「リトリート(ステイ)」という言葉を知っていますか? 旅行好きの方なら最近、耳にする機会も多いかもしれませんが、具体的にどんなことをするのでしょうか? 今回は、南房総にある宿泊できるリトリート施設『SUNAO Retreat奥白浜』を例に、「リトリート」がどのようなものなのか紹介します。
「リトリートステイ」とは?
身体が喜ぶ食事を提供したい
日当たりのいい縁側を持つ古民家が建つ敷地には、ヨガができるウッドデッキやオフグリッドの小屋、ネイティブアメリカンの家「ティピ―」が建っています。野菜やハーブが植わっている庭を、ニワトリや烏骨鶏が散歩している様子は心が和む風景。火を囲んでゆっくりと過ごせるファイヤーピット、ピザ窯を備えたガーデンキッチンでは、ジビエBBQを楽しむこともできます。
未夏さん「旅行へ行くと、豪華な食事をして身体が重くなってしまうことがありますが、ここの食事はヘルシーなので、健康志向の方々にも安心して楽しんでもらっています」
壮さんが提供する料理は、無農薬の大豆で作った豆腐中心の身体に優しい食事。豊かな自然環境のなか、地元の素材をいかした夕食と朝食が提供されています。
日常から離れて、距離をとる
壮さん「社会から離れて、外に向けているものを中に向けて自分に帰るようなものに興味があって、やりたいと思った。内観して気づきがあって、視点が変わった経験があるので、それに近い事をやりたい」
言葉にすると難しく考えてしまうかもしれませんが、『SUNAO Retreat奥白浜』を訪れる人たちはSUPをしたりヨガをしたり、焚き火をしたり、ご飯を食べて、気付いたら心も身体もほぐれていて、みんな笑顔になっているそうです。
未夏さん「都会のヨガスタジオなどでは周りの目が気になってしまう人もいますが、ここはプライベートな空間なので、周りを気にする必要がありません。深いところから心も身体もゆるんで、すっきりできます。子どもが大声を出して走りまわっていても怒らなくていいという環境も、親御さんにとって気を遣う必要がなくてリラックスできるようです」
暮らしをシェアするおもてなし
壮さん「田舎の親戚の家に遊びに来たようなイメージ。僕がおじちゃん役で、僕とお客さんの家族と子どもと、近い距離でご飯作ってあげて、火の使い方を教えて、お風呂沸かして。単なる観光より、一歩中に入った触れ合いができて、お客さんと僕との心の関係性を大事にして、心をゆるくして解放してもらって、それがリトリートになると思います」
アクティビティのあとは、山を散歩したり、焚火をしたり。夕食は湯葉を自分たちですくって食べることができ、朝はできたてのお豆腐を食べられます。お風呂は壮さんこだわりのカジメ風呂。漁師は海藻のカジメをお風呂に入れて温まったといわれていて、ミネラルたっぷりでお肌にもいいそうです。
住所:〒295-0102 千葉県南房総市白浜町白浜9088-1
web:https://sunaoretreat.jp/
写真:SUNAO Retreat奥白浜
文:鍋田ゆかり
取材協力:SUNAO Retreat奥白浜