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サスティナビリティ

フードロスをビジネスで解決する取り組みを、高校生と大学生が一緒に学びました!

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明星高校(東京都府中市)第一学年は、授業の一環で地域の課題を発見し、解決策を考え実行する活動を行っています。一方、立教大学観光学部では、今期『Intellectual Innovations』が主催する「ホテル運営論(担当教員:池尾健)」にて、地方創生や社会課題の解決を観光視点から学んでいます。この授業でフードロスについて学べるということで、フードロスの解決をテーマに活動を進めている明星高校の有志31名が、外部聴講生という形で立教大学の大学生と一緒に学びました。その様子をレポートします。

目次

ブランド価値を毀損せずに、フードロスを削減する。

特別授業では、フードロスを解決するための社会貢献型ショッピングサイト「KURADASHI」を運営する『クラダシ』代表取締役・関藤竜也氏のお話を伺いました。「もったいないを価値へ」というスローガンのもと、協賛メーカーの商品をお手頃な価格で会員に届け、売上の一部を環境保護・動物保護・フードバンクなどの社会貢献団体に寄付しています。

メーカーの売れ残りが安く売られてしまうと、ブランドイメージが下がり価格が崩れ、流通に混乱をもたらします。しかし「KURADASHI」はロス削減について理解のあるメーカーに協力を依頼し、ブランドイメージを下げることなくロスの削減に繋げています。「KURADASHI」の存在が解決策となっているのです。

 
左上が『クラダシ』代表取締役・関藤竜也氏。

高校生31名、大学生とともに学ぶ。

講義の途中でブレイクアウトセッションに分かれ、大学生とのディスカッションも行いました。身の回りにある社会問題を挙げてみて、それらをどうしたら解決できるかを一緒に考えます。私たちのチームは、アルバイトなどでロスの現場を目の当たりにしている大学生の方々と、消費者以外の視点で食品ロス問題を中心に話し合いました。直接的に解決できるのか、間接的に解決するのか、その解決策が続くのかどうかといった視点で考えたチームもありました。

その後は関藤社長への質問タイム。事前に寄せられていた質問に回答します。

事前に寄せられた、フードロスに関する質問。

たくさんの質問にも一つ一つ、丁寧に回答いただきました。高校生メンバーの中には学校の近くにある「フードバンク府中」と繋がり、フードドライブ(食糧回収)や子ども食堂・フードパントリーに参加している者がおり、廃棄食材のフードバンクへの提供について話を聞きたがっていました。「KURADASHI」では、今後全国のフードバンクやこども食堂の関係者を対象に食材を無償で提供し、さらに付加価値をつけて提供できるような支援体制を作ることを検討しているそうです。

インターンシップでwin-win-winの関係を作り出す。

社会課題を解決する企業ならではのユニークな取り組みについても伺いました。例えば売上の一部を寄付するクラダシ基金による社会貢献型インターンシップ「クラダシチャレンジ」。人手不足に悩む農家に学生をインターンシップとして派遣、学生は収穫作業を手伝いながら食について学び、収穫した一次産品は「KURADASHI」で販売されます。売上の一部は再びクラダシ基金となり、学生の交通費などに充当されます。農家・KURADASHI・学生がwin-win-winの関係になる仕組みなのです。

 
「クラダシチャレンジ」の仕組み。

高校生の視点から。

関藤さんのお話を伺い、大学生とディスカッションをする中で、さまざまな社会問題について考えました。グループディスカッションでは飲食店でのフードロスの実態を知って驚きましたが、日本や世界の食料供給の不平等なども議論することができました。

そしてなによりも、「社会貢献の輪をこの世に広めたい」との思いを『クラダシ』の設立という形でアクションを起こされたことに感銘を受けました。私自身は社会への関心が極めて強く、大学では社会の根幹ともいえる法学を学びたいと考えています。しかし今まで構想が行動につながらないことが多々あり、起業のようなことのイメージは湧かないのが正直なところです。行動に移すことができない限り、どんなに素晴らしい構想も意味を持ちません。今回の経験を財産として、これからたくさんの経験を積み重ね、将来的にはビジネスの中で関わる全ての方々との間で「プラスを創出する」仕組みを作りたいと思っています。

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