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サスティナビリティ

コロナ禍で求められる親子のサードプレイス。 目指すのは誰もが健やかでいられる“第3の家”。

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大きな窓から差し込む温かい光が部屋を優しく包み込む、穏やかな時間の中でこそ育まれる豊かな感性。家庭でも学校や職場でもない、親子がありのままでいられる新たな居場所。 子どもたちの学びと成長とともに、子育て世代の支援を目指す民間の学童保育施設「ウィズダムアカデミー」が今春新たに3都市で開校する。コロナ禍で変化した働き方や学びの在り方、最新のトレンドを取り入れながら進化を続けるウィズダムアカデミーの未来像について鈴木 良和代表にお話を伺いました。
目次

親子の“あったらいいな”をカタチに。創りたいのは家族が笑顔でいられる時間

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ソトコトNEWS ウィズダムアカデミーの特色やコンセプトなどについて教えてください。

ウィズダムアカデミー 鈴木 良和代表(以下、鈴木) 知恵を意味する「Wisdom」、そして学びの場となりたいと願い「academy」をかけ合わせてウィズダムアカデミーが生まれました。子どもたちをただ預かるのではなく、良質な学びを提供する場所を目指しています。

僕らの運営理念の根源にあるのは、共働きのライフスタイルを支援するということ。学童施設のようなアフタースクールはその手段の一つです。よく塾や習い事の掛け持ちは送迎だけで一苦労という話を耳にします。ならば、「一つの場所で全部できれば親子の負担も軽くなるのでは」とアイディアが浮かび、「夕食のデリバリーサービスがあったら親御さん助かるよね」「自宅まで送迎してもらえるとありがたいな」など、あったらいいなの声に耳を傾けて日々進化を続けています。

平日にしっかりと習い事を終えて、週末はゆったりと家族時間。共働きで生じる負担を減らすことによって、子どもたちと過ごす時間を増やしてほしいと考えています。

ゆとりの空間が生む心地よさ。安心と安全を兼ね備えた設計思想

ソトコトNEWS 現在、民間学保育(アフタースクール)、インターナショナル保育園(プリスクール)、企業主導型保育施設を含むと首都圏を中心に22校を運営。春には有明豊洲、小平花小金井、さいたま新都心が開校。どの施設もアットホームな雰囲気が伝わってきます。空間作りへの想いなどがあれば教えてください。

鈴木 窓の位置や大きさ、机や椅子、照明や水回り、全てにおいて快適で清潔、そして何より心が落ち着く場所を作りたいとの想いからデザインしています。もともと僕の前職がハウジング関連であったことも影響していると思います。家庭的な雰囲気でこそ、子どもたちは素でいられる。家、学校、そしてウィズダムアカデミー、僕らの施設は親子にとっての“第3の家”になりたいと思い、空間づくりをしています。

そんな想いから、どの施設にも必ず大きなソファーを置いています。よく視察や点検を兼ねて各校に足を運びますが、大きなソファーでくつろぎながらお気に入りの本を読んでいる子どもたちの姿を見ると、うれしくなりますね。

このゆったりとした空間づくりが、結果的にコロナ禍では功を奏しました。国のガイドラインでは学童保育における児童1人に対する施設面積は1.65㎡以上とされていますが、ウィズダムでは全施設でおおむね2.6~3.3㎡を確保しています。自ずと密を回避できました。安心して預けられる。それは親子にとっても、我々預かる側にとっても大切なポイントですよね。

誰もが健やかでいられるようなライフワークバランスの実現に向けて

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ソトコトNEWS コロナ禍によって働き方や学びのカタチが大きく変わりました。新しい時代に求められる学童施設のあり方について教えてください。

鈴木 2020年、新型コロナウイルスの拡大と緊急事態宣言の発令に伴い、僕ら施設側のあり方も問われました。相次ぐ休会、最大で4割近い会員を失いました。そこで安全を最優先に考え、受け入れの定員数の見直しや感染症対策、オンライン学習などを積極的に取り入れました。

