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特集 | 続・SDGs入門

教えて、上田壮一さん。みんなの未来のために、私たちができるSDGs Q&A。

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SDGsのこと、知っていますか?そして、皆さんは何かアクションしていますか?国連で採択されてから5年が経ち、目標達成まであと10年のSDGsの「今」と「これから」について、『Think the Earth』理事の上田壮一さんに伺いました!

目次

Q いろいろ伺う前に…上田さんのこと、『Think the Earth』のことを教えてください!

A 環境や社会課題を自分ごと化する活動です。

 僕は東京・渋谷にある『Think the Earth』という中間支援団体の理事を務めています。設立してもうすぐ20年。NPO・NGOや企業、自治体などとコラボレーションして、環境や社会の課題をテーマにしたプロジェクトを企画・実施するのが主な活動で、最近は、「SDGs for School」という学校向けの教育支援活動にも力を入れています。SDGsに関する専門家ではありませんが、コミュニケーターとして多くの人に知ってもらおうと活動しています。

Q そもそもなのですが、SDGsとは何ですか?

A 17の目標を達成する世界全体の取り組みです。

 SDGsは、Sustainable Development Goalsの略称で、持続可能な開発目標と訳されます。2000年に国連で採択されたMDGs(ミレニアム開発目標)を引き継ぎ、15年にすべての国連加盟国が合意して採択されました。世界共通の課題に、先進国と途上国が手を携えて目標を達成しようと取り組んでいます。地球上の「誰一人取り残さない」と誓い、17の目標と169のターゲットを30年までに達成します。ただ、19年9月に国連で開かれた「SDGsサミット」で、目標達成の取り組みのスピードを上げる必要があると認識。これからを「行動の10年」とする政治宣言が採択されました。

Q 2015年に比べて、また、去年に比べて取り組み度合いの変化は感じますか?

A 認知度は上昇傾向。「行動の10年」にしよう。

 15年のスタート当初、SDGsは日本ではほとんど知られていませんでした。朝日新聞社が17年からSDGsの認知度調査を行っていて、20年2月の6回目となる調査では、「SDGsという言葉を聞いたことがあるか」という問いに対して「ある」と答えた人は32.9パーセントで、約3人に1人。前々回の18.8パーセント、前回の27.3パーセントに比べ、数値は上がってきていますが、あくまでも認知度。本質を理解したり、実際にアクションを起こしているかはわかりません。「行動の10年」になるよう、企業、自治体、団体、学校、個人レベルでできることから始めたいですね。

Q 学校など教育の現場ではどんな取り組みをしているのですか?

A 20年度から教科書でSDGsを学びます。

 「SDGsダッシュボード」という調査では、SDGs17の目標の4番「質の高い教育をみんなに」は、日本は緑、黄、橙、赤という進捗の段階を表すランプで「達成」を示す緑ランプが灯っています。しかし、聖心女子大学教授の永田佳之さんは、不登校の児童・生徒が16万人以上いて、いじめで自殺する子どもも後を絶たない、「取り残された人々」の問題が解決できていないのに緑ランプはどうだろうか、黄ランプでもいいのではとおっしゃっていました。20年度から小・中学校の、21年度からは高校の教科書にSDGsが掲載されますが、子どもたちにはぜひ「自分ごと」としてSDGsを学んでほしいです。

 『Think the Earth』としては18年5月から、教育の現場を応援する「SDGs for School」というプロジェクトを行っています。クラウドファンディングで500万円以上の支援金を集め、『未来を変える目標 SDGsアイデアブック』というビジュアルブックをつくり、欲しいと手を挙げてくださった学校に1クラス分40冊を、先着順で無料配布しています。中学・高校生が地域の社会課題を取材してレポートを書く方法を記した「活用ガイド」も一緒に、これまでに約700の学校に届けました。その本を使って、SDGsの授業を行ってくれています。

 アントニオ・グテーレス国連事務総長は、「若者は明日のリーダーではない。今日のリーダーだ」と言います。大人の方々も若者や子どもたちと一緒にSDGsを学び、アクションを起こしましょう。

Q 企業や自治体はどんなことをしているのでしょう?

