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「 たなコトアカデミー」で結ぶ、私と田辺のご縁。

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田辺市の関係人口講座「たなコトアカデミー」の受講生たちは東京での座学の後、世界文化遺産「熊野古道」をはじめ、農産物や水産物にも恵まれた田辺市へ。地域の人たちとどんな関わりを持てるのか、現場の様子を肌で感じ、ご縁をさらに豊かなものにするための提案を行った。

目次

五感を使って体験して、 リアルな田辺を吸収。

人生を豊かにしてくれる地域との関わりが持てたら──。そんな思いを抱く人たちが、今回で4期目となる和歌山県田辺市と小誌『ソトコト』が取り組む関係人口講座「たなコトアカデミー」(以下、「たなコト」)に参加。昨年10月の開講後、地元のプレイヤーを東京に招いて地域について学んできた。そして、受講生たちが現地を訪れるフィールドワークが今年1月に実施された。

今回の「たなコト」のゴールは、その土地の人と出会い、関係をつくっていく意味を込めた、観光マップならぬ「関係マップ」づくり。「たなべ未来創造塾」の卒業生を中心とした地域のプレイヤーが抱える課題をヒアリングし、そこから導き出されたミッション(仕事)と、その解決に関わった人へのリターン(お礼)を冊子にまとめる。このフィールドワークでは、プレイヤーの普段の作業を実際に受講生が体験して課題を肌で感じ取り、地域内と地域外をつなぐのにふさわしいミッションとリターンを探ることになった。

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太陽を浴びて育つ『十秋園』の野久保さんの畑のデコポン。
初日の昼ごろにJR紀伊田辺駅に集合した後、「たなコト」のムードメーカーである『高垣工務店』代表の石山登啓さんの先導で、約200もの飲食店が立ち並ぶ「味光路」など駅周辺を散策した。その後は車で田辺のシンボルである「高尾山」へ。海にも山にも恵まれた田辺を一望できる場所で、『十秋園』の野久保太一郎さんが愛情を込めて育てたみかんを食べて、大きく深呼吸をした。
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『たがみ』の田上さんのフードトラックが出動してランチを頂いた。
2日目と3日目の午前中は、地域のプレイヤーを訪ねる時間を過ごした。地産地消のために「熊野米」を育てる田上雅人さんの畑で野菜の収穫やトラクターの運転を体験。「熊野米」を使った日本酒を手がけた堀将和さんも駆けつけて、田上さんが仕込んだカレーを頂きながら受講生たちは話し込んだ。また、野久保さんの畑では、商品価値を保つためにデコポンを寒さから守る袋がけを手伝ったり、『とりとんファーム』を営む石﨑源太郎さん・亜矢子さん夫妻を訪ねて、産みたての卵を磨いてパッケージに詰める作業を行ったりした。初めての経験の連続に、受講生たちは大いに刺激を受けた。
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田上さんの農場でブロッコリーを収穫。
すべての訪問を終えた3日目の午後は、話し合いを重ねて「関係マップ」づくりを実施。完成したものは、これまでの受講生や田辺とつながりたい希望者に配布される。

充実した3日間を過ごした受講生たちと田辺のプレイヤーとの間に生まれた信頼感が、今後も地域に変革をもたらしていきそうだ。

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海や山を一望できる名所「高尾山」から田辺の地域資源の豊かさを実感。

受講生の声

笹本朝美さん

農業をしていた祖父母に影響を受けて農機具を開発して貢献したいと思っていたところ、「たなコト」と出合いました。最先端の技術を用いることを考えていましたが、実際に野久保さんの柑橘畑を訪問してみてその考えが激変。自然と共存しながら農業を続けていくには基礎的なことが大事で、今までそれを見過ごしていたと気づきました。また、今回の実習で田辺のプレイヤーはもちろん、スキルを持つほかの受講生との関係が深まりました。

地域の人の声

更井亮介さん

環境問題に詳しい過去の「たなコト」の受講生に教えてもらって、自身のレストラン『Restaurant Caravansarai』で生ゴミのコンポストを始めました。できた堆肥を地域の畑に還しています。この持続可能な取り組みが評価されて、「ミシュラン グリーンスター」として掲載していただきました。自身の料理を持続させるには、無理をせずに好きである気持ちが大切だと、受講生との出会いを通じて感じることができて、感謝しています。

photographs by Katsu Nagai
text by Manami Kotake

記事は雑誌ソトコト2022年5月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

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