウトドアショップZEN(ゼン)、ライトウェイプロダクツジャパン株式会社