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移住・定住

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先輩移住者に聞く「自分らしい暮らしづくり」。 移住を決めるベストなタイミングとそのための準備とは?

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神奈川県の相模湾に面した真鶴半島にある真鶴町。1993年に町が独自のまちづくり条例「美の基準」を掲げ、大規模な宅地開発が行われなかったため、自然と融合した昔ながらの町並みが今も残るところです。半島の巨木の森が豊かな海を育み、おいしい魚が揚がる漁港の町でもある真鶴へ移住した松平直之さん、映子さん夫妻に、「自分らしい暮らしづくり」とそのための準備について聞いてみました。

質問に答えてくれた先輩移住者/松平直之さん、映子さん夫妻

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まつだいら・なおゆき、えいこ●映像作家の直之さんとスパイス料理研究家の映子さん、子ども3人の一家5人で、東京から神奈川県・真鶴町の漁港と海が一望できる平屋建ての一軒家に移住。その後、大阪にいた映子さんの父母も呼び、現在は3世代で暮らす。
目次

Q.松平さん夫妻が、真鶴町に移住した経緯を教えてください。

松平直之さん:私は広告などの映像制作の仕事をしているのですが、真鶴町のプロモーション動画を制作する機会があり、映像作品を作るために半年ほど町に通い詰めていました。知り合いや友だちもたくさんでき、「第2の故郷ができたな」くらいに思っていたのですが、その後も交流は続いて半年くらい経った頃、真鶴の友人から突然、「松平さんが好きそうな家が空きましたよ」という電話をもらったんです。

見に行ってみると、撮影中に歩いていたとき、「もし田舎に住むならこんな家がいいな」と感じていた家だったんですよね。坂の途中にある、海と漁港が見渡せる場所に建っていて、目に飛び込んできた家だったんです。

そして、その家の大家さんは撮影時にとてもお世話になった地元の酒屋さんの方で、「松平くんにぜひ住んでもらいたい」と言ってくださったので、一気に移住へ気持ちが動きました。

直之さんが制作したプロモーション動画「真鶴半島イトナミ美術館」はこちらから

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海を望む真鶴の町並み。(撮影:松平直之)

Q.映子さんも移住に賛成だったのですか?

映子さん:地方への移住は私のほうがむしろ真剣に考えていました。自然が好きだったし、私には東京は子育てをするのに向いている場所じゃないと感じていたんです。でも、移住先は山の近くがいいなと考えていたので、真鶴はまったく想定していませんでした。正直なところ、実際に真鶴を訪れて家を見ても最初はそこまで乗り気にはなりませんでした。

でも、その後、真鶴で洋服作りを仕事にされて、アトリエももつ移住の先輩夫妻を紹介してもらい、お話をする機会がありました。そこで「別にずっと住まなくてもいいし、お試しのつもりで移住してみるのもいいんじゃない?」と言われて心が軽くなり、「移住の練習と思って来てみるのもいいのかな」と思ったんです。

Q.それで今から3年前、2018年に移住をされたんですね。暮らしはどう変わりましたか?

直之さん:都会ではお金を出せばなんでも買えるので「生きる」という努力をしていなかったように思います。でもここでは、自分で手を動かなさいと不便なことも多いんです。そして、手を動かせば、実は自分でいろんなことができるということも感じるようになりました。
たとえば、石を積んで塀をつくったり、竹を切って階段をつくったり。人に頼まずとも自分でつくれるとわかると、人生の自由度が増して、自分の能力も伸ばせる気がしてうれしくなったりします。

映子さん:東京では2DKのマンションで暮らし、子どもの泣き声で苦情が来ることもある暮らしだったのですが、この一軒家で暮らすようになってそんなストレスも無くなり、気持に余裕が出ました。やっぱり、暮らしの環境やスペースと、気持ちの余裕は比例するところがあるように思います。

今は畑で野菜をつくるようにもなりました。夏は家の周りも含め、草刈りをしないとすぐに草だらけになりますし、庭に生えている木なども地域の防風や景観の一部になっていたりして、自分が住む家はまわりの環境の一部でもあり、自然ともつながっていることを実感できるようになりました。最近は目の前の海でシュノーケリングも始めて、魚と触れ合ったりして楽しんでいます。

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庭に面した松平家の居間。庭の先には海が見える。
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映子さんが庭の畑で育てた野菜。日々の食材になっている。

Q.これから移住を考えている人へアドバイスをするとしたら、どんなことがありますか?