休校やリモートワークなどにより社会変容が続く中で、親も子もコロナとの付き合い方を見出してきたように感じます。ずっと家では仕事も勉強も息詰まりますよね。そんな時に、ウィズダムアカデミーを使っていただき、子どもたちは学習を、親御さんは施設に併設されたワーキングスペースで仕事をするというスタイルが確立されつつあります。今後も併設型の施設が増えていく傾向にありますね。

千葉県のららぽーとTOKYO-BAY船橋校などでは、ワーキングスペースに加えてお子様の一時預かりサービスも行っています。言ってしまえばお子様を預けて親御さんは映画を観に行っても良い。その間、僕らがしっかりと子どもたちを楽しませる自信があります。『子どもを預けて映画だなんて』と思わないでください。お父さん、お母さんも自分の時間を持つことが大切です。「預ける=悪」というイメージが、まだまだあるように感じていますが、決してそんなことはありません。ウィズダムアカデミーでは「預ける=楽しく学ぶ」。ポジティブに受け止め、親子が笑顔でいられることが何よりも大事なことだと僕らは考えています。

小さな成功体験が生む、大きな成長。可能性の芽を育む体験を提供

ソトコトNEWS 英語にそろばん、料理に体操、アートにプログラミング…。多種多様な学びを提供されていますがその理由は何ですか。

鈴木 よく親御さんから「何がお勧めですか」と聞かれますが、何が一番良いというのは実はなくて。たくさんの習い事の中から子どもが自分に向いている、あっていると感じるものを見つけてほしいと伝えています。正直、僕らでも子どもたちに何が向いているのかがわかりません。だからこそ、小さなときにたくさんの選択肢を与えて、チャレンジしてもらうことが大切だと感じています。

利用者のお子さんは平均して3つほどの習い事を掛け持ち、最終的に自分にあった習い事に集中していく傾向にあります。得意なものを一つ作ると自信になります。その自信が他でも活きる。自分で行動できる人間作りが求められる今だからこそ、僕は「自発する力」が必要だと感じています。

そのため良質な講師による学びで子どもたちの成長の芽を育てたい。ウィズダムアカデミーでは地域で一番と言われるような先生に声をかけて一緒に教育プログラムを考えます。 良い先生ってやっぱり熱量も高くて、子どもたちも自然と学びに熱中しますね。子どもたちに質の高い教育を、親御さんには働きがいを、そして地元の先生を雇用することで地域の経済成長を。SDGsで言えば4番と8番に当てはまるでしょうか。目指すべき施設のあり方が自ずと持続可能な社会実現に向けて進んでいる。これからもこの流れを加速させたいです。

街とともに、地域とともに育む家族の未来。社会の好循環を生み出す場所であり続けたい

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ソトコトNEWS 今後は少子化により子どもの数がますます減少します。この先の民間学童施設の需要をどのように考えていますか。

鈴木 少子化による子どもの減少は避けられません。ただライフスタイルの変化などによって、共働き世代の増加が今後見込まれています。国の調査では現在130万人と言われる学童保育利用者は5~10年の間に180万人まで増加すると予想されています。学童施設へのニーズは強く感じています。現在ウィズダムアカデミーの利用者は2500世帯ですが、今後は5000世帯を目標に利用者を増やしていきたい。

そうは言っても僕らだけの力では足りないと感じています。現在、神奈川の横須賀市や東京都の国分寺市など自治体と連携したり、地元企業とのコラボレーションを進めながら新しい施設作りを進めています。街とともに成長するような学童施設を目指しています。

ウィズダムアカデミーから巣立った子どもたちが、世界中で活躍してまた街に戻ってくる。そして地域を盛り上げて子どもたちに夢を与えられるような、そんな素敵なサイクルが生まれてほしい。あのソファーで寝っ転がって本ばかり読んでいたあの子が…⁉、そんなワクワクするような未来が待ち遠しいですね。

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