MENU

地方

お正月は何をして過ごす?我が家の定番「花札」のルールや遊び方をご紹介

  • URLをコピーしました!

年末年始は、何をして過ごしますか。旅行や初売りセール、親戚との大宴会などさまざまな過ごし方があります。おせちをお腹いっぱい食べ、ゴロゴロする人も多いことでしょう。きっと、みなさんそれぞれに定番の過ごし方がありますよね。

しかし、家で何をして過ごそうかと考えている人も多いのではないでしょうか。そこで、おうちで過ごすお正月におすすめな我が家の定番「花札」、中でも「花合わせ」の遊び方をご紹介します!ぜひ読んで遊んでみてください。

目次

「花札」とは

 (115783)

「花札」とは、日本ならではの「かるた」です。「花かるた」や「花がるた」とも呼ばれます。我が家では、子どものころからよく家族で花札をして遊んでいました。お正月には、おばあちゃん・お母さん・子どもたちも含めみんなで運だめしも兼ねて花札をするのが恒例でした。

そのように世代を超えて遊べるのも花札の魅力。日本で古くから親しまれてきたからこそ、おじいちゃんやおばあちゃんからも遊び方を教えてもらえるゲームです。

しかし最近は「花札」の存在は知っていても、その遊び方を知らない人が多い傾向にあります。映画『サマーウォーズ』で「こいこい」という遊び方がメジャーになりました。しかし、実はそれ以外の遊び方もあるのです。

絵柄の美しさやゲーム中の駆け引きなど、花札の魅力はたくさんあります。まずは、花札の歴史や初心者にもおすすめな遊び方をご紹介します。今まで花札で遊んだことがない人も、遊んでみたらハマってしまうかもしれません。ぜひ年末年始に試してみてください!

「花札」の歴史

花札

花札

提供:写真AC
現在の「花札」は、江戸時代中期に完成したといわれています。その始まりを辿れば、安土桃山時代の「天正かるた」が元になったといわれており、400年以上の歴史がある遊びです。

花札には、1年の12ヶ月を表す植物や情景が各月ごとに4枚ずつ描かれています。全部で48枚(12ヶ月×4枚)の札があり、遊び方の多くはその絵柄を合わせることが基本です。各月の札に描かれる花鳥風月の美しさも、花札の魅力。華やかで純和風な絵柄は、お正月にもぴったりです。

 (115785)

それぞれ描かれている植物は、写真の右上から順に「1月 松、2月 梅、3月 桜、4月 藤、5月 菖蒲、6月 牡丹」。左側の上から「7月 萩、8月 芒、9月 菊、10月 紅葉、11月 柳(雨)、12月 桐」です。

月と絵柄の植物
・1月:松
・2月:梅
・3月:桜
・4月:藤
・5月:菖蒲
・6月:牡丹
・7月:萩
・8月:芒
・9月:菊
・10月:紅葉
・11月:柳(雨)
・12月:桐

花札の遊び方

花札

花札

提供:写真AC
花札には、3人で遊べる「花合わせ」や2人で遊べる「こいこい」、さらに「八八」といったさまざまな遊び方があります。今回は、花札初心者にもおすすめな「花合わせ」をご紹介します。

我が家で昔から遊んできたのも、この「花合わせ」。花札に描かれた絵を合わせ、獲得した札の点数を競うゲームです。絵柄の組み合わせを覚えてしまえばできるので、初めて花札で遊ぶ人にもおすすめ。まずはこの「花合わせ」で、花札の絵柄やさまざまな「出来役」を覚えましょう!

「花合わせ」のルール

花合わせのルールをご紹介します。
1.札を配る
参加する人数によって、配る札の数が異なります。

配る札の数
・2人の場合/場札:8枚、手札:10枚
・3人の場合/場札:6枚、手札:7枚
・4人の場合/場札:8枚、手札:5枚
(※用語:場札=参加者の中心に置かれる札、手札=参加者に配られる札)

基本は3人で行うルールが一般的ですが、最大6〜7人まで遊べます。多すぎると順番がなかなかまわってこないので、個人的には最大でも4人くらいがおすすめ。

参加者全員に配り終わり、残りの札は裏返しのまま積み重ねて場札の中心に置いておきます。この札の山を「山札」といいます。

 (115763)

中央にあるのが「山札」。そのまわりに並べられているのが「場札」。
2.親を決める
ゲームを始める「親」を決めます。決め方は自由なので、じゃんけんでもOK。とはいえ、せっかくなら花札の絵柄を活かした花札ならではの決め方をご紹介します。

花札の絵柄を活かした親の決め方
(A)山札から適当に1枚を選び、出てきた絵札の月(1月〜12月)が最も早い人が親になる。
(B)最初から裏返したまま場札を配り、ひとり1枚ずつめくって出た絵柄の月が最も早い人が親になる。

 (115765)

(B)の例。裏返しに配られた場札の中からひとり1枚選び、めくる。この場合、牡丹が6月、芒が8月、菊が9月を表すので、牡丹を出した人が親になる。
同じ月の札が出た場合は、点数が大きいほうの札を引いた人が親になります。慣れないうちは面倒かもしれませんが、お好みの方法で親を決めてみてください!

