春夏秋冬の四季があるのは日本の魅力のひとつ。ただ、季節が移り変わる時期は、不調を感じやすくなりますよね。そこで、なぜ季節の変わり目は不調を感じやすいのか。そして、秋から冬へと移り変わる時期に気を付けておきたいことと対策を、日本温活協会・本部指導員の川崎真澄さんに教えていただきました。
気温、気圧などの変化が不調を引き起こす
自律神経には、交感神経と副交感神経があります。身体を調整するために絶え間なく働いており、交感神経と副交感神経のバランスが正常に働くことで健康に過ごすことができます」(川崎真澄さん・以下同)
特に秋から冬に移り変わる時期は、気温もどんどん低くなり、身体が冷えやすくなります。冷えは自律神経のバランスが崩れる要因のひとつ。そのため、温活が季節の変わり目対策として有効的です。
入浴でリラックス&乾燥対策
「湯船に浸かることで、大きく分けて温熱・水圧・浮力の作用が働きます。温熱効果で身体を温め、水圧によって血流やリンパの流れが促進させます。そして、入浴中は浮力によって重力の影響が緩和されるため、筋肉や関節の負担が解放されます。
また、38~40℃の少しぬるめの温度に15分程度浸かることで身体の中から温まることができるとともに、副交感神経の働きも高まるため、心身ともにリラックスできます。
さらに、肌の乾燥対策の側面から見ても、38~40℃のお湯に15分程度浸かる入浴法は良い効果を期待できます。寒いからといって42℃以上の熱いお湯に長時間浸かると、必要以上に皮脂などが洗い流され、肌のバリア機能が低下し、乾燥しやすくなってしまいます。お風呂から上がった後は、水分量が高い状態で保たれている10分以内に保湿ケアを行うことで、より乾燥を防ぐことができますよ」
鍋料理+発酵食品で身体を作る
「食事は身体を作ります。健康的に過ごすために、寒い冬には鍋料理が強い味方です。
鍋料理は、食材の種類を豊富に使用でき、栄養バランスが良く、加熱することで消化吸収も高まります。さらに、旬の野菜は栄養価が高いため、積極的に取り入れていきましょう。
また、醤油や味噌、酒麴、キムチ、チーズなどの発酵食品は、酵素成分が血流や代謝を促し、腸内環境へも働きかけることができます。鍋料理はいろいろな味付けが楽しめるため、醤油ベースや味噌ベース、キムチ鍋、トッピングにチーズなど、発酵食品を上手く活用することもできます。
発酵食品は熱に弱い性質があり、醤油や味噌などの調味料は加熱によって風味も損なわれるため、使用する際は火を消した後に入れるなどの工夫をしてみてください」
当たり前の生活習慣を見直してみる
「寝る時間がバラバラ、栄養バランスの偏った食事、仕事が忙しくてストレスを感じているなども、自律神経のバランスを崩す要因となり得ます。普段からこのような生活を送っていると、季節の変わり目の影響を大きく受けてしまう場合も。
季節の変わり目に限定せず、普段から規則正しい生活、栄養バランスを意識した食事、ストレス解消を定期的に行い、自律神経を整えることを意識してみてください」
●鍼灸師、温活指導士。(社)日本温活協会の本部指導員として、温活士の育成に努めるとともに、メディアへの情報提供を通じで温活の啓蒙に取り組む。また鍼灸院『グラン 横浜スパイアス院』の院長を務め、世界初の“浴びるお灸”を開発、パルス機器を用いた“刺さない美容鍼”の手法開発を行い、鍼灸の新たな分野での活用法を研究している
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