「透き通った白さで、その白が奥深いところにあって上品で……この白さのとりこになり、白さを引き立たせる絵付けをしたいと考えたんです」。そう話すのは、天草ボタン作家の井上ゆみさん。井上さんは小さい頃から国内外のボタンが大好きで、旅先では必ずボタン屋に行っていたそう。上京してファッションを学ぶも、納得いくボタンには出合えなかったという。
2011年に熊本県天草市へ帰郷し、地元を知るために観光の仕事を始めて出合ったのが冒頭で紹介した白さが特徴の天草陶石だった。天草陶石とは天草で採掘される粘土の鉱石で、陶磁器の原料として使われている。「これでボタンをつくろう!」。ゼロからのスタートだったが、2013年にボタンが完成。2017年にブランド『+botão(ボタオ)』を立ち上げた。もちろん自らがつくり、風景や文化などを描く絵付けもしている。大切な衣類の彩りに、ぜひ。
\ここがオススメ/
強度があるので末長く使える
「親子でシャツに付け、子どもが大きくなったらボタンを付け替えて、代々使いたい」というお客もいたそう。末永く使うボタンに。
天草ボタン
天草陶石の磁器ボタン。成形、素焼き、絵付け、釉薬掛け、本焼きというプロセスを経て完成する。すべて手づくりで量産できないため、天草市内の『石山離宮五足のくつ』『海月』のみで販売中。問い合わせは、公式サイトから。7月5日(金)〜15日(月)まで、大阪市『dandeliOn(ダンデライオン)』にて展示会を開催。●1296円〜(+botão http://amakusabotao.strikingly.com)