3.場札と手札の絵柄を合わせる
親が決まったら、親になった人から場札と手札の絵柄を合わせていきます。場札と手札の中に同じ月(絵柄)の札があれば場に出し、組み合わせた2枚の札はその人のものになるルールです。同じ札がなければ手札の中から1枚選び、場に出します。

 (115767)

手札と場札の絵を揃えます。写真の例では、牡丹や梅が揃っていますよね。

4.山札を1枚めくり、場札と合わせる
3のあと山札の一番上の札をめくり、場に出します。めくった札と同じ月の場札があれば、その組み合わさった2枚も獲得することが可能です。場札の中に同じ月の絵柄がなければ、めくった札は場に出したまま置いておきます。

 (115769)

写真左側にある牡丹を出したあと、中央の山札の一番上の札をめくる。このとき、山札をめくって出てきた「藤」(手に持っている札)は場札の中にないので、そのまま場に置く。つまり、獲得できたのは牡丹のみ。
5.ひとりずつ、3と4を繰り返す
この3と4のステップをひとりずつ順番に行い、札がなくなるまで行います。
6.獲得した点数を数える
札がすべてなくなったら、各自が獲得した札の点数を数えます。各札の点数は、絵柄ごとに20点・10点・5点・1点と決められています。詳細は任天堂の花札のページを参考にしてみてください。

このとき、自分が獲得した札のなかで特定の絵柄が揃う「出来役」があると、出来役ごとに決められた点数分の札を全員からもらい自分の得点に加算できます。合計点数が多い人が勝ちです!

 (115772)

主な出来役の組み合わせ
上から「五光」・「青タン」(左上)・「赤タン」(左中)・「猪鹿蝶」(右上)・「かす役」(右下)。左側にある短冊札のうち6枚が揃うと「六短」、7枚が揃うと「七短」という役も。このほかにもさまざまな出来役があるので、少しずつ調べながら遊んでみましょう。

厳密には、全部の札の合計点数である264点を遊ぶ人数で割った「基準点」を、自分が獲得した点数から引いて計算するようですが、そのままでも勝ち負けは変わりません。必要に応じて、計算してみてください。

さらに厳密に行う場合には、ご紹介した1〜6の一連の流れを1月(1回戦)として、これを12月(12回)まで繰り返し合計の得失点で勝敗を決めます。

1回分はそれほど時間はかからないので、12回は意外にすぐ終わってしまいますよ。しかし、人によっては長く感じるかもしれません。ぜひ自分なりの遊び方を見つけて、自由に楽しんでくださいね。

 (115774)

ちなみに獲得した札は点数ごとに分けて手元に置いておくとわかりやすいです。左から、20点・10点・5点・1点。

各地のローカルルールも

日本のゲーム花札

日本のゲーム花札

提供:写真AC
日本全国で楽しまれている花札は、地域や家ごとのローカルルールもたくさんあります。先ほど紹介したのは代表的な遊び方ですが、ルールのひとつに過ぎません。

たとえば、「かす」の札は一般的には1点として計算されますが、筆者が知っているのは0点として計算するルールです。そうすると上で全部の合計点数は264点と書きましたが、我が家(地域?)のルールでは全部の合計は240点になります。

もしかするとおばあちゃんに聞いてみたら家の伝統ルールがあったり、友達とやってみたら全然知らないルールが出てきたりすることもあるかもしれません。

各地で多様な遊び方が生まれているのも、歴史ある花札のおもしろさ。花札は、解説書やインターネット上でもルールが紹介されています。

みなさんの家、あるいは地域ではどのような遊び方が採用されているでしょうか。地域ごとの違いを探したり、いつもとは違うルールで遊んでみたりするのも楽しみ方のひとつです。

他にもある花札の遊び方

花札年賀

花札年賀

提供:写真AC
「花合わせ」以外にも、2人でプレイする「こいこい」や3〜7人でプレイする「八八」といった遊び方が人気です。「八八」は、基本的には「花合わせ」と同じような遊び方となります。

しかし、参加者を3人に絞るべく一局毎に「出・降り」を決めるのが特徴です。ここでは、「花合わせ」と同様にポピュラーな「こいこい」の遊び方について簡単に紹介します。

「こいこい」は、2人で遊べる花札。ルールは、以下のとおりです。

「こいこい」のルール
1.親を決める
2.札を配る
3.ゲーム開始
4.「こいこい」か「勝負」を宣言する
5.ゲーム終了

出来役があるうえで、さらに大きな役をつくれそうな場合に「こいこい」と宣言するとゲームを続けられます。つまり、得点の加算を期待できるのです。しかし、こいこいの宣言後に相手が先に役をつくり「勝負」されると負けてしまいます。「勝負」とは、つくった役で勝てる確信がある場合に宣言する言葉です。

花札で楽しいお正月を

筆者自身、子どものころは飽きることなく一晩中花札で遊びながら、お正月だけは家族公認で夜ふかしを楽しんでいた記憶があります。

大人になってから花札で遊ぶ機会も少なくなっていましたが、昨年の年末年始に久しぶりに家族で遊んでみたら、花札自体のおもしろさと懐かしさで祖父母も含めて大いに盛り上がりました。

お正月こそ、家のなかで家族や友達と遊んでみるのもおすすめです。トランプやUNOには飽きた人も、ぜひ花札に挑戦してみてください。古き良き日本文化やお正月らしさを感じながら、きっと楽しめるはずです。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね
  • URLをコピーしました!

関連記事