A 社会価値を高める、SDGs経営を目指しています。

 日本の企業がSDGsに取り組むようになったきっかけの一つは、17年に日本経済団体連合会(経団連)が「企業行動憲章」を改定しSDGsの意識を強めるように促したこと。気候変動や社会課題に取り組み、企業価値を変えようと訴えたのです。さらに、世界の課題を解決するために、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Corporate Governance)に配慮した責任ある投資、ESG投資を行う動きも加速しています。中長期的な視野でSDGsの目標達成に貢献する企業がESG投資の対象になっています。今、世界の投資市場は1京円で、うち3300兆円がESG投資と言われるように、SDGsに貢献し持続可能な経営を目指す企業に資金が集まる時代が来ているのです。

 金融システムの国際的な安定化を図る金融安定理事会(FSB)が設立した「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」が、気候変動の対応について情報開示を行うよう企業に推奨するという提言を出したことも大きいでしょう。日本では240を超す金融機関や企業が賛同しています。

 自治体も同様で、地域が主体となって取り組む「SDGs日本モデル宣言」の賛同自治体は200を超えました。自治体間の連携だけでなく、企業やNPO、学校など持続可能な未来に向けたパートナーシップが広がっています。

Q 私たちが個人レベルでできることは何だと思いますか?

A 4つのアクションから入り口を見つけましょう。

 SDGsの入り口として「4つのアクション」があると思います。1つは、制度の改革。社会の仕組みや法律を変えることで、SDGsに取り組みやすくします。次に、イノベーションやビジネスによる変革。僕はSDGs達成にはこのアクションが最重要だと思っています。「誰一人取り残さない」という倫理観と、イノベーティブなマインドを併せ持つことが世界を変えるパワーになるはずです。それから、意識改革。教育やメディア関連の人たちは、より多くの人の意識改革を促せるでしょう。最後に、生活改革。再エネの導入を検討したり、食品廃棄を減らしたり、生活のなかで誰もができる改革です。自分は何ができるか、何が得意かを考え、役割を探してみてください。

Q SDGsを推進するにあたり、課題や障壁になることはどんなことがありますか?

A 「SDGsはすでにやっています」という勘違い。

 「SDGsはすでにやっています」という企業や自治体は少なくありません。環境や社会課題に関する取り組みを挙げ、17の目標の「何番に該当する」と当てはめ、「やっている」と満足してしまっている……。以前から取り組んできた姿勢や実績は素晴らしいのに、もったいないですね。世界的に見てまだ取り組みが足りないから「行動の10年」を掲げ、加速を促しているのです。事業や研究開発の目的を見直したり、社会に問題提起をしたり、次のステップとしてやるべき行動はいくらでもあると思います。SDGsの取り組みには、目標から逆算し、達成するために今何をすべきかを考え、行動する「バックキャスティング」や社会ニーズを中心に据え、自分たちに何ができるかを考える「アウトサイド・イン」のアプローチが重要です。一社で解決できないなら、ほかの企業や団体とパートナーシップを組むのも手です。「やっている」ことを承認するのがSDGsではありません。新しいやり方に挑戦しましょう。

『Think the Earth』のオフィスで取材に応える上田さん。「環境と社会の課題を、経済というエンジンを使って創造的に解決できれば」とSDGs達成に向けての想いを語った。
『Think the Earth』のオフィスで取材に応える上田さん。「環境と社会の課題を、経済というエンジンを使って創造的に解決できれば」とSDGs達成に向けての想いを語った。

17の目標と多様なアイデアの事例を紹介!

 SDGsの17の目標。それぞれどんな目標なのか、概要を説明しながら、国連の「SDGs報告2019」で報告されている現状と課題を提示。上田さんに伺ったアイデアの事例も紹介するので、活動のヒントにしてみて!

目標

GOAL1 貧困をなくそう

貧困をなくそう

あらゆる場所で、あらゆる形の貧困を終わらせる。

 世界銀行が定めた国際貧困ライン「1日1.9ドル未満」で生活している人は10パーセント、約7億8300万人。1.9ドル未満では生きるための食べ物や水、医療を得ることができず、教育を受ける余裕もなくなり、貧困は次の世代へ連鎖していく。先進国から途上国への援助、また、先進国国内でも経済的・社会的に弱い立場の人への支援が必要だ。

GOAL2 飢餓をゼロに

飢餓をゼロに

飢餓をゼロにし、持続可能な農業を促進する。

 2018年の時点で飢餓(栄養不良)に陥っていた人々は約8億1500万人で、15年の約7億8400万人から増加している。飢餓人口が多いのはアジアで、全体の3分の2。とりわけ農業労働者が多いため、貧しい農家の生産性を上げることが飢餓をゼロにするためのカギに。ただ生産量を増やすだけでなく、持続可能な農業を普及させることも重要だ。

