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地域の防災や災害支援に電気自動車はどう役立つのか?自治体と日産自動車の連携について

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10月24日から11月4日まで東京ビッグサイトなどで開催される「東京モーターショー2019」の「OPEN FUTURE EXPO」日産ブース内にて、トークセッション「防災対策と電気自動車」が開催された。

2019年9月9日に上陸した台風15号では、暴風や大雨の発生により、千葉県を中心に関東地域各地で大きな被害が起きた。千葉県内では、大規模な停電や断水が発生し、現在も懸命の復旧作業が続いている。

本セッションでは、各市が取り組む防災対策や、日産自動車が行った給電活動の報告も踏まえ、今後の地域防災のあり方についての事例共有や議論がなされた。

 日産自動車株式会社 日本事業広報渉外部 部長 大神希保
 日産自動車株式会社 日本事業広報渉外部 部長 大神希保

日産自動車 日本事業広報渉外部の大神希保担当部長によると、日産自動車は2018年5月から、EV(電気自動車)を使って地域の社会課題の解決に取り組む「日本電動化アクション」として「ブルー・スイッチ」活動をスタートしている。長期化が予想される停電を見越し、総数50台以上の電気自動車『日産リーフ』を「動く蓄電池」として、千葉県市原市、木更津市、君津市などに提供し、保育園や福祉施設などで給電活動に尽力したとのこと。

災害リスクアドバイザー 松島康生氏
災害リスクアドバイザー 松島康生氏

災害リスクアドバイザー 松島康生氏からは直近の国内の災害について直近の台風15号、19号を例に屋根被害や広範囲の雨による停電が引き起こされたこと、熊本地震では全壊や半壊となった自宅に帰れなかったり、避難所の建物にいられなかった方々が、自家用車で寝泊まりを行い、避難生活を送るという事例が挙げられた。

千葉県 市原市役所 総務部 危機管理課長 佐久間重充氏
千葉県 市原市役所 総務部 危機管理課長 佐久間重充氏

実際に直近の台風で被害を受けた千葉県 市原市役所 佐久間重充氏からは市原市の被害の概況が伝えられた。また停電が長期化したため通信障害が発生し、上方の伝達収集が難しくなり、市としての支援活動や市民生活に大きな支障が起きたという。また、台風19号上陸前の12日午前に竜巻とみられる突風で90棟の住宅被害が出たとのことだ。
市原市でも日産リーフは、「動く蓄電池」として、避難所や福祉・医療施設などの支援に貢献したとのこと。

熊本県 熊本市 環境局 環境推進部 環境政策課 課長 桝田一郎氏
熊本県 熊本市 環境局 環境推進部 環境政策課 課長 桝田一郎氏

熊本県 熊本市 環境局 桝田一郎氏からは熊本地震における被害の概況の報告の他に、地震災害等による大規模停電が発生した際に、市が指定する避難所等において、日産の販売会社である熊本日産自動車およびプリンス熊本販売より貸与される電気自動車の日産リーフを電力源として活用することで、避難所の円滑な運営を行い、市民の安全確保に努めるという協定の内容の説明があった。熊本市は、地方自治体による持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた優れた取組みを提案する都市として内閣府により認められ、2019年7月1日、「SDGs未来都市」として選定されている。

実際の給電のデモンストレーションも行われた
実際の給電のデモンストレーションも行われた

日産は今後も、『ブルー・スイッチ』における防災の切り口を軸に、更に、全国の自治体や企業と連携し、活動を加速させ、ゼロエミッション社会の実現と災害に強い街づくりに貢献していきたいとのこと。環境対策はもちろん、電気自動車が持つ価値を生かして、災害に強いまちづくりの一助となることを期待したい。 

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