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特集 | まちをワクワクさせるローカルプロジェクト

『Kiwi PR合同会社』代表|植田聡子さんが選ぶ、ローカルプロジェクトのアイデア本5冊

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主に中小企業を対象に広報PR支援を行う植田さん。その手法はプロジェクトにも生かせることが多く、自身もそういった活動に関わっている。ローカルにおける広報的視点や考え方が身につく本、広報として持っておきたい基礎知識が学べる本などが挙がった。

PLACE BRANDING』は、ローカルで場所づくりから携わる人に、そのブランディングの方法を知るために読んでほしい本です。何が魅力なのか伝えるという広報やブランディングの視点を「プレイス(=場所)」に当てはめて考えている本です。名産品や観光地がなくても、人や文化にフォーカスすることでブランディングはできます。また、外部から見る目を持つことの重要性がわかります。ブランディングの理論と実践方法も書かれていて、「事例だけ知らされても、どうしたらいいのかわからない」と、迷子にならないところもいいですね。地方での起業やビジネスの方法論はプロジェクトにも応用できるでしょう。
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(左から)1.『六方よし経営─日本を元気にする新しいビジネスのかたち』/2.『PLACE BRANDING─“地域”から“場所"のブランディングへ』/3.この1冊ですべてわかる新版 広報・PRの基本/4.記者ハンドブック─新聞用字用語集/5.自分の名前で仕事がひろがる「普通」の人のためのSNSの教科書

植田聡子さんが選ぶ、ローカルプロジェクトのアイデア本5冊

『六方よし経営』は、『PLACE BRANDING』にも通じる、地域資源の価値をどう高めていくか、どう気づかせるかを考えられる事例が多く載っています。この事例のようなゴールを設定したとき、どういうワードが人に響き、どう発信すればいいのかが学べるのがおすすめしたい理由。お金がなくても思いを伝えるPRの方法など、読み取れることがたくさんあります。

『新版 広報・PRの基本』は、広報に関わることになったら最初に読んでおくことをおすすめしたい、基礎の基礎をまとめた教科書的な内容です。相手が知りたいことを発信する「広報」ではなく、自分たちがどれほどすばらしいかを発信する「広告」をつくってしまい、メディアに採り上げてもらえないなど、よくある間違いが減るはずです。持っておきたい心構えや専門用語などもわかりやすく説明しています。テレビ局名の一覧など、どの地域のどこでどんなことを発信しているのか、ざっくりとイメージがつかみやすくなるのも優れたポイントです。

『記者ハンドブック 新聞用字用語集』も、基本として知っておいたほうがいいという観点で選びました。広報は”プロジェクトとメディアの通訳“でもあるので、メディアのルールを知っておくと誤解やすれ違いが少なくてすみます。熟読する必要はありませんが、一冊手元に置いておこうという姿勢が大事だと感じられる本です。
 
資金が潤沢ではない場合が多いローカルプロジェクトではSNSでの発信が大切になってきます。そのやり方の参考にできるのが、『「普通」の人のためのSNSの教科書』。個人の発信方法がベースですが、世界観のつくり方などプロジェクトでも応用できます。

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うえだ・さとこ●神奈川県横須賀市生まれ。『Kiwi PR合同会社』代表。航空会社、出版社、東京都庁などでの勤務を経て2020年起業。中小企業や個人事業主の広報・PRをサポートしている。関心領域は地域再生、アート、食、旅、SDGs、新しい働き方など。
記事は雑誌ソトコト2022年3月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

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