わかったようでわからないSDGs。それって本当にSDGsとつながっているの? と疑問に思う一方で、こんなところにまでSDGsが浸透しているのか! と感心したりの繰り返し。そんなSDGsとの距離を縮めるために、SDGs改めジーズという愛称でおもしろがりながら、日々の生活の中で見聞きしたジーズなアレコレをつぶやいたりつっこんだりぼやいたり。
#2 使い切れなくてちょっとだけ残っているアレ。
ビールやワインに合う一品として料理家が提案してくれたのは、乾燥桜えびを使ったチーズトースト。レシピを説明しながらの実演が始まり、「使い切れなくてちょっとだけ残っている桜えびを……」と聞いた瞬間、わたしは心の中で叫んだ。
「ある! ウチにもある! 本当にちょっとだけ残った乾燥桜えびが、冷蔵庫の引き出しポケットの奥で眠っている!」。
思えば、いつぞやにお好み焼きをして以来、庫内に放置したままで、「お願い、私を見つけて!」という桜えびの声はわたしには聞こえなかった。今まで忘れていてごめんよ、えびちゃん。家主がその存在に気づいたときには賞味期限はとうに過ぎていて、口に入れていいのかどうかの判断に迷い、もう捨てるしかなくなって、申し訳ないけどゴミ箱行きだ。これは紛れもなくフードロス罪だ。自供すれば前科は数え切れない。
罪深き家主のフードロスは、ニュースなどで見聞きするそれとはケタ違いのプチロスなんだけど、ほんの小さなフードロスを回避させてくれた料理家のひと言はまさに鶴の一声! ちなみにトースト一枚に使う桜えびは3g足らず。さっそくわたしは試食会同様に、ビールと一緒に桜えびを使ったトーストを満足げに味わい、家庭内フードロス撲滅運動をスタートしたのでした。
手仕事、アート、茶の湯、お酒と器など、趣味と暮らしにまつわることを感興の赴くままに。ソトコトNEWSでは「これってSDGsかな?」と思うことを”ジーズな日常”と称して筆を走らせています。ときどき脱線しがちですが、”Please don’t bother”。東京在住。青森県生まれ。