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特集 | まちをワクワクさせるローカルプロジェクト

ローカルプロジェクトで「場づくり」に悩んだとき、読んでほしい本 5選|小永吉英江(ぴこ) さん

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コミュニティ形成をサポートするコミュニティマネージャーの“ぴこさん”(※コミュニティでの小永吉さんの愛称)が、おもしろい場づくりや組織づくりのために役立つ考え方を学んだり、困ったときに手に取ったり、自分を見つめ直すために読み返したりしている本を紹介。

自由な視点でアイデアを出し合い、実現に向けてチャレンジする『SETAGAYA PORT』のコミュニティマネージャーを務めています。東京・世田谷区をおもしろくするアイデアに耳を傾けたり、交流会を企画したりして、メンバーが集まる場をつくるのが主な仕事です。場づくりに大事なのは、その場が好きなファンを増やし、輪を広げていくこと。つまり、「場づくりは、ファンづくり」とも言えます。そこで読んでほしいのが『ファンベースなひとたち』です。
目次

小永吉英江(ぴこ)さんが選ぶ、ローカルプロジェクトのアイデア本5冊

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(左上から時計回りに)1.『ファンベースなひとたち─ファンと共に歩んだ企業10の成功ストーリー』/2.『人生やらなくていいリスト』/3.『ファンをはぐくみ事業を成長させる「コミュニティ」づくりの教科書』/4.『9割の社会問題はビジネスで解決できる』/5.『伝え方が9割』 
「ファンベース」というのは著者の一人・佐藤尚之さんが提唱する言葉で、自社の商品やサービスを愛してくれるファンをベースにして、売り上げや事業価値を高める考えのこと。この本には、”共感“を”熱狂“に変えたり、”信頼“を”応援“に変えたりといったファンづくりの実践例がまとめられています。10社の担当者が主人公として登場するファンづくりのストーリーが漫画で描かれていて、成功事例だけでなく、思うような反応を得られなかったことや、その状況をどんな方法で打開したかなど、事業やプロジェクトの深いところまで赤裸々に紹介されています。
 
場づくりやコミュニティづくりには、その場に集まった人たちがどんなふうに、どこへ向かおうとしているのか、その中で何を感じ、どう変化したかといったメンバーの思考や行動をデザインすることが重要だと思います。そのデザインの仕方を示唆してくれる貴重な一冊です。

『人生やらなくていいリスト』は、私の人生のバイブルでもあり、私が場づくりをするうえで最大限のパフォーマンスを発揮するためにも、何度も読み返している本です。
 
場づくりやコミュニティづくりに携わっていると、日々、個性豊かな人々と出会い、多様な価値観に触れますが、「こんなことをしたい」とアイデアを話してくれる、その人のなかにある魅力を発見し、可能性を信じ、ナチュラルな姿勢で向き合うには、コミュニティマネージャーである私自身の軸やあり方がぶれないことが何よりも大切だと思っています。自分を見失わないためにも、事あるごとにページを捲っています。
 
著者の四角さんは子どもの頃から釣りが好きで、魚がかかったときの、腕に鳥肌が立つ瞬間が忘れられず、今もニュージーランドの湖畔で半自給自足の生活を送っています。私も原体験や自分軸を忘れず、他者や場に向き合っていきたいと思わせてくれる一冊です。

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こながよし・はなえ●長崎県生まれ。社会起業家集団『ボーダレス・ジャパングループ』を経て、『SETAGAYA PORT』のコミュニティマネージャーに就任。ほかにも、シェアオフィス『co-ba ebisu』のコミュニティスタッフなど、場づくりに関する仕事に携わっている。
photographs by Yuichi Maruya text by Kentaro Matsui
記事は雑誌ソトコト2022年3月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

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