映子さん:子どもが3人いて、ちょうど高校生、中学生、小学生なのですが、地域の学校の教育方針とか、交通の事情とか、移住する際の条件をいろいろ考えて掲げてしまうと、結局、移住に踏み切れなかったんだろうなと思います。真鶴に移住してみて思うのは、縁とか、インスピレーションを大事にして、何か一つでも自分の大切に思う暮らしのイメージがその移住先にあれば、そこでお試し暮らしをしてみるのもいいということでした。

もし合わないことがあっても、時間をかけて調整したり、チューニングすればいいですし、合わないことを克服することで、人生の幅が広がることもあります。私の虫嫌いも、「どうしたって逃げられない。虫と同居する」と決めてからは、庭にいるナナフシもかわいいと思えるようになりました(笑)。

直之さん:東京での暮らしは刺激もあって、楽しかったのですが、仕事の関係以外でできた友だちはほとんどいませんでした。でも、真鶴では、地元の商店さんなどが地域の人たちの交流の場になっていて、そういうところへ積極的に行くことで友だちが増えたりもします。
あとは祭りの準備を手伝うことや、家の周辺の草刈りをすることも大切です。自分の家だけでなく、境界線がちょっとあいまいな地域の草刈りも引き受けることで、みなさんに受け入れてもらえるというところもあります。

今では、子どもたちも町のみなさんに見守ってもらっている感じで安心しています。町の商店の方に「娘さん(中学校に通う次女)、この前、歌いながらスキップして歩いていたよ」とか教えてもらって、娘のふだんの様子が見えてきたりするんです。

Q.「住まい」に関して、移住してから感じたり、考えることは?

直之さん:私たちは人のつながりの中で家が見つかりましたが、引っ越した後、家の中の部屋割りなども大切だなと感じるようになりました。みんなが暮らしやすく、家族の団らんを生むようなフォーメーションを考えるのは重要ですね。
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海と家を背景にした松平さん一家。現在は3世代で暮らす。(撮影:高見知香)

地方へ移住する際に知っておきたい支援の仕組みや制度。

縁やインスピレーションを大切に、今がそのタイミングだと感じたら、思い切って踏み出してみる。それがこれから地方移住を考えている方への松平さん夫妻のアドバイスでした。

ただ、実際の移住にはお金もかかるため、映子さんは「地方への移住には、いろいろな支援の仕組みや制度があるので、どんなものがあるか、勉強をしたり、情報を集めて知っておくことは大切です」というアドバイスもしてくれました。

移住で一番お金と関係し、移住後の暮らしの要となるのは、なんといっても住まいです。松平さん夫妻は現在、家を借りていますが、移住に伴い、新築や中古の住居を購入することを考える方も少なくないはずです。

自分たちが理想とする暮らしを実現させるために、中古でも新築でも、移住先で住まいを購入することを考える方への準備編として、地方移住者や子育て世帯のマイホーム取得を一定期間の金利引下げで応援する、【フラット35】地域連携型という仕組みを紹介します。

地方移住者のマイホーム取得を応援する、【フラット35】地域連携型。

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地方で移住し、新たに住まいを購入する場合、住宅ローンを組むことも多いと思いますが、その際、【フラット35】地域連携型というメニューを使えば、一定期間【フラット35】の借入金利が年0.25%引き下げられます。

これは独立行政法人の住宅金融支援機構が、地方移住者や子育て世帯へのサポートに積極的な地方公共団体と連携して行う仕組みです。

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【フラット35】地域連携型の仕組み。地方公共団体と住宅金融支援機構が連携し、地方移住者や子育て世帯をサポート。
※金利引下げの適用を受けるためには、一定の要件を満たす必要があります。詳しくは住宅金融支援機構のホームページでご確認ください。
まずベースとなる【フラット35】は、借入時に返済終了までの金利が確定する、全期間固定金利の住宅ローンです。「ずっと固定金利」のため、これからの社会情勢や景気の変動で市中金利や物価が上昇しても、借入時の金利と返済額は変わりません。将来まで安心して見通すことができる住宅ローンです。

