コトン、コトン、コトン。そう木の音を鳴らしながら、人の力や重力によって動いていくおもちゃ。長野県下伊那郡にある根羽村でつくられている「ne iro(ねいろ)」シリーズだ。色や形、動き、音、肌触り、香り。五感を刺激するユニークなこのおもちゃは人々を驚かせ、そして和ませてもいる。
生産と販売を行う『根羽村森林組合』参事・今村豊さんは「アイデアやデザインを持っていた愛知教育大学幼児教育講座造形研究室の樋口一成先生が、実際につくれるところを探して当組合にいらっしゃったことがきっかけでした。サンプルを見た瞬間、とても感動したんです」と話す。木を使っているだけでなく、人々の暮らしのなかで触れられる愉快なおもちゃである点がこのシリーズのすばらしさだろう。同組合では、スギやヒノキをとおして人々が学べる環境づくりをする活動を「ねばのもり」と呼び、おもちゃを使ったイベントも開催している。
\ここがオススメ/
生きものの木をおもちゃに使う工夫。
木は生きものなので、製作には苦労もあったとか。ヤニが出たりしないよう、半年ほど天然乾燥させ、2度挽きする工夫をしている。
ne iro まわり木、珠ゆら、スパイラルタワー
長野県・根羽村でつくられている木のおもちゃ。連球が回転しながら坂を転がっていく「まわり木」(写真上)、3種類の駒が落ちそうで落ちない絶妙なバランスで坂を転がっていく「珠ゆら」(写真左)、球がらせん階段を転がっていく「スパイラルタワー」(写真右)などがある。販売は公式サイトから問い合わせを。すべて注文後の生産となる。●2万2680円〜(ねばのもり http://neba-no-mori.jp)