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場づくり・コミュニティ

連載 | スマイルアフリカプロジェクト

シューズを受け取ったケニアの子どもたちは、心も成長しています。

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まだまだ履ける日本の子どもたちのシューズを、アフリカの子どもたちに贈る「スマイル アフリカ プロジェクト」。これまで、ケニアを中心に数多くの子どもたちにシューズを届けることができました。シューズを受け取った子どもたちの心の変化を紹介します。

目次

スラム地区・キベラからのレポート。

「日本のみなさんには心から感謝しています。スラムのほかの子どもたちにもシューズを贈ってあげてほしい。シューズを受け取ったら、みんな前向きになれると思います!」

これまで「スマイル アフリカ プロジェクト」は、ケニアの首都・ナイロビ郊外にあるスラム地区・キベラで幾度となくシューズ寄贈を行ってきた。

先日、現地スタッフがシューズを寄贈した後の子どもたちの様子を見に行った際、いかにも俊足そうなスラリとした脚のフロリアンス・アウワーさんが冒頭の感謝と喜びの言葉を伝えてくれた。

フロリアンス・アウワーさん
フロリアンス・アウワーさん

また、がっちりとした体格で将来が楽しみなピーター・ンガンガ君も、「シューズを受け取ったからには、ここまで届けてくれたみなさんに感謝し、がんばって走ります」と話してくれた。そしてンガンガ君も「僕だけでなく、ほかの子どもたちも同じように助けてもらえたらうれしい」と、仲間を思いやる心を見せてくれた。

ピーター・ンガンガ君
ピーター・ンガンガ君

シューズから生まれた、将来の夢。

このプロジェクトは2009年に始まり、ケニアを主な拠点にアフリカでのシューズ寄贈活動を広めているが、11年にはプロジェクトのケニア人スタッフで、ソウル五輪マラソン銀メダリストであるダグラス・ワキウリ氏の呼びかけで、『キベラ・ランニング・クラブ』が結成された。シューズを手にした子どもたちにワキウリ氏がランニング指導をするこのクラブでは、その練習をとおして走る喜びを知り、「オリンピックまで走ろう!」という大きな夢もできた。

『キベラ・ランニング・クラブ』は、週末の朝に練習が行われ、練習後『キベラ・セブン・キッズ』で朝食が配られている。子どもたちと練習を行うため、またシューズ寄贈のため、高橋さんも何度か訪問している。
『キベラ・ランニング・クラブ』は、週末の朝に練習が行われ、練習後『キベラ・セブン・キッズ』で朝食が配られている。子どもたちと練習を行うため、またシューズ寄贈のため、高橋さんも何度か訪問している。

裸足の子どもたちの足元を、破傷風や感染症から守るためのシューズが、人生の夢をも持たせたのだ。さらにシューズの効果は毎日の生活の自己管理にまで及び、「苦手な勉強だって、やればできるんだ」と机に向かったり、自ら進んで親の手伝いもし、家族を驚かせた。

ケニア・ナイロビにあるスラム街の中でもひときわ大きいスラム、キベラにある『キベラ・セブン・キッズ』は、ダグラス・ワキウリ氏も協力する学校。多くの子どもたちが通い、学んでおり、さまざまな活動の拠点ともなっている。
ケニア・ナイロビにあるスラム街の中でもひときわ大きいスラム、キベラにある『キベラ・セブン・キッズ』は、ダグラス・ワキウリ氏も協力する学校。多くの子どもたちが通い、学んでおり、さまざまな活動の拠点ともなっている。

シューズを持っていなかったニュートン・アドゥマ君も、「本当にうれしい。もっともっとたくさん走って速くなります。そして、贈ってくれた人に感謝の気持ちを伝えたいです」と話してくれた。

ニュートン・アドゥマ君
ニュートン・アドゥマ君

今では、キベラ地区だけでなく、ケニア中でプロジェクトの活動が知られるようになってきたが、シューズ寄贈の歴史は子どもたちの成長の歴史にも重なる。

エスター・ワンジルさんは、「とても幸せです。これからも多くの子どもを助けてください」と周りを気遣う。

エスター・ワンジルさん
エスター・ワンジルさん

スラム地区では、モノのない貧しい暮らしの現実があるが、シューズを受け取った子どもたちは、まだシューズがない仲間を思いやる気持ちを見せてくれた。一足のシューズを通して、彼らの新たな成長を見た。

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