岡山県民なら分かる⁉︎

岡山県民なら分かる⁉︎ 「この道ゃーおえん。下が、ぼっけえじりい」

おえん、ぼっけえ、じりい。すべて岡山県の方言なのですが、 これらの言葉が含まれた上記の言葉、何と言っているかわかりますか? 

答えは…

それぞれの言葉の意味は以下の通り。

おえん…ダメ、いけない
ぼっけえ…とても、すごく、ひどく
じりい…やわらかい


つまりタイトルの文章は、
「この道はダメだ。路面がひどくぬかるんでる」
といった意味になります。
(出典:岡山シティミュージアム公式サイト デジタルアーカイブ「岡山弁劇場」より)

筆者は福岡県から岡山県に移住して3年。
この「おえん」や「ぼっけえ」「じりい」をはじめ、
移住当初はわからない言葉も多く、とまどったこともありました。
今回はそんな岡山県の方言を、例文をまじえながらご紹介します。

「えらい」はこんな時も使います

岡山に来てすぐの頃、まだ赤ちゃんだった息子を連れて児童館へ行った時のこと。
スタッフの方との会話で、こんなことがありました。

私「まだ夜通し寝てくれなくて、昨日は何度も泣いたのでその度に起きてました」
スタッフ「あ~そらお母さんもえらいなあ」
私「そうですかね?ありがとうございます」
スタッフ「?」


夜泣き対応で起きていたことを「偉い」と褒められたと思った筆者ですが、
スタッフの方は不思議そうな顔。実はこの「えらい」という表現、
岡山では「しんどい」「きつい」といった意味で使うことが多いのです。
つまり、スタッフさんは「お母さんもしんどいなあ」と、
労ってくれていたのです。
意味の違いに驚きつつも、地元の方の優しさに触れた出来事でした。

(c)イラストAC

〜してやってください

これも引っ越してきて間もない頃、
子ども関係の手続きで区役所を訪れた時のこと。

職員さん「手続きは以上です。こちらのパンフレットに
子育て支援関係のサービスや施設が載っていますので、
よかったら見てやってください


「〜してやる」という表現は、相手のためにこちらが何かのアクションをする際に
使うと認識していたので、最初に聞いた時は、少し不思議に感じました。

でもこの表現、岡山では敬語として使われているようで、
役所やお店などで頻繁に聞きます。

つまり、上記の職員の方の言葉は、
「〜よかったらご覧ください」という意味なのです。

(例)
この欄にお名前を書いてやってください(お名前をお書きください
よかったらこの試供品使ってやってください(試供品をご使用ください) など

文字で読むと少し違和感があるかもしれませんが
どこか柔らかさのあるイントネーションも相まって、
聞き慣れてくると親しみが感じられます。

(c)イラストAC

ほかにもこんな表現が

冒頭の「この道ゃーおえん。下が、ぼっけえじりい」
(この道はダメだ。路面がひどくぬかるんでる)という一文は、
岡山市が運営する岡山シティミュージアムのサイト内にある
デジタルアーカイブ「岡山弁劇場」
からご紹介したのですが、
こちらのページではほかにも様々な岡山弁の会話例が掲載されています。
以下にその一部をご紹介します。

【若者の会話例】20才前後の女性
女性1「なあなあ、今度の日曜、ひまな?」
(ねえねえ、今度の日曜日、ひま?)
女性2「うん、ひまなよ。すること、ねんじゃあ。」
(うん、ひまだよ。することないもん。)


【バス車内での会話例】40代女性
女性1「そねん考えるばあしょーたら、体ぁめぐよ。
たまには、おいしいもんでも食べて帰ろうや。」
(そんなに考えてばかりいたら、体をこわすよ。
たまにはおいしいものでも食べて帰ろうよ。)
女性2「そうじゃな。そうそう、あそこへ
おいしいうどん屋ができたんよ。行てみん。」
(そうねぇ。そうそう、あそこに
おいしいうどん屋ができたのよ。行ってみない?)


【台所での会話例】60代男性・女性
男性「きんかぇーもや、れんこを、ようけえこともろうてきたで。」
(きんかいも(=ジャガイモ)やレンコンをたくさんもらってきたぞ。)
女性「でえこを、てえて、晩のおかずにしょう、
思ようたんじゃけど。ちいでに、てえてえてもええわ。」
(大根を煮て、晩ご飯のおかずにしようと
思ってたんだけど。ついでに煮ておいてもいいわ。)

これはどの地方でもそうかもしれませんが、
年代によって方言が強くなっているようですね。
ちなみにこちらのサイトでは音声も聞くことができるので、
イントネーションや会話の雰囲気も掴むことができます。

岡山シティミュージアム公式サイト デジタルアーカイブ「岡山弁劇場」トップページ画像

いかがでしたか?
最近はお笑い芸人さんやミュージシャンで岡山弁を話す方もいて、
テレビなどでも耳にすることが多くなった気がします。
気になった方はぜひ、上記サイトなどを参考に
岡山弁に触れてみてはいかがでしょうか。


文:西紀子
イラスト:イラストAC

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