GOAL3 すべての人に健康と福祉を

すべての人に健康と福祉を

あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を守り、福祉を充実する。

 世界では、生まれた子どもの10人に1人が5歳未満で亡くなっている。2000年の約980万人から17年には約540万人と減少したが、肺炎や下痢、マラリアで多くの子どもの命が失われている。結核感染率は21パーセント、HIV感染率(10〜17年)は37パーセントの低下だ。さらなる減少のために、経済的に貧しくても適切な医療を受けられる環境をつくろう。

GOAL4 質の高い教育をみんなに

質の高い教育をみんなに

すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育や、生涯学習を提供する。

 15歳以上で読み書きのできない人は約7億5000万人もいる。その3分の2が女性だ。女の子が学校に通わせてもらっていない地域が多いからだ。すべての人が質の高い教育を受けられるようにするには、教員の増員や校舎の建設、学校の水道と電力の供給改善への投資や、貧困家庭の子どもを対象にした奨学金制度の充実などが求められている。

GOAL5 ジェンダー平等を実現しよう

ジェンダー平等を実現しよう

ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児の能力開化を図る。

 15歳から49歳の女性と女児のうち、1年以内にパートナーから身体的、または性的な暴力を受けたものの割合は19パーセント。女性器切除術を受けた女児と女性は2億人以上。国会議員に女性が占める割合は24パーセント。女性や女児の差別の現状が表された数字だ。男女平等だけでなく、LGBTQの権利を守る社会制度や法的枠組みの導入も必要。

GOAL6 安全な水とトイレを世界に

安全な水とトイレを世界に

すべての人々に、水と衛生へのアクセスを確保する。

 世界には、管理された安全な飲み水をすぐに利用できない人が20億人以上いる。また、人や家畜の糞便、工場排水が流れ込んだ川や湖の水や汚染された地下水を飲んで下痢になり、命を落とす子どもは年間約150万人。人口増加や気候変動が進めば、水不足はさらに悪化するかもしれない。途上国の上下水処理や再利用の仕組みの整備が急務だ。

GOAL7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに

エネルギーをみんなにそしてクリーンに

手頃で信頼できる、持続可能なエネルギーへのアクセスを確保する。

 世界では約30億人が薪や炭、動物の排泄物を燃やして調理や暖房に利用。そのため室内の空気が汚れ、健康が損なわれている。また、電力を利用できない人の半数はサハラ以南のアフリカで暮らしている。水力、太陽光、風力による再生可能電力の利用は増えているものの、課題解決には遠い。クリーンで安価なエネルギーの普及が望まれる。

GOAL8 働きがいも経済成長も

働きがいも経済成長も

包摂的、かつ持続可能な経済成長、雇用、ディーセント・ワークを推進する。

 後発の途上国の実質GDPの年平均成長率(2010〜17年)は、4.8パーセント。SDGsターゲットの7パーセントを満たしていない。世界の失業率は5パーセント(18年)で、若者の約5分の1が仕事にも訓練にも就いていないなか、生活水準も悪化を始めている。雇用機会とディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)が必要だ。

GOAL9 産業と技術革新の基盤をつくろう

産業と技術革新の基盤をつくろう

持続可能な産業化を推進しながら、イノベーションの拡大を図る。

 輸送や灌漑、エネルギー、情報通信技術などのインフラへの投資が、持続可能な産業化を推進する。とくに製造業は、経済開発と雇用の重要な牽引役。しかし、1人当たりの付加価値は欧米の4938ドルに対して、後発の途上国はわずか114ドル。製造業の生産で大きな割合を占めるハイテク製品への投資を拡大し、生産効率を高める必要がある。

GOAL10 人や国の不平等をなくそう

人や国の不平等をなくそう

国内および国家間の不平等を是正する。

 世界の富の半分以上をわずか1パーセントの富裕層が持っているといわれている。貧しい人が貧しいままで取り残されないよう、極端な格差をなくし、富を再分配する仕組みをつくることが望まれる。また、国際援助を行う先進国の発言が大きくなり、途上国の声が反映されないことがないように、国家間の取り決めや、社会の仕組みを変える努力も必要だ。

GOAL11 住み続けられるまちづくりを

住み続けられるまちづくりを

包摂的、安全、レジリエント、かつ持続可能なまちをつくる。

 2016年の世界の都市の人口は約40億2700万人。30年までに50億人に増えると予想されている。住宅不足、ゴミ問題、大気汚染、犯罪の増加など都市特有の問題を解消しながら、長く住み続けられるまちづくりが必要だ。また、地震や台風などの災害発生時に被害が少なくすむような、しなやか(レジリエント)なまちづくりも求められる。

