日本の焼き物の産地が持つ食器製造の技術に新たな息を吹き込み、これまでさまざまな園芸鉢をリリースしてきた「匣庭」シリーズに、新たなアイテムが誕生した。和食器メーカーが手がけた水耕栽培グラス「匣庭 SaiSui」。企画元である『セメントプロデュースデザイン』のコンセプトは「食を彩る陶器から 緑を彩る陶器へ」だ。
水耕栽培とは、土を使わずに水だけで植物を育てること。適した条件が整っていれば、水だけでの栽培は可能なのだ。写真のような多肉植物やパイナップルのヘタのほか、サボテン、ヒヤシンスやチューリップの球根系植物などもオススメ。例えば、サボテンを水耕栽培用にする場合、根を洗って短く切り、10日ほど乾燥させ、根に水が触れるくらいに水位を調整して栽培をスタートする。同社で「匣庭」などを担当している林弘之さんは、大の園芸好き。「園芸をぜひ、身近な存在にしてもらえたらと思います」。
\ここがオススメ/
私たちの住空間と地域の産業がつながる。
持っている技術や地域のあり方を見つめ直し、プロダクトに反映させた「匣庭」。人々の暮らしと地域をつなげる活動から生まれた。
匣庭(ハコニワ)SaiSui
2018年6月に発売された、岐阜県土岐市でつくられた園芸鉢。水耕栽培用では珍しく陶磁器製。モザイクタイル柄をモチーフに転写で表現したオリジナルデザインで、多層フリット転写という技法で上部が厚みのある仕上がりになっている。ブルー&ホワイト(写真左)、ブルー(写真右)がある。直営のオンラインショップ『コトモノミチ』で販売中。●各4104円(匣庭 http://store.coto-mono-michi.jp)