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日常から離れ、食事とアクティビティと夫婦のおもてなしで身も心もほぐれるリトリートステイ

鍋田ゆかり

鍋田ゆかり

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「リトリート(ステイ)」という言葉を知っていますか? 旅行好きの方なら最近、耳にする機会も多いかもしれませんが、具体的にどんなことをするのでしょうか? 今回は、南房総にある宿泊できるリトリート施設『SUNAO Retreat奥白浜』を例に、「リトリート」がどのようなものなのか紹介します。

「リトリートステイ」とは?

一般的には、日常から離れて自分自身に向き合う時間をつくることを目的にした宿泊スタイル、時間の過ごし方のことをいいます。最近はヨガや瞑想を取り入れたもの、身体に優しい食事に特化したリトリートステイもあり、リラックスして過ごすことで本来の自分を取り戻すことができます。
目次

身体が喜ぶ食事を提供したい

SUNAO Retreat奥白浜 安藤さん家族

SUNAO Retreat奥白浜 安藤さん家族

SUNAO Retreat奥白浜のオーナー、安藤夫妻と娘さん。写真提供:SUNAO Retreat奥白浜
都内から車で2時間ほどの場所。千葉県南房総市白浜町にある『SUNAO Retreat奥白浜』は、一日一組限定の古民家一棟貸しに、アクティビティ体験と食事が付いたリトリート施設です。オーナーの安藤壮さんは、手作り豆腐の料理人であり、奥さんの未夏さんはヨガのインストラクターとしても活躍しています。

日当たりのいい縁側を持つ古民家が建つ敷地には、ヨガができるウッドデッキやオフグリッドの小屋、ネイティブアメリカンの家「ティピ―」が建っています。野菜やハーブが植わっている庭を、ニワトリや烏骨鶏が散歩している様子は心が和む風景。火を囲んでゆっくりと過ごせるファイヤーピット、ピザ窯を備えたガーデンキッチンでは、ジビエBBQを楽しむこともできます。

古民家とオフグリッドハウス

古民家とオフグリッドハウス

開けた土地に建つ古民家とオフグリッドハウス。 写真提供:SUNAO Retreat奥白浜
600坪の敷地を有する『SUNAO Retreat奥白浜』には、「旅行に行く前にここで身体を整えてから出発する」という人や、「命の洗濯ができました」というお婆さん、忙しく働くお医者さんや料亭の女将さんなど、さまざまな方が訪れています。

未夏さん「旅行へ行くと、豪華な食事をして身体が重くなってしまうことがありますが、ここの食事はヘルシーなので、健康志向の方々にも安心して楽しんでもらっています」

壮さんが提供する料理は、無農薬の大豆で作った豆腐中心の身体に優しい食事。豊かな自然環境のなか、地元の素材をいかした夕食と朝食が提供されています。

出来たての湯葉

出来たての湯葉

出来たての湯葉をすくって食べられる。写真提供:SUNAO Retreat奥白浜
壮さん「遠くから仕入れて加工しなくても、顔の見える関係性の人から材料を仕入れています。地域のつながりから、目に見える範囲で料理をして出せる喜びがある」

日常から離れて、距離をとる

ショッピングや観光にリトリートプログラムをプラスした、バケーションリトリートの存在がありますが、壮さんはバケーションリトリートと違うものに興味があったそうです。

壮さん「社会から離れて、外に向けているものを中に向けて自分に帰るようなものに興味があって、やりたいと思った。内観して気づきがあって、視点が変わった経験があるので、それに近い事をやりたい」

言葉にすると難しく考えてしまうかもしれませんが、『SUNAO Retreat奥白浜』を訪れる人たちはSUPをしたりヨガをしたり、焚き火をしたり、ご飯を食べて、気付いたら心も身体もほぐれていて、みんな笑顔になっているそうです。

SUP体験

SUP体験

SUP体験を楽しむお客さん 写真提供:SUNAO Retreat奥白浜
おじいちゃんやおばあちゃんと親子三世代で訪れる人も多く、ヨガに興味があっても女性が多くて参加しにくかったという男性が、家族だけしかいない空間で積極的にヨガを行う人も多いのだとか。

未夏さん「都会のヨガスタジオなどでは周りの目が気になってしまう人もいますが、ここはプライベートな空間なので、周りを気にする必要がありません。深いところから心も身体もゆるんで、すっきりできます。子どもが大声を出して走りまわっていても怒らなくていいという環境も、親御さんにとって気を遣う必要がなくてリラックスできるようです」

SUNAO Retreat奥白浜 ヨガ

SUNAO Retreat奥白浜 ヨガ

天候により、ウッドデッキか室内でヨガを行う。写真提供:SUNAO Retreat奥白浜

暮らしをシェアするおもてなし

「SUNAO Retreat奥白浜」は、夫婦二人で運営しています。

壮さん「田舎の親戚の家に遊びに来たようなイメージ。僕がおじちゃん役で、僕とお客さんの家族と子どもと、近い距離でご飯作ってあげて、火の使い方を教えて、お風呂沸かして。単なる観光より、一歩中に入った触れ合いができて、お客さんと僕との心の関係性を大事にして、心をゆるくして解放してもらって、それがリトリートになると思います」

焚き火

焚き火

敷地内のファイヤーピット 写真提供:SUNAO Retreat奥白浜
SUP体験も、ヨガ体験も、料理も、施設の案内も、夫婦二人が何役もこなして対応しているので、お客さんとの距離がぐんと近くなるのかもしれません。

アクティビティのあとは、山を散歩したり、焚火をしたり。夕食は湯葉を自分たちですくって食べることができ、朝はできたてのお豆腐を食べられます。お風呂は壮さんこだわりのカジメ風呂。漁師は海藻のカジメをお風呂に入れて温まったといわれていて、ミネラルたっぷりでお肌にもいいそうです。

星空 SUNAO Retreat奥白浜

星空 SUNAO Retreat奥白浜

敷地から見える星空。 写真提供:SUNAO Retreat奥白浜
火に当たりながら満天の星空や炎を眺めて、日常から切り離されたこの空間にいると、頭が空っぽになっていつもと違う時間を過ごせること間違いなし。毎日がんばっている自分へのご褒美に、家族との時間を大切にしたいあなた、時間に追われて心がいっぱいいっぱいになっているあなたに、自分に素直になって笑顔で帰れる場所、『SUNAO Retreat奥白浜』を訪れてみてはいかがでしょうか?
SUNAO Retreat奥白浜
住所:〒295-0102 千葉県南房総市白浜町白浜9088-1
web:https://sunaoretreat.jp/

写真:SUNAO Retreat奥白浜
文:鍋田ゆかり
取材協力:SUNAO Retreat奥白浜

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