GOAL12 つくる責任つかう責任

つくる責任つかう責任

持続可能な消費と生産のパターンを確保する。

 持続可能な消費と生産とは、食品ロスの削減、廃棄物の削減、リサイクルの推進、資源とエネルギーの効率的な利用、それを支える技術や仕組みを開発すること。国や自治体、企業や消費者がそれを実践することが大切だ。持続可能な森の木だと認証するFSC認証など「サスティナブル・ラベル」のついた商品を選ぶことも、使う責任を果たすことにつながる。

GOAL13 気候変動に具体的な対策を

気候変動に具体的な対策を

気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る。

 2015年に世界全体で気候変動に取り組むことを決めた「パリ協定」が国連で採択。16年で世界の平均気温は、産業革命前から1.1度上昇していて、パリ協定の努力目標は1.5度、世界の長期的な温暖化抑止目標は2度以下。3度上昇すれば、自然環境や人間社会に大きな影響が出るという。先進国、途上国を問わず急いで対策を講じなければならない。

GOAL14 海の豊かさを守ろう

海の豊かさを守ろう

海洋と海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する。

 「母なる海」の環境が変化している。原因の一つは、人間が出す大量のゴミや排水が海を汚し、生き物を苦しめていること。もう一つは、漁業の方法。違法な漁業を続ける国を、持続可能な漁業で支援することも重要だ。環境と社会に配慮した養殖業を認証する「ASC国際認証」を取得するなど漁業のスタイルを変え、海をよみがえらせよう。

GOAL15 陸の豊かさも守ろう

陸の豊かさも守ろう

森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、生物多様性損失の阻止を図る。

 地球の陸地面積の約30パーセントを覆う森林。干ばつや砂漠化などによって毎年約1300万ヘクタールが失われ、哺乳類の約26パーセントが絶滅の危機にさらされている。森林を保護することで、天然資源の管理を強化し、土地の生産性を高めることができる。希少な野生動物の売買を禁止するなど、生物多様性を豊かにする対策も重要だ。

GOAL16 平和と公正をすべての人に

平和と公正をすべての人に

公正、平和的かつ包摂的な社会を推進する。

 平和的で公正な社会を構築するには、子どもへの暴力や人身取引、性暴力の脅威に取り組むことも重要だ。誰もが法によって守られる社会にしなければならない。また、アフリカのサハラ以南の出生届率は46パーセントしかなく、教育や医療など基本的なサービスから取り残されてしまうことも問題だ。独立性の高い人権機関の設立が望まれる。

GOAL17 パートナーシップで目標を達成しよう

パートナーシップで目標を達成しよう

持続可能な開発に向けて、グローバルな連携を活性化する。

 パートナーシップをより密に、より強く結んで、1から16の目標達成に向かっていこうというのが17番目の目標。世界中の国と国はもちろん、企業や個人、消費者、投資家、研究者、NPO、支援する側とされる側、子どもから高齢者まで、さまざまな立場の人が対等に連携することで、多様なアイデアが生まれ、社会を変える大きな力が得られる。

アイデア

残さず食べてほしいから。食品ロスとコストを削減。

生ケーキの受注生産

テムデサック

テムデサック [佐賀県小城市]

 佐賀県小城市にある古民家をリノベーションした『テムデサック』。生ケーキは予約を受けてからつくるという完全予約制の洋菓子店だ。店主の次富あすかさんは、体にやさしいお菓子を食べてもらいたいと、素材にもこだわったケーキをつくる。ただ、原価もかかるため、悩んだ結果、食品ロスを削減することでコストを抑える「生ケーキの受注生産」という方法を始めた。金・土・日曜以外は予約なしに来店してもショーケースに生ケーキは並んでいない。オープン当初は戸惑う客もいたそうだが、今ではすっかり浸透したと感じるとのこと。食品ロスは、お店と消費者が同じ意識を持てば減らせるのだ。

www.temdesuc.com

残さず食べてほしいから。食品ロスとコストを削減。

自分らしい未来へ向かって、夢を育む居場所。

フリースペース「えん」

認定NPO法人 フリースペースたまりば

認定NPO法人 フリースペースたまりば [神奈川県川崎市]