【フラット35】地域連携型は、その全期間固定金利の安心感に加え、一定期間金利引き下げで移住者の暮らしをサポートする仕組みです。
まずは気になる地方公共団体が移住者等に対するサポートを行っているか、また、住宅金融支援機構と連携しているかどうか、住宅金融支援機構のホームページでチェックしてみることをおすすめします。

ちょっと視点を変えてみると、この仕組みを導入している地方公共団体は、移住者や子育て世帯を積極的に応援しているという見方もできます。移住者の受け入れ促進に力を入れている自治体を探すきっかけにもなるはずです。

【フラット35】についてもっと詳しく>>

【フラット35】地域連携型についてもっと詳しく>>

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【フラット35】地域連携型では、借入額3000万円(融資率9割以下)、借入期間35年、借入金利年1.11%の場合、【フラット35】の総返済額から約38万円の減額となる。

環境にやさしい、質の高い住宅を取得するなら【フラット35】Sとの併用がおすすめ!

【フラット35】地域連携型は、地方移住者や子育て世帯の住宅取得を応援する仕組みですが、地方で新しい暮らしを始める方には地球の未来のこと、環境のことを考える方も多いはずです。
たとえば、家で使う電力に自然エネルギーを取り入れたり、断熱性を高めて省エネルギー化などをすると、【フラット35】Sというメニューの対象となる場合があり、【フラット35】地域連携型と併用して、金利がさらに引き下げられる可能性があります。

【フラット35】Sは、質の高い住宅の取得を応援するプランで、①省エネルギー性に優れた住宅、②耐震性に優れた住宅、③バリアフリー性が高い住宅、④耐久性・可変性に優れた住宅、という4つの基準のうち、いずれか1つ以上の基準を満たす住宅であれば、その内容に応じて当初5年または10年間、金利が年0.25%引き下げられます。

【フラット35】Sについてもっと詳しく>>

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【フラット35】Sが適用される4つの基準。質の高い住宅取得をサポートする。
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【フラット35】Sは【フラット35】地域連携型との併用も可能で、金利が更に引き下げ。【フラット35】地域連携型や【フラット35】Sには予算金額があり、予算金額に達する見込みとなった場合は受付終了となる。
※金利引下げの適用を受けるためには、一定の要件を満たす必要があります。詳しくは住宅金融支援機構のホームページでご確認ください。
また、ほかにも中古住宅の取得とセットでリフォームをしたり、住宅事業者がリフォームをした中古住宅を購入する際の応援プラン【フラット35】リノベもあり、これも【フラット35】地域連携型との併用が可能です。

【フラット35】リノベについてもっと詳しく>>

マイホームの先にある人、まち、未来のために。

前半のインタビューで紹介した松平直之さんは、もともとファッションや音楽業界などの広告映像を制作していました。その後、地方でのプロモーション映像も多く手掛けるようになり、そこで暮らし、働く人をじっくりと追うドキュメンタリーのほうに関心が移っていったそうです。

「その地域の魚屋さん、干物屋さん、酒屋さんなどの店主や働いている人を撮影しているうちに、本物の力強さを感じ、そちらのほうがかっこいいと感じるようになったんです。地方に関わり、そこで暮らすようになり、私自身の価値観も変わりました」と話します。

そして、「真鶴に移住し、ここでの暮らしに満足しています。でも、子どもはどんどん成長しますし、いつかは家族の形も変わっていくと思います。そのときに合った住まい方ができるよう、それを可能にする選択肢の幅が広いに越したことはないと思います」と教えてくれました。

地方に移住し、マイホームを構えようとしている方は、やがてその地域の未来をつくり、支える一員となるはずです。その未来づくりを【フラット35】地域連携型で応援します。

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