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仕事・働き方

アンティークを生活のなかに。古いものが活きる空間をデザインするブランキューブの取り組み

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骨董品店や蚤の市で見かけるアンティーク。これまで大切にされてきた古い小物や家具など様々なアイテムが存在する。コレクターにとっては収集する事が喜びだが、そんなアンティークをアップサイクルし「古いものが活きられる」空間をデザインする会社がある。株式会社ブランキューブの代表市川明さんにお話を聞いた。

目次

アンティークを住環境に融合、古い命をよみがえらせる

市川明さん(以下、市川) 歴史ある建築物が今でも当時の面影を残す北欧の古い街並みが好きで、そのようなイメージを商業施設や住環境に取り入れるデザインを企画しています。古い物そのままということでなく、新しいものも取り入れた新旧の組み合わせのバリエーションですが、特にアンティークを取り入れた「物から入るデザイン」にこだわっています。
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▲16世紀のステンドクラスをキッチンの仕切り壁に。
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▲ガラスランプをレトロな雰囲気を醸し出す室内照明に。
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▲骨董品店で見つけた置物のスペースとして壁に施したニッチ。

古さは価値、しかし機能として使えなければ意味がない

市川さん 僕のデザインにおけるアンティークというのは、それだけがポツンとあっても仕方なく、機能として使えなければ意味がないという考えです。古いステンドグラスを実際の窓として活用するとか、年代物の絵画の額縁を鏡のフレームとしてアップサイクルするなど、空間の中に古い物が実際に活用されるということを重要視しています。
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▲アンティークの額縁は鏡のフレームに。
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▲アンティーク棚の一部を帽子掛けとしてアップサイクル。
市川さん 空間や内装のデザインに際しては、ビンテージのギターを飾るのに合う壁はどのようなものかなど、アンティークありきという場合も多いです。空間全体のバランスを考え、天然木材やロートアイアンを活用したり、アンティークに空間を合わせるということですね。

古い物を新たな空間と融合させ、新たな価値として使い続けていく

小金井公園の梅林からすぐの場所に、ブランキューブのショールームともいえるカフェ「moon cafe」がある。古い民家のリノベーションに加え、壁や什器など至るところにアンティークがアップサイクルされ、実用可能なものとして活かされた空間になっている。
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▲カフェの椅子は年代物のアンティーク。この椅子に合わせたテーブルを造作。
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▲玄関にあるポストもアンティーク。実際に使用している。
市川さん アンティークが主役ではありますが、空間すべてをアンティークで統一することはできません。周辺をあえて古く見せるエイジング処理を施して演出したり、場合によっては“造形技法”を使ってアンティークからインスパイアされた壁や家具などを新たに作ります、もはや職人的な世界ですが。古い物を新たな空間と融合させることで、新たな空間の価値を創り上げるということです。

イメージを実際のモノや空間として創り出すということは大変ではありますが、古いものが活きられるということは素敵なことではないでしょうか。

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▲造形前の壁。
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▲造形技法によって作られたレンガの壁。
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▲空間のイメージに合わせてドアはエイジング。
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▲カフェ2階は不登校の児童支援の場として開放している。
■ソトコト×GOMITAIJI
SDGs の目標12「つくる責任 つかう責任」のターゲットである「廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。」への啓蒙活動として、企業のアップサイクルや、GOMITAIJIの取り組みを紹介するコンテンツを「ソトコト×GOMITAIJI」としてソトコトオンラインにて掲載していきます。
一般社団法人GOMITAIJI
https://www.gomitaiji.or.jp/

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