 『川崎市子ども夢パーク』内にあるフリースペース「えん」は、さまざまな理由で学校に行きたくなくなってしまった子どもや、居場所をなくしてしまった若者たちが集う場所だ。年齢も国籍も多様で、障害の有無も関係なく、賑やかに過ごしている。運営するのは、認定NPO法人『フリースペースたまりば』。代表の西野博之さんには、誰もが生きているだけで祝福される場をつくりたいという思いがある。学校に行けないからといって人生が決まるわけでもない。「えん」での経験をきっかけに大学に進学したり、海外へ飛び出していった人も。誰もが自分らしい未来へ向かって夢を育んでいる。

www.tamariba.org

自分らしい未来へ向かって、夢を育む居場所。

日本とウガンダをつなぐ、持続可能なものづくり。

ファクトリーブランド「真面綿」

スマイリーアース

スマイリーアース [大阪府泉佐野市]

 ウガンダオーガニックコットン100パーセントで生み出す製品を製造・販売する『スマイリーアース』。化学薬剤に依存せず、河川汚染などを引き起こさない正真正銘のオーガニックコットン製品をつくるための技術革新を進め、循環型環境ストレスフリーを実現した独自の「ものづくりエコシステム」を構築。従来の綿産業が抱えていた綿製品製造時の化学薬剤依存による汚染水問題と、化石エネルギー依存問題を解決した。また、ウガンダ北部地域の農家からフェアトレードでコットンを調達し、その絆を自治体間交流やスポーツ交流へと発展させるなど、両国間の友好親善にも貢献している。

http://smileyearth.co.jp

日本とウガンダをつなぐ、持続可能なものづくり。

仏さまからの「おさがり」を、困っている人たちへ。

おてらおやつクラブ

特定非営利活動法人 おてらおやつクラブ

特定非営利活動法人 おてらおやつクラブ [奈良県・田原本町]

 日本には食事を満足に摂れない相対的貧困の子どもたちが7人に1人の割合でいる。一方、お寺ではお供えとして食べ物がたくさん寄せられる。それを仏さまからの「おさがり」として、困っている人たちにお裾分けできないかと考えたのは、奈良県にある安養寺の住職・松島靖朗さん。2014年に『おてらおやつクラブ』を立ち上げ、活動をスタート。趣旨に賛同する全国のお寺と支援団体をマッチングして、団体を通じて必要なところに食べ物やお菓子を届けている。20年4月現在、1436寺院が参加。支援団体を通じて、月間のべ約1万3000人の子どもたちがおやつを受け取っている。

https://otera-oyatsu.club

仏さまからの「おさがり」を、困っている人たちへ。

100年先を見据えた持続可能なまちづくり。

Fujisawa サスティナブル・スマートタウン

Fujisawa SST協議会

Fujisawa SST協議会 [神奈川県藤沢市]

 2014年に『パナソニック』をはじめとしたパートナー企業18団体と自治体が連携して誕生し、持続可能なまちづくりを実現している「Fujisawa サスティナブル・スマートタウン」。特徴的なのは、「自分たちで使うエネルギーは自分たちの家でつくる」という自給自足の考えに基づいたエネルギーづくり。タウン内の戸建て住宅約600世帯には、太陽光発電システムや蓄電池ユニットを装備。電気自動車や電動サイクルのシェアサービスなど、テクノロジーを生かした豊かな暮らしが実現している。住まいだけでなく、商業施設や健康施設も充実。働きがいのあるまちとしても関心を持たれている。

https://fujisawasst.com/JP

100年先を見据えた持続可能なまちづくり。

繰り返し使えるシャワーで、未来の水インフラに挑戦。

WOTA BOX+屋外シャワーキット

WOTA

 AIを活用した自律分散水循環システム「WOTA BOX」は、100リットルの水を繰り返し、約100回のシャワーに使える浄水装置。最新のろ過器に通して、真水に近いレベルにまで浄化。AIで水質を管理することで連続使用可能。その「WOTA BOX」とシャワーテント、着替え用テントがセットになったのが「WOTA BOX+屋外シャワーキット」だ。配管工事が不要で、大人が2人いれば約15分で設営できる。2016年の熊本地震、18年の西日本豪雨、北海道胆振東部地震の被災地で入浴支援を行い、被災者に喜ばれた。水リスクが高まると予測される未来に活躍するアイテムとして注目されている。

https://wota.co.jp

繰り返し使えるシャワーで、未来の水インフラに挑戦。

Q このアクションを続けるために、大切にしていることは?

 知識ではなく心を動かす。それが、行動につながる。

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